韓国の日本に対するライバル意識は並みでない。
特に国のメンツにかかわることになると、韓国は大騒ぎになる。
韓国のライバル意識は、日本人でも理解に苦しむことがある。
ヨーロッパ人になると、理解不能になってしまう。
2002年のワールドカップのときに、韓国代表の監督をしていたオランダ人のヒディングもその1人だ。
ヒディング(ウィキペディアから)
あるとき、韓国代表がフランス代表と試合をすることになった。
この試合の前にフランスは日本と試合をしていて、日本に5‐0と大勝していた。
この結果を受けて、韓国代表の関係者のいった言葉がヒディンクを怒らせる。
日本がフランスに0対5で負けたから、それより少ない点差であれば負けてもいいという話がでているらしい。ありえない話だ
「ヒディング自伝 韓国を変えた男(文藝春秋)」
韓国代表が戦うのはフランスだ。
でも韓国が見ていたのは日本だった。
韓国としては、フランスに勝つか負けるかより、「日本より上か下か?」ということの方が気になる。
仮に韓国がフランスに負けたとしても、日本より少ない点差なら、韓国のプライドやメンツはたもたれる。
日本を「宿命のライバル」と見る韓国人にとって、これは常識的な考え方だ。
だけど、ヨーロッパ人のヒディングからしたら、理解不能の「ありえない話」でしかない。
今回のトランプ大統領の訪日と訪韓でも、そんなことがあった。
日本人には理解不能なほど、韓国は日本へのライバル意識を見せていた。
トランプ大統領は日本に2泊3日、韓国には1泊2日滞在することになっている。
韓国の滞在は日本より1日短い。
これを韓国の新聞が問題視する。
というか、大騒ぎした。
中央日報の記事(2017年10月18日)に韓国各紙の反応が書いてある。
韓国経済紙イーデイリーはこう書く。
「最高の礼遇をする国賓訪韓にもかかわらずトランプ大統領は韓国で1泊2日しか滞在しない半面、日本では2泊3日の日程が最終的に決まった」
東亜日報
「トランプ大統領に韓国の戦略的価値が日本や中国に劣らないということを印象づけ、『コリアパッシング』という言葉が消えるようにすべきだ」
ハンギョレ新聞
「米国大統領の訪問日程が日本より韓国が一日少ないというのは確かに無視できることではない」
「なんで韓国は日本より1日短いんだ?」と、マスコミは韓国政府につめ寄った。
韓国政府はそのことについて、こう説明する。
朝鮮日報の記事から。
青瓦台関係者は「トランプ大統領の実際の滞在時間は韓国も日本もあまり変わらない」と釈明した。(中略)8日にはトランプ大統領が韓国国会で演説する。青瓦台は「トランプ大統領が韓中日を訪問する中で、国会で主要政策演説を行うのは韓国だけ」としている。
日本は2泊なのに…米大統領の「韓国1泊」に青瓦台の釈明は
「韓中日のうち国会での演説は韓国だけ」だと、韓国政府は必死にアピールしている。
韓国にとって、「日本より1日短い」ということは国のメンツにかかわる。
日本へのライバル意識も刺激されるから、国民の怒りや不満は大きい。
こんな韓国のライバル心を知って、日本ではあきれ返る人が続出。
・こんなことで騒いでる方が、滞在期間が短いことよりもよっぽどみっともない
・日程の短さだけで各紙トップ扱いで大騒ぎしてるんだな、意味わからん。
・何で韓国は、外交日程くらいでいつも日本と張り合うのだろうか。
・これがニュースとは、あきれた国だな
「対日本」になったときの、韓国の国のメンツにこだわる執念は、日本人にはなかなか理解できない。
でも、トランプ大統領が行きたかったのは、日本だけだったらしい。
アメリカの朝鮮半島専門家、マイケル・グリーン氏がこう言っている。
中央日報の記事(2017年10月23日)から。
ホワイトハウスは初めは訪韓はなく日本だけに行きたかったものと考える。しかし、多くの専門家が韓米同盟で強力な連帯を示さない場合、北朝鮮を抑えることはできないと説得して訪韓日程も含まれることになったと聞いた。
最初は韓国に行く気がなかった。
でも、説得されて、韓国も訪れることになった。
これがトランプ訪韓の真相らしい。
トランプ大統領は日本に2泊3日いて、韓国には1泊2日しかいない。
これを知った韓国は、アメリカ政府にスケジュールの変更を求めていた。
共同通信の記事(2017/11/3 17)にそのことが書いてある。
「韓国、トランプ氏日程の変更要請」
トランプ大統領の滞在時間について、「韓国についても同等の扱いが望ましいと伝達していた」という。
どうしても、韓国は日本には負けたくないらしい。
韓国からの要請を受けて、アメリカは訪日の日程を調整することにした。
日米両政府が、北朝鮮をにらんだ3カ国連携の維持のため韓国に配慮した可能性がある。韓国側の意向は米国を通じて日本側にも伝えられた。
ここまでの流れを、韓国と日本を置きかえて考えると、なかなか恥ずかしい。
はじめトランプ大統領は韓国にだけ行く気で、日本に行くつもりはなかった。
でも、説得されて、日本も訪れるにした。
それで、韓国に2泊3日、日本には1泊2日滞在するという予定が組まれる。
すると、日本が「韓国が2泊3日なら、日本も同じ滞在期間にしほしい」とアメリカに願い出る。
そこで韓国とアメリカが話し合い、日本に配慮して日程を調整した。
日本人の感覚からすると、これはかなりみっともないし情けない。
アメリカにはアメリカの都合がある。
トランプ大統領がどこにどれだけ滞在するのかは、アメリカが決めればいい。
日本だったら、日本での滞在時間が韓国より少なくても、「韓国は2泊3日なのに日本は~」と新聞各紙が大騒ぎすることはないだろう。
日本は、そこまで韓国へのライバル意識を持っていないから。
国家のメンツの考え方も違う。
こんなことで日本が不満を言って、アメリカと韓国に配慮してもらうことの方がよっぽど恥ずかしい。
サッカーの試合で日本がフランスに5点差で負けたのなら、韓国はその点差以内で負けても、日本よりは”上”になる。
アメリカ大統領が日本に2泊いて韓国には1泊だけだと、日本より”下”になる。
日本人からしたら「そんなことは、どーでもいい」と思ってしまうけれど、韓国にとってこれはとても重要なことだ。
こんなふうにメンツを重んじる韓国にとって、残念な知らせがあった。
トランプ大統領の長女・イバンカ氏が韓国訪問を「ドタキャン」してしまった。
中央日報の記事から。
イバンカ氏の関心事を考慮して各界各層で活躍する女性企業家との交流できる催し物を開催する予定だったが、計画は失敗に終わることになった。
イバンカ氏はトランプ大統領の娘であるとともに、ホワイトハウスの大統領補佐官でもある。
トランプ大統領に直接メッセージを伝えることができる。
そんなイバンカ氏に韓国は大きな注目していたにもかかわらず、まさかの訪韓中止。
これによって、「韓国政府の計画にも支障が生じることになった」という。
それにしても、「東京女性会議のみ出席して韓国はドタキャン」というのは無慈悲すぎる。
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