いま安倍首相は連日連夜、韓国でぶったたかれている。
とくにレーダー照射問題で、安倍首相が防衛省に証拠映像の公開を指示したことが大きかった。
これには韓国大激怒。
韓国日報は「レーダー葛藤をあおる安倍、韓日関係復元意志はあるのか」という社説で「深刻な外交欠礼」と批判した。
いやいやいや、一国の首相を「安倍」と書くことも、かなりの「欠礼」ですやん。
日本だったら、文大統領を意識して「反日感情をあおる文、日韓関係復元意志はあるのか」なんてタイトルをつけるのは個人の嫌韓ブログぐらいだろう。
でも、相手の立場になって考えれば韓国の気持ちもわかる。
日本の主張の正しさを証明するために、安倍首相は防衛省に映像を公開させたわけだ。
これは同時に、韓国の主張が間違っていると世界に訴えたことになる。
実際この映像によって、「当日は悪天候だった」とか「北朝鮮の船を捜索していた」という韓国側の説明はウソだったことがバレてしまった。
韓国がしていたのは創作だったというオチ。
だから日本の映像公開を、「深刻な外交欠礼」と怒る人の気持ちもわかるではないですか。
でも、韓国を激怒させたとしても、安倍首相が渋る防衛省に映像を公開させたことは正しかった。
…と思っていたのだけど、じつは違うらしい。
夕刊フジの記事(2019.1.21)によると、防衛省や自衛隊の現場組は、証拠映像を世界に公開することを希望していたけど、韓国との関係悪化を不安視する防衛大臣が嫌がっていた。
昨年12月のレーダー照射直後も、現場は「証拠映像を公開すべきだ」と迫ったが、岩屋氏は難色を示したという。最終的に、安倍晋三首相が公開を指示したことで、日本は国際世論を味方に付け(以下略)
レーダー照射問題、岩屋防衛相へ省内・自衛隊から「もっと韓国に強く出て」の声 “無法国家”に温情通じず
韓国側の不誠実な態度に、防衛省や自衛隊の人間は怒っていた。
映像を公開したら、どっちがウソをついているかはすぐ分かる。
だから現場はそれを迫ったのだけど、トップがストップさせていたというオチ。
映像公開は、韓国に厳しい安倍首相の独断と思っていたけど、じつはそれが現場の意思だった。
弱気な大臣に“喝”を入れる意味もあったのでは?
前々からうすうす感じていたけど、岩屋防衛大臣は防衛しすぎ。
でも、言っていることを見ると、守っているのは日本なのかどこなのか分からない。
たとえば去年、旭日旗問題が起きたとき、韓国与党は日本に対して「戦犯国として最低限の恥も知らない」と厳しく批判した。というか、これはもう罵倒だ。
そんな韓国について日本の記者に質問された岩屋防衛大臣はこうコメントした。
「なかなかお答えしにくいけれども、お察しいただければと思う。いずれにしても、日韓は未来志向で関係を発展させていこうと…」
記者が「韓国側の行為は未来志向に反するのでは?」と食い下がっても、防衛大臣はノーコメント。
くわしくは下の記事をどうぞ。
防衛省は1月21日に、レーダー照射問題に関する「最終見解」を公表し、この問題で韓国側と協議することを打ち切った。
そのときの大臣の様子が産経新聞の記事(2019.1.22)に書いてある。
岩屋防衛相「未来志向」強調 韓国への再反論もなし
この席で岩屋大臣が強調したのが、韓国との防衛協力は「未来志向で進めるよう真摯に努力したい」ということ。
さらに日韓防衛当局の関係については、「根底には信頼関係がある」と話す。
この楽観には、現実的な裏付けがあるのだろうか?
日本が協議を打ち切ったことに韓国は反発して、「問題の本質は自衛隊機の低空威嚇(いかく)飛行」であるとし、日本にまた謝罪を要求した。
岩屋氏は「『最終見解』で協議は打ち切りたい。コメントは控える」と、韓国への再反論は拒否。
こういう言葉を見ると、防衛大臣が守っているのは自分自身なんだろうと思う。
防衛省や自衛隊から、「もっと強く」という声が出る理由が見えてきた。
でも、大臣の名誉のために書いておくと、韓国側が圧力をかけてきても岩屋氏はそれに屈しなかった。
中央日報の記事(2019年01月29日)
韓国国防長官の「強力対応」にも日本防衛相「哨戒方式は変えない」
韓国国防部長官が自衛隊機の「低高度近接威嚇飛行」に対して、強力な対応をすると宣言した。
その発言こそ威嚇的なんですけど。
そんな韓国に岩屋大臣は、「冷静で適切な対応を取ってほしい」「信頼回復のために雰囲気を作ることに力を入れたい」と言う。
韓国の「強力対応」に、日本は「協力対応」で応じた!
ただ、韓国に危険な低空飛行と非難されても、大臣は自衛隊機の活動を一切変えるつもりはないと言い切った。
それはいいのだけど、これは「最低ライン」だろう。
韓国の主張自体が日本への“嫌がらせ”なのだから、それに応じる必要はない。
それにしても、この大臣を見ていると不安感が消えない。
そのうち防衛省内・自衛隊だけでなく、国民からも「もっと韓国に強く出て」の声が出てきそうだ。
もう出ているのかも。
「最大の敵は身内の弱気だった」なんてことがありませんように。
ちなみに「嫌がらせ」の根拠は、朝鮮日報のこの記事(1/24)
威嚇飛行:防衛省幹部「韓国が事実関係変え日本に嫌がらせ」
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