日韓の政府や国民が激しく対立していた「レーダー照射問題」。
韓国海軍の駆逐艦が射撃用レーダーを自衛隊機に照射し、防衛省がこれに抗議する。
事実を認めて謝ればそれで終わりだったのけど、韓国側はメンツのためか、日本に頭を下げることだけは断固拒否。
主張を変えたりデタラメな説明をしたりして、その場しのぎをくり返す。
それで防衛省はとうとう、韓国との話し合いをあきらめてしまった。
相互主義に基づく客観的かつ中立的な事実認定が困難であるため、これ以上実務者協議を継続しても、真実の究明に資するとは考えられません。
問題はこれで一応のケリはついたのだけど、韓国の不誠実な態度に、日本ではいま怒りと不満が満ちている。
世論調査を行ったところ、韓国側の主張や謝罪要求に納得できない人の割合は90%を超えた。
産経新聞の記事(1月21日)
レーダー照射での韓国反応「納得できない」90%
ちなみに日本側の対応については、85%が「支持する」と答えている。
国内では「日本の主張が正しくて、韓国は間違っている」ということで決着はついている。
でも海外ではどうか?
第三者の外国人はこの問題をどう見ているのだろう。
ボクのまわりの外国人は、日本に住んでいる外国人でも、この問題には関心がない。
この件の感想を聞かれると、「ウザい!」と思うらしい。
あるアメリカ人は、もし自分がこの問題について知りたかったら、ウィキペディアを見るだろうと言っていた。
これには納得。
日韓当局者の発表を確認する外国人なんてほとんどいないだろうし、報道では断片的な情報しか得られない。
コンパクトに問題全体を把握したかったら、ウィキペディアは最適。
ということで、英語版ウィキペディアにあるレーダー照射問題の項目を見てみたわけだ。
Korean Navy radar lock-on incident
ざっとこれを読んだ感想は、「韓国寄りの記述じゃねえか!」
ボクが日本の主張を支持しているから、そう見えることはあると思う。
でも、「どっちもどっち論」を展開した結果、日本の主張が正しいとは読めない。
ウィキペディアにある説明では、日本側が「韓国海軍の駆逐艦が自衛隊機に射撃用レーダーを照射した」と主張したことが書いてある。
同時に、「韓国海軍が北朝鮮の漁船を救助しているときに、自衛隊機が危険な低空飛行をした」という韓国側の主張も載っている。
でも待ってほしい。
「危険な低空飛行」というのは、韓国側が論点をすり替えるために、後から言い出した主張だ。
日本の主張と同じ信用性や重要性があるとは思えない。
それに「脅威的な低空飛行」については、防衛省が協議の場で、韓国側に客観的根拠を提示するよう求めたところ、とんでもないことを言われてしまった。
韓国側からは、そのようなものは示されず、逆に「脅威を受けた者が、脅威と感じれば、それは脅威である」などの全く客観性に欠ける回答を繰り返しています。
韓国側は根拠を出せず、「こちらがそう感じたから事実だ」というメチャクチャなことを言ったのだけど、そういうことはウィキペディアには書いてない。
それと、韓国側が説明を変えたことも一切記述がない。
防衛省が公開した映像によって、韓国側の説明が“ウソ”であることが分かったことにも触れていない。
こうした韓国にとってマイナスの情報は、英語版ウィキペディアには載っていない。
シンガポールで行われた実務者協議で、日本は韓国にレーダーの電波情報の照合を提案したけれど、韓国側に拒否されてできなかった。
FNNプライムニュースで、専門家(笹川平和財団 小原凡司 上級研究員)がそのワケをこう説明している。
(日本側のデータと)照合してしまうと韓国海軍の艦艇はレーダーを照射したことが明らかになってしまう。これは今の文在寅政権にとっては受け入れなれないこと。
でもウィキペディアには、「両国が合意にいたらなかった」からそれができなかったと書いてある。
Both countries suggested to analyze recorded data together, but they did not reach an agreement.
このあとにそれぞれの背景についての説明があるけど、第三者の外国人が見たら、「どっちもどっち」と思ってしまうような記述だ。
韓国国防部が日本に「危険な低空飛行」について謝罪を要求したという文を読むと、韓国の態度に強さや自信を感じてしまいそう。
On 2 January 2019, Korean MND released a statement demandimg an apology from Japan that the P-1 patrol aircraft was flying dangerously low over their naval destroyer.
他にも、日本の専門家の意見として、田母神俊雄氏の言葉が紹介されている。
Toshio Tamogami, a retired general and ex-Chief of Staff of the JASDF, has given his views on his twitter denying the offensiveness of aiming FC radar.
田母神氏はツイッターで、駆逐艦は自衛隊機をねらって射撃用レーダーをあてたわけではないと、韓国側の意見を言っていた。
でも、日本でこんな意見は例外だ。
他のほとんどの専門家は韓国側の主張を否定していた。
数ある専門家の意見の中で、この人のツイートがピックアップされた理由が分からない。
日本のネットを見ると、「韓国のウソは国際社会に知れ渡っている」とか「韓国は世界で恥をかいている」といったうれしそうな書き込みをよく見るけど、その根拠は何だろう?
本当にそうであればいいけど、実際はそう言う人たちが思うほど、日本の主張は世界に伝わっていない。
むしろ、韓国に有利な展開ではないかと思う。
これは別の記事で書くつもりだけど、ユーチューブにこんなコメントがあった。
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