韓国・日本であった、イスラム教徒へのムゴイ嫌がらせ

完全菜食主義者のヴィーガンの人たちが「肉を食べるなー！」とデモ活動をしている目の前で、おいしそうにフライドチキンを食べたら、一体なにが起こるか？
動画配信者が考えそうなコトで、実際そんな動画はネットに山盛りある。
たぶん常識的にはこれがギリギリのところで、韓国で起きたこの件は完全にアウト、嫌がらせを越えて犯罪行為に近い。

ハンギョレ新聞（2022-12-15）

韓国のイスラム寺院に反対する住民ら、豚の頭に続きバーベキューパーティーを予告

韓国でイスラム教徒が礼拝所を建てようとしたところ、住民ら大反対して、他の国では見られないような過激な抗議活動というか、挑発行為に出た。
イスラム教では豚肉を口にすることが禁止されていて、海外の歴史ではそれを強要されて、拒否したイスラム教徒が殺される事件も起きている。
なのに、この住民たちは神聖な礼拝所（工事中）の前で「年末祭り」を開くと予告し、大人40～50人が食べられるぐらいの豚肉を使ったバーベキューパーティーを開催した。
しかもイスラム教徒が祈りを捧げる時間に、この焼き肉パーティーを行ったという。
相手が最も嫌うことを、最悪のタイミングでするこの人たちは嫌がらせの天才集団か。

記事の「豚の頭に続き」というのは、彼らの”前科”を指す。
以前にも、この建設中の礼拝所の前に切断した豚の頭を置いたし、現在も近くには豚の頭３個や豚足、豚の尻尾が置かれているという。
ここまでくると違法行為のように思うのだけど、韓国基準では”ギリセーフ”なんだろうか？

日本でも2001年に、国内に住むイスラム教徒への嫌がらせ行為が発生した。
富山県でパキスタン人が経営する中古車販売店の前であるとき、切り裂かれてバラバラになった聖書コーランが発見されて、激怒した全国のイスラム教徒が押しかけて大騒ぎになる。
犯人は近くに住んでいて、父親に恨みのあった日本人女性で、こうすればイスラム教徒が騒いで父親を困らせることができると考えたらしい。（コーラン廃棄事件）
イスラム教徒に対するヘイト（憎悪）ではなくて、個人的で幼稚な動機だ。
でもこれでパキスタン大使館が非難声明を出し、イスラム教徒が全国で抗議活動をして、国会では小泉純一郎首相が事件についての答弁を行った。
もう「嫌がらせ」のレベルを超えて、日本を揺るがす事態になっている。
パキスタンでコーランを切り裂いたら処刑されるか、住民に殴り殺される予感。

世界中の人がネットを利用する2022年のいまこんなことが起きたら、全国ではなくて全世界で抗議活動が起きて、海外にいる日本人の身辺に危険が及ぶ可能性がある。
モスク（イスラム礼拝所）の前に豚の頭部を置いたり、豪快な豚肉のバーベキューパーティーを開いた人間はいいだろうけど、これで韓国の評判が下がることは間違いないし、関係ない韓国人がこのツケを払うことになる気がする。
このパーティーにはきっと続きがある。