「どうした?やれるものならやってみろ」
という言葉からの、
「ま、まさか本当にやるとは…。きさま!」
という展開はむかしからアニメやマンガでよくある。
あり過ぎてもう飽きた。
いまこういう展開を描くなら、ひねりを加えたりして独自性を出さないといけない。
さて世界には、国をあげてこんなことをするところがある。
永遠の隣国・大韓民国だ。
ユニークな国だけど笑えない。
いま日本と韓国はレーダー照射問題で激しく対立している。
「韓国海軍の駆逐艦が自衛隊機にレーダーを照射した」と日本は主張しているのだけど、「そんなことはしていない」と韓国は知らん顔。
日韓がにらみ合っていた昨年末、中央日報に日本を挑発するような記事(2018年12月27日)を載せた。
「日本防衛省、レーダー問題に自信があるなら資料から公開を」=韓国メディア
韓国日報が「日本政府、思わせぶりな態度など取らずに『レーダー襲撃』資料を公開せよ」という上から目線の社説を掲載。
「日本防衛省に自信があるなら『レーダー襲撃』資料から公開しなければならない」と訴えた。
東亜日報の記事(2018/12/27)でも、韓国軍の関係者が自信ありげにこう言った。
「韓国軍がレーダーを照射したという証拠があるなら、それを公開すればきれいに解決される」とし、「日本が証拠を公開しない理由が分からない」と述べた。
「レーダー照射に過敏反応」激しく攻勢する日本
韓国側はこのとき、日本(防衛省)は証拠を公開しないと判断していたのだろう。
フラグになるとも知らずに。
ただこの前日、時事通信がこんな記事(2018年12月26日)を載せていた。
レーダー照射「証拠に自信」=韓国側否定に、公表どこまで-長期化懸念も・防衛省
日本側には「韓国軍がレーダーを照射した」ということを裏づける証拠があった。
防衛省幹部は「(公開されたら)困るのは韓国側になる」と自信たっぷりだったのだけど、この証拠には自衛隊機(P1)の監視能力にかかわる情報もふくまれている。
だから証拠映像を世界に公表するのは、現実的にはむずかしかった。
韓国側はこんな防衛省の様子を見て、「自信があるなら公開せよ」と余裕を見せたのだろう。
結果からいえば、韓国はすぐに後悔した。
このとき韓国では「デタラメな主張をする日本は韓国に謝罪しろ!」という声も上がっていた。
韓国からリクエストを受けたこともあって、防衛省は証拠となる映像をYouTubeに公開した。
この動画を見てあ然となった人が続出。
韓国海軍は「当日は悪天候で波が高かった」と説明していたのだけど、実際には、澄みきった青空の下におだやかな海が広がっていたのだ。
「韓国海軍は遭難した北朝鮮船を捜索していた」と言っていたのだけど、映像を見るとその船は駆逐艦の目の前にあった。
韓国がしていたのは創作だった。
防衛省の映像によってそれが明らかになった。
証拠動画(外国人向けの英語バージョン)のコメント欄には、「why rok navy had to lie(なんで韓国海軍はウソをつかなければならなかったんだ)?」と書かれている。
くわしいことはこの記事をどうぞ。
動画で英会話 320 レーダー問題で日韓対立、外国人の反応は?
韓国側の怒りはすさまじい。
韓国国防省は映像公開に深い憂慮と遺憾の意を表明し、「一方的な内容を含んだ映像を公開し、事実関係をごまかした」と激怒。
でもそれは違う。
防衛省は韓国に配慮して、「これから映像を公開しますよ」と事前に伝えていた。
だから「一方的」ということではない。
韓国メディアも一斉大反発。
中央日報の記事(2018年12月31日)
韓国メディア、哨戒機の映像を公開した安倍首相を一斉に批判
東亜日報は社説「自ら信頼を落とす映像まで公開して葛藤を増幅させる安倍」で、日本は「事態を長引かせながら葛藤を深めるのではなく、速やかに事実関係に基づいて静かに問題を解決すべきだ」と主張する。
じゃあ韓国も事実を公開すればいいのに。
韓国日報は「レーダー葛藤をあおる安倍、韓日関係復元意志はあるのか」という社説で、「一方的に動画を公開したのは深刻な外交欠礼」と日本を批判。
ハンギョレ新聞は「日本の『哨戒機映像公開』指示した安倍の政略」という社説で、「いったい安倍首相は韓日関係をどこまで悪化させるつもりなのか問わざるを得ない」と憤る。
主語を入れ替えると、そのまま日本国民の声になるのが面白い。
「日本政府が一方的に映像を公開して韓日間対立が拡大している」という中央日報の記事を読むと、まるで韓国が被害者のようだ。
政治家も怒り心頭だ。
中央日報の記事(2018年12月31日)
韓国「正しい未来党」、「日本政府の態度は果たして同盟に近い国なのか疑問」
自衛隊機に射撃用レーダーを照射しといてよく言う。
韓国野党「正しい未来党」はこんな見解を発表した。
「日本の居直り自制を要求する。レーダー事件を取り扱う日本の態度は極めて遺憾だ」
「理性的に事態に向き合っている韓国政府と対照的な日本政府の態度は果たして同盟に近い国の身の振り方といえるのか疑問を禁じえない」
「理性的」って、「事実関係」と同じくらい韓国が苦手とするものじゃなかったっけ?
朝日新聞の記事(2018/12/30)では、与党も野党も映像公開を決めた安倍首相を「汚い」とののしっている。
レーダー映像公開「安倍首相は汚い」 韓国与野党が批判
日本を「深刻な外交欠礼」と批判する国の政治家は本当に紳士的だ。
世界で恥をかいてしまったのだ。
韓国側の怒りはこの程度ではすまない。
時事通信の記事(12/31)によると、第二次世界大戦末期の「神風特攻隊」まで登場している。
「『神風』連想させる」=哨戒機の低空飛行批判―韓国紙
ソウル新聞は自衛隊機の飛行を「米軍艦に自殺攻撃を敢行した『神風』を連想させるという指摘も出ている」と報じた。
韓国国防安保フォーラムのムン氏はこう主張する。
「威嚇飛行であり、艦艇に向けた自殺攻撃も可能な距離だ」
駆逐艦に3回も無線で連絡したのに。
「いかなる理由で低空飛行を敢行したのか責任を問い、謝罪を受けなければならない」
何があっても、結局はこうなる。
映像を公開されたら「困るのは韓国側になる」という防衛省幹部の読みは正しかった。
でも朝鮮日報に言わせると、「大韓民国は危機のたびに成長してきた」というからきっと大丈夫。
韓国は面白い。
「自信があるなら公開せよ」「日本が証拠を公開しない理由が分からない」と言って、日本が公開すると、「深刻な外交欠礼」「汚い」「謝罪しろ」と怒り出す展開はアニメのようだ。
今年もいろいろと疲れそうですね。
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