日韓関係悪化にあせる韓国、でも自己中＆身勝手はあいかわらず

さいきん日本の新聞で、「悪化する日韓関係をなんとか改善しなきゃ！」という社説を見かけなくなった。
「日韓関係　社説」で検索すると、

朝日新聞の「徴用工問題日韓で克服する努力を（2019年1月11日）」
京都新聞の「日韓関係悪化冷静に対話の道を探れ（2019年2月19日）」

といった社説が出てくるものの、３月以降のものが見当たらない。
日本はもう韓国をあきらめたのか？
それとも元号フィーバーで、韓国は遠くにいってしまったのか？

韓国は逆だ。
日本との関係悪化をかなりあせっていて、関係の改善を熱心にうったえている。
たとえば、全国紙の中央日報にこんなコラム（2019年04月01日）があった。

過去に退行する韓日関係、これ以上は放置できない

こう書いてあるけど、内容は韓国にとって都合のいい主張ばかりであきれること山のごとし。
「これ以上～できない」とあるから、韓国はいま、がけっぷちに立っているような危機感をもっていると思ったのだけど、現実や日本を無視した身勝手な論を展開している。
だからたぶん、もうちょっと放置しても大丈夫。

このコラムは「韓日関係の悪化は双方の過失であり、お互いマイナスとなる」という書き出しではじまっている。それはそうだけど、日本と韓国では痛みの大きさが全然ちがうのだ。
韓国のGDPは世界12位で日本は３位と、経済力のちがいは一目りょう然。
関係が悪化したばあい、より大きなダメージを受けるのは韓国だ。
韓国もそのへんはあるていど認めていて、「日本は我々よりも先進国であり、国際社会で影響力がある国という事実に目を閉じてはいけない」とコラムに書いてある。

それと現在の関係悪化は「双方の過失であり」と書いているけど、これも日本が韓国が「五分五分」ではない。
日本との約束を一方的に破った韓国側に最大の責任があるのだから。

2015年に日韓両政府が慰安婦問題の解決を確認したはずなのに、韓国政府はあとになってから、「あれはまだ終わっていない」と言い出して、日本に謝罪や反省を要求する。こういう「後出しじゃんけん」は認められない。
さらに去年、1965年に解決した徴用工問題を掘り起こして、韓国の最高裁判所が日本企業に賠償を命じた。この判決は日本との約束を破るだけでなく、国際法違反でもある。
これに加えてことし２月、韓国の国会議長は天皇陛下を「戦犯の主犯の息子」と侮辱した。

「双方の過失」といっても、その割合は「韓国95：日本５」といったところだろう。
少なくとも、上の３つで日本の過失は見当たらない。

でも韓国側はそうした自分の過失をひた隠しにして、都合のいい「どっちもどっち論」を展開する。

過去に対する謝罪と補償ばかり要求する韓国も、謝罪と補償はこれ以上できないという日本も歴史の捕虜だ。相手を批判するばかりで、自らがすべきことには背を向けるのもお互い似ている。

謝罪と補償ばかり要求する韓国はたしかに「歴史の捕虜」だけど、日本はもう過去の牢獄から解放されている。
日本は、1965年の日韓請求権協定と2015年の慰安婦合意で約束したことをすべて守った。
するべきことは全部したのだから、日本が「謝罪と補償はこれ以上できない」というのはあたりまえ。
約束を守った日本と破った韓国をならべて、「自らがすべきことには背を向けるのもお互い似ている」と言う韓国の目には何が映っているのか。

結局このコラムは韓国側の過失には具体的にふれず、「お互い真摯に対話し、妥協できる部分を探しながら実利を模索するのが外交だ」と、よく分からないけど誇らしく締めくくっている。
韓国にはこういうところがある。レーダー照射問題でもそうだったけど、謝罪する側がなぜか説教をはじめる。「歴史の捕虜」ってやっぱり韓国のことじゃん。

それに「お互い真摯に対話し」ってあるけど、徴用工訴訟問題で日本は韓国に２国間協議を求めているのだけど、それを拒絶しているのは韓国政府だ。だからそれはまず自国の政府に言ってくれ。

「過去に退行する韓日関係、これ以上は放置できない」と力をこめても、「戦犯ステッカー」など韓国が反日をやめることはない。
「これ以上は放置できない」けど、反日はけっして放棄しない。これでどうやって前進させるのか？

いまの韓国には何を言っても無駄だから、日本のマスコミは韓国との関係改善をうったえる気力をなくしたのではないか。
日韓関係について「もう座視できない」といった切迫感がなくて、韓国を放置しているように見える。
でも、それはこのコラムを読むとよくわかる。
一方的で自己中心的、圧倒的で身勝手な態度を改めなかったら、何を話しても何も生まれない。