はい、今回は始めにクイズをひとつ。
次の一文はなんという本に書いてあるでしょうか?
「一匹の亡霊がヨーロッパを徘徊(はいかい)している、共産主義という亡霊が。」
答えは、19世紀にマルクスとエンゲルスが書いた「共産党宣言」。
これは世界的に有名な文だから、知っておく価値はありまっせ。
さて話は変わって、21世紀の朝鮮半島。
いま韓国には、「反日」という亡霊が暴れ回っているらしい。
文在寅(ムン・ジェイン)政権による日本軽視・敵視には、韓国のマスコミもお手上げ状態。
その結果、朝鮮日報のコラム(2019/04/28)によると「文政権で韓日関係は過去最悪の状況に陥っている」という。
それもこれも、文大統領が反日という妖怪を野放しにしているから。
(文大統領は)反日へと国民感情をあおっている。強制徴用問題に司法が加勢し、全国民主労働組合総連盟(民主労総)が銅像問題で公権力を屈服させるなど韓国では時ならぬ反日ムードが盛り上がっている。
「文-安倍に韓日関係の改善は望めない」
徴用工訴訟で日本企業に賠償を命じた韓国の最高裁について、ここでは司法が文政権に味方したと書いてある。
いいのかこれ?
これだと、「三権分立の原則によって、司法のすることに政府が口をはさむことはできない」と言っていた韓国政府の言うことが「ウソ」だったことになる。
でもいまの韓国の司法が政府寄りなのはだれでも知ってることで、新聞がコラムにそう書いても問題は起こらない。
さらに言えば、文政権は民意ではなくて世論調査をも手に入れたらしい。
ある調査会社が発表する世論調査の結果が与党「共に民主党」の望むものばかりだったことで、韓国ではいま世論調査が問題視されている。
朝鮮日報の社説(2019/05/17)
政権の顔色までうかがうようになれば、世論操作などの犯罪行為と変わらなくなるだろう。
「韓国与党の意向に沿う世論調査、この機会にはっきりさせるべきだ」
政府与党の意に沿うように正論調査の数字が上下している。忖度だ。
司法も世論調査も手に入れた文大統領はまるで皇帝。
でも、文政権への権力集中は以前からはじまっていて、4カ月前の中央日報の報道(2019年01月18日)では、文政権はもはや「神」のようになっている。
ロウソク精神、正義、公正、召命など、手でつかむこともにおいをかぐこともできない抽象的な単語を絶えず注入して大衆を洗脳する。
自ら神の境地にあると勘違いすれば自身の無誤謬を正当化する。
「神になろうとしている韓国政府」
神といっても貧乏神や厄病神、それに逆神もいるのだけど、文氏はどんな神なんだ?
あ、反日神か。
韓国の“神”に日本がにらまれた。
「誰かを敵視し、何かに反対した方がはるかに刺激的(朝鮮日報)」という心理はどこの国民にもあって、その「敵」に安倍政権が選ばれた。
韓国での反日ムードの盛り上がりにはそんな背景があって、その結果として戦後最悪の韓日関係がある。
一方でその安倍政権は、朝鮮日報から見ると「北東アジアで大きく躍進」している。
アメリカのトランプ政権からの信頼を得ているし、中国との関係も日増しに良くなっている。
そんな安倍首相は反日が“売り”の文大統領とは、徹底的に価値観や考え方が合わない。
話をしても時間のムダだから、いまでは「戦略的無視」と文政権を放置状態だ。
でもそれは文政権も同じ。
徴用工訴訟での政府対応を発表しないなど、問題を放置している。
こんな日韓の現状を見て、朝鮮日報のコラムニストは関係改善をあきらめた。
結論として、韓国に文在寅大統領、日本に安倍首相がいる限り、韓日関係の改善は望めない。2人は互いを無視することにメリットがある権力者にすぎない。
「文-安倍に韓日関係の改善は望めない」
でも、これは当たっているけど間違っている。
朴槿恵(パククネ)前政権の後半、日韓関係は未来志向で前向きに進んでいた。
日韓両政府が話し合いで慰安婦問題の解決を確認したことは画期的で、あとはお互いが合意を守っていれば、いまごろ日韓関係は蜜月だ。
朴政権には合意を破棄する意図はなかったし、日韓の通貨スワップ協定も話が進んでいた。
それをぶち壊したのがいまの文大統領で、釜山の日本総領事館前に慰安婦像の設置を黙認し、慰安婦財団の解散を発表した。
そしてそんな政府の意向(威光?)に沿うような判決を最高裁が出して、ドロドロ泥沼の日韓関係ができてしまった。
「韓国に文在寅大統領がいる限り、韓日関係の改善は望めない」が正解だから、上の文章は50点。
「一匹の亡霊が国内を徘徊している、反日という亡霊が。」
そんな国と友だちになりたいと思う日本人はいない。
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