日韓関係:韓国「歴史のトラウマから抜け出そう」→無理でした

 

周囲の人間にはドーでもいいことでも、当事者にとっては絶対に負けられない戦いがある。
そんな争いを「コップの中の嵐(争い)」といって、その一例がこれだ。

中央日報(2023.05.30)

「旭日旗をつけた日本艦艇、自尊心を踏みにじる」vs「金大中・盧武鉉政権のときは?」 与野党の激しい攻防

海上自衛隊の護衛艦が訓練に参加するため、旭日旗を掲げながら釜山(プサン)に入港した。
これは世界では常識の範囲内にあることで中国も認めたのに、韓国では与野党が国会で「激しい攻防を繰り広げた」という。
北朝鮮の弾道ミサイル発射よりもコレですか…。

韓国で「戦犯旗」と呼ばれる旭日旗は、軍国主義や侵略の象徴としてひどく嫌われている。
韓国政府がそれを受け入れたから(あの旗を旭日旗ではないとする見方には無理がある)、もともと反日強硬をアピールしていた野党「共に民主党」は、

「国民の自尊心を踏みにじった」
「日本の植民地支配に免罪符を与えたのも足りず、日本の軍国主義にまで目をつぶろうとするのか」

と尹(ユン)政権や与党を攻撃した。
すると与党側はすぐに反撃する。
旭日旗を受け入れたのは、「共に民主党」の大統領経験者である金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノムヒョン)政府も同じだから、両氏も「国民の自尊心を踏みにじったのか」と野党にダブルスタンダードを突きつけた。
当時の映像を見ると、韓国海軍旗と旭日旗が並んで掲揚されているのが確認できたという。
*旭日旗が問題視されるようになったのは最近のことで、以前の韓国では今のような騒ぎや争いは無かったのだ。

そんなことから、旭日旗の入港で国民の自尊心が踏みにじられたというなら、「その元祖は金大中、盧武鉉政府になる」と与党議員は的確な指摘で野党を逆批判。
そして「これ以上つじつまが合わない『無知性の反日追求』にだまされない(ように)」と国民へ呼びかけた。

 

かつて敵として戦った米軍は、いまでは有効の印として旭日旗のデザインを採用している。
世界は問題視していないのだから、今回のケースは韓国政府の判断が正しく、野党の主張が間違い。

 

3年前のいまごろ、中央日報にこんなコラムがあった。(2019.06.10)

「1945年以前の日本」との戦い、もう終える時=韓国

小野田少尉でさえ、戦後29年で戦いをやめたというのに…。

韓国人にとって日本には統治時代の”残虐・非道”なイメージが強くあるから、1945年以前の悪い記憶が「我々を支配する」という。
それで慰安婦・元徴用工問題などの「痛恨の歴史」がよみがえってきて、韓国はいまでも「1945年以前の日本」と戦っている最中だと。
でも、経済・安全保障上の理由から、日本との連携強化・関係改善は韓国に必要だから、「日帝植民地のトラウマから抜け出して自信から取り戻す必要がある」と主張する。
で、このコラムはアメリカのこんな動きを紹介した。

このころ(いまも)日米関係は絶好調で、日本を訪れたトランプ大統領は安倍首相と海上自衛隊の護衛艦「かが」に搭乗して、「日本は米軍が信頼するパートナー」と演説で言述べた。
この「かが」は、真珠湾攻撃で米軍基地を攻撃した日本海軍の空母「加賀」と同じ名称だから、韓国側はショックを受けたらしい。
アメリカは日本との戦いを1945年でキッチリ終えて、いまは強固な同盟関係を築いている。

日米のこんな蜜月を見せられたら、国の未来と利益のために韓国も歴史のトラウマから抜け出して、自信から取り戻す必要があると感じるのは当然だ。
でも、旭日旗に「国民の自尊心を踏みにじった」「日本の植民地支配に免罪符を与えた」と怒る野党やその支持勢力を見ると、いまも韓国では「1945年以前の日本」との激戦が続いているのが分かる。
以前は韓国海軍旗と旭日旗が並んで掲揚されても問題なかったのだから、この戦いはむしろ退化や激化しているのでは?
いまユン政権のしていることがまさに歴史トラウマからの脱却だから、早く勝利してこの(コップの中の)戦いを過去にしてほしい。
がんばれユンユン。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。