日韓の友好&親善を願う日本人と韓国人が集まるネット上のグループで、最近、「プチ炎上事案」が発生した。
ある韓国人メンバーが韓国で食べた日本食をアップし、「これはとてもおいしかった!」と絶賛すると、別の韓国人が「あなたは日本料理の投稿がとても多い。最近の韓国では日本料理店が多すぎる」とコメント。
これで火がつき、韓国人メンバーの間で日本についての熱い議論がはじまった。日本人メンバーを置き去りにして。
議論がヒートアップしたところで、ある韓国人がこんな投稿をした。
「日本はもう30回以上も謝罪した。
われわれはその事実を認めるべきだ。
戦後から70年以上が過ぎても、歴史を蒸し返して何度も対立するのは韓日しかない。
過去に韓日が合意し、歴史問題は終わった。
韓国で反日を叫ぶ人たちの真の目的は別にある。
政治家なら反日を煽って支持率を上げ、商売人ならそれによって金をもうける。
彼らは注目を浴びたいだけで、愛国や反日はただの名目に過ぎない。
そして最後にこう訴える。
「이들을 맹목적으로 지지하는 일반인들은 단지 반일 비지니스에 속고 있는 것입니다.」
(彼らを盲目的に支持する一般人は、反日ビジネスに騙されているのです。)
当然、これには支持が集まると同時に、こんな激しい反発も寄せられた。
・長々とくだらないことを言っているな! 常識で考えればわかる。
・日本は何回も謝罪したが、心から謝ったことは一度もない。
・日本の侵略と犯罪行為を正当化するニューライトの見解ですね。
日本人のメンバーでコメントをした人は一人もいない。
これにはちょっと触れられない。
このやり取りを見ていて、先日、韓国の金メダリストがSNSにした投稿が頭に浮かんだ。
彼女は店内に日本語が書かれた飲食店の写真をアップし、「韓国にはなぜ売国奴がこんなに多いのか」と書き込む。
すると、店は大バッシングを受け、オーナーは対応できず、ただただ困惑した。
しかし、韓国社会は「反日一色」ではない。
すぐに、日本に協力的な与党の議員がこの事態に怒り、「私が助けたい」と呼びかけた。
すると、メダリストはすぐに「降伏宣言」をする。
中央日報の記事(2024.03.20)
「売国奴発言」東京五輪金メダリストが謝罪、「公人としての本分を忘れ、侮辱する意図はなかった」
彼女は自身のインスタグラムで、
「私の言動により心の傷を負った業者代表、店主の方々、関連外食業に従事するすべての方々と国民の皆様に心よりお詫び申し上げます」
と公式に謝罪した。
「(ここまで)大きな失望と被害を与えることになるとは」予想できなかったと言う。
彼女は謝罪表明だけでなく、オーナーに会って直接謝りたいと述べた。
韓国人の反応は一気にヒートアップしたり、突然トーンダウンしたりとアップダウンが激しい。
この女性が一瞬で態度を変えた決定打は、きっと世間の反発や議員の声明ではない。
韓国で日本風の飲食店は人気で、今では街のいたるところにある。
店のオーナーとしては、日本語を使っただけで「親日売国奴」と認定され、ネットで十字砲火を受けたら耐えられない。
ということで、ある自営業者の団体が、このメダリストは経営者だけでなく、700万人の社長を侮辱したと強く非難し、
「自営業者の被害を気にしない一部無責任な人々の安易な態度に警鐘を鳴らすために告訴を進めた」
と、金メダリストを名誉毀損の疑いで告訴したことを公表した。
これで、「韓国にはなぜ売国奴がこんなに多いのか」という書き込みから、「公人としての本分を忘れていた。すべての方々に心よりお詫び申し上げる」と全面謝罪に一変した。
このメダリストに強い愛国心や信念なんてものは無かった。ただ自分が注目されたくて、「いいネタを見つけた!」と気軽な気分で投稿しただけだろう。
だから、自分が訴えられる未来はまったく見えなかった。
先ほどの韓国人は、国内のこういうくだらない出来事を何度も見てきたから、
「彼らを盲目的に支持する一般人は、反日ビジネスに騙されているのです。」
と言ったのだと思われる。
しかし、そう言うと必ず、
「日本の侵略と犯罪行為を正当化するニューライトの見解ですね。」
といった反発が返ってくる。
日本人が口を出すと燃料にしかならないから、その対決を見ているしかない。
韓国に住んでいる人として、私は韓国で起きているこのような葛藤を「発展」だと思います。
その間は韓国で日本に対する友好的な文を書くことさえとても危険でした。しかし、今は日本に対して友好的な文章を書く人たちがたまにでも見ることができ、これはすごい進展ですよね。
韓国は幼稚園から”独島は我が領土”という歌を学びながら反日思想を持ちます。学校を卒業して社会に進出しても、すべての文化コンテンツが反日的なものです。最近の映画「破墓」を見てもそんな雰囲気を感じることでしょう。こういう雰囲気でも日本に対する、事実に基づいた友好的な話が出てくるというだけでもすごい発展ですよね。しかし、まだまだ道のりは長く、日本について真実を知っている韓国人がしなければならないことはたくさんあります。
たしかに、SNSや今の韓国のメディアで、最近は親日的な文章を見ることが増えたと思います。
当然、激しい反発もきますが。
これは「産みの苦しみ」かもしれません。