韓国最大の全国紙・朝鮮日報でこんな“韓国ならでは”の記事を発見。(2024/05/13)
「伊藤博文の子孫がLINE侵奪」…韓国最大野党・共に民主党、連日の反日・弾劾攻勢
反日強硬で知られる李氏によると、いま日本政府が韓国企業ネイバーからLINEを「侵奪」しようとしているらしい。
それに対し、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の動きが鈍いと批判し、日本へ強力な対応するよう訴えた。
ただ、こんな事態を迎えるまでにはそれなりの経緯があった。
たとえばLINE側は日本政府に対し、画像やメッセージなどの情報を日本で保管していると説明していたが、実際には韓国のサーバーに保管していることが明らかになり、信頼を失った。
東京新聞の記事(2021年6月11日)
LINE、政府に虚偽説明 データ「日本に閉じている」実際は韓国
日本の企業が韓国政府に“重大なウソ”をつけば、韓国側が激怒するのは必至。しかし、こうしたことは韓国では報道されていない。
それにしても、この件と日本の初代総理大臣に一体どんな関係があるのかと思ったら、李氏は松本総務大臣が「LINE侵奪」の黒幕で、彼が伊藤博文の子孫(高祖父が伊藤博文)だと指摘した。
韓国の歴史認識では、伊藤博文は朝鮮の国権を奪った最悪の人物とされている。
それで李氏は「伊藤博文は朝鮮領土を侵奪」したように、彼の子孫である松本氏が「大韓民国サイバー領土を侵奪している」と訴えた。
この人のこじつけ能力には、あいかわらず目を見張るものがある。
ただ、野党代表が国民感情をあおっているのは、尹大統領を攻撃するため、失職させること(弾劾)につなげたいという面が大きいようだ。
野党はよく反日を政治的に利用する。
松本氏は日韓議員連盟に所属していて、両国の友好親善に貢献したのに、伊藤博文と血がつながっている点を強調されると、韓国では“敵認定”されてしまう。
しかし、そもそも伊藤博文はそんなにひどい悪者だったのか?
彼の名誉のためにも、これから「じゃない面」を紹介したい。
韓国で伊藤博文が嫌われているのは、1905年に第二次日韓協約によって韓国が日本の保護国となり、彼が初代韓国統監になったから。
このことで伊藤は韓国で「朝鮮侵略の元凶」と呼ばれ、悪魔のように憎まれている。
ただ、「LINE、政府に虚偽説明」ということが韓国側で知られていないように、韓国では特定の情報(とくに都合の悪い情報)が遮断されることがよくある。
伊藤博文についても、当時の彼の言葉に耳を傾けると、「侵略の元凶」とはまったく違う面があったことがわかる。
韓国統監時代の伊藤博文
伊藤は韓国の文化を尊重し、妻(前列左から2番目)と民族衣装を着て記念写真を撮ったこともある。
伊藤博文が韓国統監に就任し、韓国に渡った直後の 1905年12月28日に、『日韓協約とわが国民の態度』と題する演説でこう述べた。
「私は韓国皇帝と謁見して、ほとんど四時間にわたる談話を交わし、韓国の過去・現在・未来について十二分の説明をして、また各大臣に対してもそのために百万言を費やして誠心誠意、解決に努力しました。そこで、韓国皇帝を初めとして各大臣はいずれも自省の必要を悟り、去る十七日に新条約の調印となりました。」
「私は、新条約を躊躇なく遂行すると同時に、韓国人の境遇に対して真に胸中に夥しく涙せざるを得ません。」
「新条約」とは第二次日韓協約のこと。
伊藤は意図して韓国の主権を「侵奪」したのではなく、韓国がそうなったことに対し、彼は深く同情している。
伊藤が初代統監に任命されたのは明治天皇の意向だろうから、おそらく拒否することはできなかった。
こうなるまでには、韓国政府の腐敗や失政などさまざまな原因があったし、伊藤個人の力で歴史の流れを変えることはできない。
彼はこの演説の中で、韓国の人たちに対する「わが国民の態度」として、「侮辱するな」と強調している。
「韓国の人民が開化していないからといって、彼らを侮辱し、騙すことは、決して我が陛下の大御心ではありません。彼らを適切に指導して、その発達を期さなければならないのです。」
「今や列国が環視しているのですから、彼らを侮辱するようなことがあれば、直ちに我が国威を喪失し、我が国家の蒙る不利益は言葉に出来ないほどでしょう。」
ソース:「韓国を自滅させるな: 韓国統監就任から ハーグ密使事件まで 現代語訳 伊藤博文演説集 (Kindle版)」
当時の世界は、自国を守れない国は強国に併合される帝国主義の時代で、友好・共存をモットーとする現代の国際社会の常識は通じない。
列強が他国を植民地にすることは常識的に行われていて、21世紀の価値観からそれを非難しても無意味。
令和の時代に「韓国の人民が開化していない」と言えばヘイトスピーチになるが、120年前に現在の人権感覚を当てはめたら、歴史をそのまま伝えることができなくなってしまう。
このころの日本は明治維新に成功して近代国家として生まれ変わり、日清・日露戦争に勝利し、欧米列強と肩を並べていた。
客観的に見て、日本が社会・政治・教育の面で、韓国のはるか先を行っていたことは事実。
19世紀後半に日本と朝鮮を旅行したイギリス人イザベラ・バードは、日本に比べて韓国は衛生面で大きく遅れていたと記している。
当時の日本国民には「大国」としての自信があったから、韓国を侮辱するような言動があったのだろう。
現代でも、先進国が発展途上国を“下に見る”ことはある。
日韓を「対等のパートナー」と考えるのは現在の話で、当時の一般の日本国民にその認識を求めるのは不可能だ。
伊藤博文はそんな状況をよく理解していて、「上から目線の態度」ではいけないと考えたから、韓国の人たちを尊重するよう日本人に繰り返し訴えたはず。
当時の日本人にとって、「(それは)決して我が陛下の大御心ではありません」という言葉はかなりの抑止力になったのでは。
いまの韓国では、伊藤博文が松本総務相の高祖父にあたるという情報は知られていても、「日本人は韓国を侮辱してはいけない」と、伊藤が強調していた事実は知られていない。
韓国人にとって伊藤は「朝鮮侵略の元凶」で、ほんの少しでも彼を擁護するようなことを言うと、すぐに「親日(=裏切り者)」とみなされ、十字砲火を受ける。
韓国で伊藤博文の見直し作業が行われる可能性は見えないが、日本人なら正しい彼の姿を知っておいた方がいい。
伊藤博文は韓国人にとって第一の敵、元凶とみなされています。
もし、韓国人が伊藤が朝鮮併合に反対し、朝鮮人を尊重した人だということを知れば、韓国人は大きな衝撃を受けるでしょう。学校で教える歴史教科書が歪曲され捏造されており、事実を伝えないためです。韓日関係が真の友好協力関係になるためには、未来に向けて前進するためには韓国の歴史教科書は書き直さなければなりません。
> 列強が他国を植民地にすることは常識的に行われていて、21世紀の価値観からそれを非難しても無意味。(改行)令和の時代に「韓国の人民が開化していない」と言えばヘイトスピーチになるが、120年前に現在の人権感覚を当てはめたら、歴史をそのまま伝えることができなくなってしまう。
> このころの日本は明治維新に成功して近代国家として生まれ変わり、日清・日露戦争に勝利し、欧米列強と肩を並べていた。(改行)客観的に見て、日本が社会・政治・教育の面で、韓国のはるか先を行っていたことは事実。
そうですね、そのことを単なる歴史的事実として冷静に認識できれば、「友好・共存をモットーとする現代の国際社会の常識が通じる国」であると理解できるのですが。
まだまだ無理でしょうね。
因みに日本人である私自身は、日本が上記のような立場に立てたのは、①ユーラシア大陸の東の端から少し離れて太平洋に面した島国であったこと、②世界の文明の発展により外国からもたらされた「国難」を感じ取りこれを克服しようと必死の努力をしてくれた先人達が多数存在したこと、の2つの条件が重なった幸運によると考えています。
伊藤博文ほど韓国で誤解されている人はいないと思います。
彼はよく、日本人は韓国を尊重しないといけないと強調していました。