友人のアメリカ人女性は日本の学校で3年ほど英語を教えた後、母国に戻って、次に韓国の学校で英語を教えていた。
今は韓国人の夫と結婚し、アメリカのニューヨーク市(以下、NY)で暮らしている。
この前そんな彼女と話をしたので、今回はその内容をシェアしようと思う。
でもその前に、1つ注意がある。
そのアメリカ人はニューヨーク・浜松・ソウルに住んでいて、その経験に基づいて話をしたから、日米韓の比較はそれらの都市が中心になる。米国・韓国を代表する都市と日本の地方都市では、どう考えても釣り合いが取れていないのだけど、そのへんは仕方ない。
ーー日本では去年あたりから、メディアやSNSで「ニューヨークの物価がヤバい!」と言われている。たとえば、ある日本人がNYで朝食を食べたら「50ドルもした!」と驚いていた。
*1ドル=160円とすれば50ドルで8000円。
といっても、注目を集めるために情報が誇張されることも、日本では「あるある」なことだけど、実際のところ、ニューヨークの物価はどんな感じ?
場所によるけど、ホテルやレストランの朝食なら、50ドルは「あるある」でしょ。最近のニューヨークの物価は狂ってるから。
この前、マクドナルドで3つの商品をデリバリーで頼んだら、30ドル(約4800円)もかかったし。
日本と韓国にいた時は気軽にレストランへ行って、お金を気にしないで食事ができたけど、ここではそれは夢の世界。
日本でもマックデリバリーを頼むと値段はやや高くなるが、3つで29ドル超えは衝撃的。
ーー日本・アメリカ・韓国に住んでみて、どんな違いを感じた?
私にとって、住むことで重要なポイントは衛生環境。
清潔さで言えば、日本 > 韓国 > (超えられない壁) > ニューヨークって感じ。
日本はどこでもキレイだから気持ちが良くて、韓国もトイレ以外は特に問題はないけど、NYは汚いからイヤ。特に地下鉄はゴミがあって、汚くて臭くてホントに最悪。
でも、NYには何でもある。食もファッションもすぐに新しいものが登場するから、すごく刺激的で退屈することがない。
ーー韓国を出て、アメリカへ戻った理由は?
夫は韓国が嫌いだったから。
韓国は儒教の影響で、長男だと家庭内のいろいろな行事で中心にならないといけないから、彼はその束縛に疲れて、フラストレーションがたまっていたんだって。
アメリカで自分のために生活をして、たまに韓国へ帰るのがちょうどいいと言っている。
ーーあなたから見て、日本人と韓国人の違いはどんなところ?
日本人は礼儀正しくて控えめで、他人と一定の距離を保っている。それに比べて、韓国人はフレンドリーで対人関係の距離が近いから、スキンシップが多い。
それと、韓国の人たちは迷信深い。
学校で先生で児童生徒からキャンディーやチョコをもらうと、先生たちはそれを家に持って帰らないで、学校に置いていく。理由をたずねたら、お菓子には「負のエネルギー」があるから、それを自宅に連れて行きたくないと言ってた。
ーー韓国に5年住んでいて、あなたの中で何か変わったことはある?
アメリカに戻ってきてから、韓国料理を食べに行ったら、「コレジャナイ」って思った。本場の韓国料理をたくさん食べて、舌がそれに慣れたから、NYの韓国料理は辛さが足りないと感じた。
ーー韓国について、アメリカ人はどんなイメージを持っている?
一般的には、特にない。
35歳以下なら、韓流ドラマやK-POPを知っている人が多いから、そのイメージが強いけど、それより上の世代だと韓国のことはよくわからない。だから、全体的にはあまり知られていない。
ーー日本で8月はお盆のシーズンで、亡くなった人がこの世に戻ってくる(と言われている)。韓国にもお盆みたいに、先世の霊が戻ってくる時期はある?
そんな日なんてあったっけ?
それは思い浮かばないけど、夫とその家族に連れられて先祖のお墓参りをしたことはあった。
その時、お墓にお酒をかけて食べ物を供えてから、みんなでそれを食べた。それには、先祖の霊と一緒に食事をするという意味があるんだって。
墓場でピクニックをしたのは生まれて初めてだったから、あれは印象的だったな〜。
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