日本人を韓国嫌いにさせる最大の原因のひとつは、韓国が「誠意ある謝罪」をくり返し要求してくること。
同時に韓国人を日本嫌いにさせるのも、日本がこれをしなかったこと。(韓国目線では)
きょうの中央日報の記事(2019年08月08日)にもそんなことが書いてある。
日本政府はなぜ「誠意ある謝罪」をしないのか。日本政府は何度も謝罪と悔恨の意を伝えたと主張する。韓国側は受けたことがないという。
政府はウィンウィンを、あとは民間に任せるべき
事実からいえば、日本はすでに何度も謝罪している。
でも韓国がそれを受け入れなかったり、あとからひっくり返すからエンドレス状態になっているのだ。
上の記事から、いままで日本が何回謝罪したか見ていこう。
*「」は記事にある言葉。
日韓が国交を正常化させた1965年、椎名悦三郎外相は「両国間の長い歴史の中に不幸な時期があったことはまことに遺憾な次第であり、深く反省するものであります」と言った。
でも韓国人には、「どういうことか分かりにくいほど複雑」だったらしく、これでは不十分。
1984年、「日本で神格化されている裕仁天皇」が全斗煥大統領に謝罪。
でも、「不幸な過去」という言葉が抽象的で、「遺憾」という表現は中立的だということで、「韓国内では不満が残った」という。
1993年、「河野談話」で河野洋平官房長官が慰安婦問題について、「日本政府は心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる」と述べた。
1995年には村山総理による「村山談話」で、「アジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします」と謝罪した。
1998年、小渕首相は「過去の一時期、韓国国民に対し、植民地支配により多大な損害と苦痛を与えた歴史的事実を謙虚に受け止め、これに対し痛切な反省と心からのお詫び」を述べた。
2001年には小泉純一郎首相が元慰安婦の人たちに、「日本国の内閣総理大臣として改めて、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し、心からお詫びと反省の気持ちを申し上げます」という謝罪の手紙をわたした。
そして2015年、日韓慰安婦合意にもとづいて、安倍首相が心からのお詫びと反省の気持ちを表明した。
でも、「被害者の同意がなかったという理由」で、文政権が真の謝罪を要求し、この合意を事実上破棄してしまう。
なんだかんだ言って、結局すべてはゼロになる。
どれだけ頭を下げても、なかったことになって、いまでも「日本政府はなぜ「誠意ある謝罪」をしないのか」と韓国はいう。
郷に入っては郷に従うのか、朱に染まって赤くなったのか、韓国で学んでいる日本人も同じようなことを言っている。
ハンギョレ新聞の記事(2019-08-08)
アカリさんは「現在、日本政府は過去の加害事実を隠し、なかったことにしようとしているようだ。戦争犯罪について反省しない安倍政権を糾弾するためここに来た」と話した。
日本人留学生も「NO安倍」…平和運動に発展する“韓日経済戦争”
こういう韓国マインドと正反対のことを言っているのがマレーシアのマハティール首相だ。
毎日新聞の記事(2019年8月7日)
マハティール首相、日韓関係は「日本はすでに謝罪」「地域全体の経済発展を」
いま日本を訪れているマハティール首相が毎日新聞とのインタビューでこう話した。
マレーシアにとっても重要な貿易相手国である日韓両国が対立を深める現状について、「我々は過去は過去として捉えるべきだ。日本はすでに謝罪している。1度で十分だ」と指摘した
上の中央日報の記事だけでも、これまで日本は首相と天皇が合わせて7回も謝罪している。
でも韓国は、いまでも誠意ある謝罪は受けたことがないという。
「我々は過去は過去として捉えるべきだ」というのはマハティール首相だけではなくて、ほかのアジア諸国も同じ。
東南アジアには、日本にくり返し謝罪を求める国はない。
「日本政府は過去の加害事実を隠し、なかったことにしようとしているようだ。戦争犯罪について反省しない安倍政権を糾弾するため~」なんてことを言う国は東南アジアにはない。
日本はアジアの声に耳を傾けて、橋や道路をつくるなどアジアの期待に応えればいい。
それが韓国へのメッセージにもなる。
カンボジアの「キズナ橋」
日本の支援に感謝の気持ちをあらわすプレートがある。
この橋はお札のデザインにもなっている。
ちなみにマハティール首相といえば1994年に、村山富市首相にこう言っている。
日本が五〇年前に起きたことを謝り続けるのは理解できない。過去のことは教訓とすべきだが、将来に向かって進むべきだ。日本はこれからアジアの平和と安定のために国連安保理常任理事国入りして、すべての責任を果たしてほしい
「アジア人と日本人 大前研一(小学館)」
くわしことはこの記事をどうぞ。
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