いまの韓国が恐れ、憎悪する日本人の嫌韓感情。
それが生み出されたのは、「韓国で天皇に対する謝罪要求が出てきてからだ」という話を前回に書いた。
2012年に李明博大統領がそれをおこなって、日本人が激怒し、韓国への好感度は暴落した。
自業自得のブーメランだけど、このとき韓国は大打撃を受けたのに、韓国の政治家はまた今年も同じ失敗をした。
国会議長の文喜相(ムン・ヒサン)氏が天皇(いまは上皇さま)に対して「慰安婦のおばあさんたちに謝罪しなければいけない」と言う。
しかも昭和天皇を「戦争の主犯」と呼ぶという暴挙のおまけ付き。
7年前に痛い思いをして、「日本人の嫌韓感情が触発されたのも、韓国で天皇に対する謝罪要求が出てきてからだ」というのが韓国の定説なのに、なんでこんな発言が出てくるのか?
韓国の政治家の学習能力のなさは異次元だ。
韓日関係を終わりにしたいというのなら、いまの日本の世論にはそれに応える用意がある。
天皇陛下を侮辱する発言で日本人を怒らせ、最悪といわれる関係を超最悪にしてしまった。
そんな状態にあせっているのか、きのう中央日報がこんなコラム(2019年05月09日)を載せていた。
「天皇陛下、皇太子ご夫妻は美しいカップル」
なんで韓国には0か100しかないんだろう。
極端から極端によく揺れ動く。
「韓日関係は険悪だ。断交論まで出ている」と危機感をあらわにしたこのコラムニストは、20年ほど前の金大中(キム・デジュン)大統領に注目する。
金大中大統領は日本を訪問したときの夕食会で、「天皇陛下、皇太子ご夫妻は見ているだけでも美しいカップルです」と発言した。
この言葉の背景について、金氏の考え方が書いてある。
「外交が相手をよく見ることなら、相手の国民が願うように呼ぶのが当然だ…我々が言い換えて呼称し、相手を刺激する必要はない」
「日本国民が天皇を尊敬しているため敏感な過去の問題はしないほうがよさそうだった。天皇の前での攻撃的言葉は日本国民に侮辱感を与える可能性もあった」
韓国の大統領がいまでもこのままなら、韓日関係は蜜月だったのに。
いまの韓国社会にはこんな発言を許す空気は絶対にない。
このコラムには、天皇という存在は日本人の逆鱗だから、そこには触れるな。形だけでも敬意を払え、というようなことが書いている。
そして韓国の“敵”である安倍首相に対しては、上皇さまを味方につけるべきと提言する。
天皇は「象徴」的存在だ。だが「お言葉」の権威は圧倒的だ。
知韓派で安倍を逆包囲するには十分だった。彼の平成時代は終了した。だが、上皇として彼の存在感は相変わらずだ。
「利用価値」でしょ?
上皇さまを利用して”安倍包囲網”を完成させるとか、やっぱり発想が異次元。というか、ゲームやアニメのような異世界だ。
でも、「韓日関係の再構成が急がれる」とあせっているのだから、この人は本気なんだろう。
いま韓日関係は断交論まで出るほど険悪だから、関係を改善したい気持ちはわかる。
でも、韓国の利益のために天皇・上皇を利用するつもりなら、せめてその意図を気づかれないように上手に隠してほしい。それと、そもそも「彼」と言うな。
「上皇の存在感をいかして安倍を逆包囲」とか、自爆フラグを立てるのはうまい。
一刻も早く韓日関係を良くしないと!と言いながら、上皇さまを駒のように考えて、日本人の嫌韓感情を刺激する。
まあ、いまさら文大統領が「天皇陛下、皇太子ご夫妻は美しいカップル」なんて言ったら、むしろ断交が加速しそうだけど。
「不思議な国とうまくやっていくのは決して容易なことではない」と韓国はため息をつくけど、難易度を上げている本人が嘆くというこの不思議。
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