【無責任】文前政権の後始末 慰安婦問題はどうなった? 

 

2015年に慰安婦問題の最終的な解決に合意し、この問題にピリオドを打った韓国の朴槿恵(パク・クネ)元大統領。
その朴氏が当時の背景について語っている。

慰安婦問題は20年以上にわたり、日韓の核心的懸案であり続けていて、これを解決しなければ、日韓は一歩も先に進めない状況にあった。
朴元大統領は「未来世代までずっと引っ張っていくことはできない」と決意し、日本と話し合いを重ねて合意したという。

だがしかし、次の文在寅(ムン・ジェイン)政権が「和解・癒やし財団」を解散し、慰安婦合意を実質的に破ってしまった。
そのことについて聞かれた朴氏は無念そうにこう語る。
中央日報の記事(2023.09.26)

国際的に共感を得ながら多くの努力を傾けて作った財団をこのように解散させてしまったら韓国の信頼性はどうなるだろうか。この財団が解散した後に何か他の代案があるのか、またもっといい他の方法があるのか分からない

<朴槿恵元大統領単独インタビュー>「弾劾、すべては私の不徳の致すところ…国民に心から謝罪」

 

文前政権は、アメリカや国連など世界中が歓迎した慰安婦合意をつぶしただけで、もっといい他の方法も代案も示さなかった。
文前大統領ら当時の与党は「被害者中心主義」を掲げ、朴前政権については、日本から受け取った10億円で「(元慰安婦の)おばあさんたちを売った」、「日本の汚い金は返さなければならない」と猛烈に非難したあげく、あの合意では「真の解決」になっていないと言い出し、日本との約束を破ってしまった。
でも、それだけでその後が無い。
「被害者中心主義」に基づいて、慰安婦問題を具体的にどう解決するのか、文政権は何の案も準備していなかったのだ。
文政権は後先考えず、反日感情を刺激して、自分への支持を集めようとしただけ。
そんないい加減な態度に、もともと文政権に批判的だった朝鮮日報が怒る。(2018/11/22)

自分たちはどのようにして真の謝罪と法的責任認定を引き出すのかについて、何の答えも出していないし、答えがあるわけでもない。

慰安婦財団解散、「文在寅式解決法」とは一体何なのか

 

慰安婦問題の「文在寅式解決法」とは一体何なのか?
文前大統領さえ知らないのだから、それが分かる人間はこの世にいない。
韓国の信頼性はどうなったかと言えば、少なくとも日本では落ちるところまで落ちた。
いまの尹政権は、そんな無責任な文前政権から、戦後最悪となった韓日関係を丸投げされ、その修復に努めてきた。
尹政権の立場は朴元政権に近く、歴史問題を未来世代にまで引っ張っていくことはできないと、過去は(あまり)蒸し返さず、日本と未来志向の関係を築こうとしている。
韓国側は慰安婦合意で慰安婦像の撤去を約束したが、実際には、まだそれは実現していない。
でも、いまは日本政府も日韓友好を優先し、それについてはほとんど触れていない。

慰安婦問題については、両政府が最終的な解決に合意した以上、日本からこの問題を再度取り上げることは基本的にはないはずだ。
でも、韓国では、この問題はまだ解決していないという見方が強くある。
慰安婦問題は両国の地雷となって、表面上はあまり見えないが、何かのきっかけがあればきっとまた爆発する。
文前大統領は本当にとんでもないコトをしてくれた。

 

 

韓国 「目次」 ③

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ①

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ②

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ③

慰安婦問題の解決から6年、いまの日本と韓国政府の立場

日本に広がる「嫌韓」のモト、韓国の謝罪要求に変化あり?

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。