「これはひどい。やり過ぎで腹が立つ」
「差別行為だ。再発防止のために本社へクレームを入れるべき」
と韓国人が怒ると、日本人がこう言い返す。
「行列もできる人気店でこんなイタズラできる暇があるかよ」
「デマを流すな。威力業務妨害か偽計業務妨害になるからな」
新年早々、日韓のネットで反日・嫌韓のバトルがぼっ発した原因はこのニュースだ。
中央日報の記事(2023.01.09)
日本の寿司屋でまた「ワサビテロ」…抗議コメントに「旅行楽しんでほしい」
九州を旅行した韓国人のAさんは、博多駅の地下街にある寿司のチェーン店に行って、30分ほど待った後、寿司を楽しもうと思ったら、逆に不愉快な思いをした。
それは嫌がらせレベルの、とんでもなく大量のワサビが入っていたから。
でもひょっとしたら、何かのミスかもしれないとAさんは考えたが、「板前の顔を見て故意性があると判断した」という。
帰国後、Aさんがネット掲示板へこの話を書き込むと、ほかのネットユーザーから「それはワサビテロだ!」と認定され、その店には「人種差別する店」といったレビューが殺到。
結果、クチコミ評価は1.4点と経営を直撃しそうな低い評価となる。
韓国の全国紙が伝えるほどの騒ぎになれば、それは”秒”で日本にも伝わる。
ただ日本での見方は韓国の逆になることが多く、これはもう「日韓あるある」のひとつだ。
「ワサビテロ」の証拠となった写真を見ると、手で握られたわりには、シャリの上のワサビがつぶれていないように見える。
それで日本では客による「自作自演」を疑い、むしろ店が「テロ」の被害にあったとみる人が主流だ。
韓国人が日本で遭遇した「ワサビテロ」は今回が初めてではない。
2022年にもそんな報告があったし、なかでも有名な一件は上の記事でも伝えているこれだ。
2016年大阪の有名すしチェーン店では韓国人客が注文したすしにワサビを必要以上にのせた後、客が食べにくそうにしている様子を店員が嘲弄して問題になった。当時この店は公式ホームページを通じて謝罪した。
だがしかし、店の名誉のためにもこれには補足説明がほしい。
この大阪の寿司店の場合、外国のお客さんはよくワサビを多めにほしがるから、”サービス”としてはじめからたくさんのワサビを入れていた。
でもこの件の後、客の好みを確認しないで、そうしたのは不適切だったと認めて謝罪したが、差別的な言動については一切なかったと否定している。
でも中央日報の記事だと、食べにくそうにしている韓国人の客を店側が嘲弄(ちょうろう:あざけり、バカにすること)したことが事実になっているし、店がそれを認めて謝罪したように読めてしまう。
これでは読者をミスリードしている。
今回の博多の寿司店は、「当店でこのような料理はありえません。いたずらではないかと考えられます」と「ワサビテロ」を完全否定した。
そのうえで日本旅行を楽しんでほしいとコメントしたのに、「抗議コメントに『旅行楽しんでほしい』」だと、韓国人をバカにしているように見えないだろうか?
このブログの韓国人読者さんの情報によると、「お前一度死んでみろ」という意味で店が大量のワサビを入れたという、とんでもない話が韓国で流れている。
やっぱり日韓は「鏡の国」同士で、何でも左右反対に映るらしい。
日本には世界中から外国人観光客がやって来るのに、「ワサビテロ騒動」が起こるのはいつも韓国ということや、その内容が「大量のワサビを入れられた → 店員が嘲弄した/故意性があると判断した」と内容がよく似ていることに疑問を持つ日本人もいる。
博多駅の地下街にあるというこの寿司のチェーン店はすぐに特定されて、福岡在住を称する日本人は、
「30分も並ぶ寿司チェーン店なんか回転寿司しかないんだが
握ったやつの顔なんか見えないし 相手も客の顔なんか知らねーぞ?」
と首をかしげる。
この客が本当に店へ行ったかどうかを疑う人もいて、もう何が何だか。
このまえ日本が好きな韓国人と話をしたから、この一件について聞いてみると、
「ああそれですか、知ってますよ。韓国ではけっこう大きな話題になりました。日本の反応はどうですか?」
逆に質問された。
それで韓国の逆転現象が起こっている(または怒っている)と話すと、「ええっ、そうなんですか!」とビックリして彼はこんな話をする。
「ワサビテロ」はいままでにも何回かあったから、個人的には「今度は福岡か」と思ったぐらい。
これで「差別された!」と大騒ぎする人はもともと日本が嫌いな人で、そうではない人は「また意地悪された…」とウンザリするだろうけど、この一件で日本に対する見方が大きく変わることはない。
といっても、これで「反日感情」を刺激された人も多いから、影響がゼロということでもない。
彼は「悪いのは店じゃなくて客だ」という意見も見たと言うから、韓国でも「自作自演」説があるのかと思ったら、日本へ旅行に行ったオマエが悪いという「自業自得」説だった。
意外だったのは、この韓国人が「ワサビテロ」の写真を見ていなかったこと。
ネットで見てもらって、これが握られた寿司に入っているワサビと思うか聞いてみると、
「つぶれていませんね。たしかにチョット不自然のような…。いままでは100% 店しわざと思ってましたけど、こう見るといまは、半々の可能性があると思います。でも、真実を知っているのはこのワサビを入れた人だけでしょうね」
と煙に巻く。
韓国のほとんどの人はその写真なんて見てないし、記事のタイトルだけを見て反応する人も多いというのが気になる。
それ以上に気になったのが、「あれ?この投稿はもう削除されるみたいですよ」という彼のセリフだ。
こんな「ワサビテロ」で新年早々、日韓で嫌韓・反日が微増したことにはボクも彼もガッカリ。
でも直接関係ないから、わりとどーでもいい。
それにしても、ネット掲示板に匿名で書き込んだレベルの情報を、全国紙がそのまま記事にしてしまうのは何とかならないだろうか?
大阪で”テロ”が起きた時、産経新聞がこんな記事を載せた。(2016/10/17)
韓国ネット発〝空騒ぎ〟の愚 「わさびテロ」「暴行疑惑」…検証なき「嫌韓ムード拡散」報道の波紋
「日本・韓国人・嫌韓」というパワーワードには韓国の読者が飛びつく。
でも、韓国のメディアがしっかり検証をしないで「大阪で嫌韓ムード拡散」と報道すると、日本でも後追いで報道されて過熱状態となる。
でも、どこまでが本当の話かはダレにもわからない。
結局これは、真実が置き去りされた〝空騒ぎ〟ではないか?
今回の件も、実際には本当に小さなことだったと思う。
でも、こういう「ワサビテロ」みたいな騒ぎはきっと今年も来年も起きて、ボディーブローのように日韓にダメージをあたえていく。
私は韓国人ですが、韓国の新聞が伝える日本のニュースは必ず日本の新聞の本文を確認します。
韓国メディアは日本の新聞のニュースを自分たちの意図に合わせて「歪曲」して書くことが多いからです。この「ワサビテロ」事件も、韓国メディアが巧妙に韓国讀者の感情を刺激する文章として描写したため、韓国讀者の怒りが爆発したのです。
韓国と日本の間を隔てているのは韓国メディアです。
私は日本料理店でわさびテロをしたとは思いません。「反日感情」にとらわれたその韓国人の謀略だと思います。私がたくさんの日本人に会ったことはありませんが、私が会った日本人は皆親切でジェントルな人たちでした。特に、大阪で私に道案内してくれたその主婦(たぶん。。)には、また会えたら感謝のプレゼントでもしたいくらいです。
韓国の新聞のほとんどは災いです。
それは賢明です。
わたしも韓国メディアの記事を見てから、元となった日本メディアの記事を見ると、かなり違っていて驚くことが良くあります。
韓国の読者にたくさん読まれるように、刺激的な内容に変えられています。
そして韓国で怒りが沸騰すると、今度は日本のメディアがそれを報道して、悪循環におちいります。
まずは冷静に日本の記事を確認する姿勢は大事です。