外国人が日本のCMを好きな理由「お堅いのにクレイジー」

 

8月28日は「テレビCMの日」。

1953年のこの日、日本ではじめてテレビ放送が開始されて、同時に本邦初のテレビCMも放送されたことから、日本民間放送連盟によってこの記念日がつくられたとさ。

ちなみにこのときのテレビCMは服部時計店(精工舎)のもので、ユーチューブにあったからまぁ見てくださいよ。

 

 

どれぐらいの日本人が気づいているか知らないけど、日本のCMは外国人から見ると、かなり奇妙でユニークで斬新だからけっこう人気が高いのだ。

ヨーロッパやアメリカ、東南アジアなどを旅行したリトアニア人(東ヨーロッパの国)が2019年に日本へやって来たとき、日本で何を楽しみにしているか彼女に聞いたら、その中のひとつに「日本のCMをたくさん見たい」というものがあった。

理由が分からなくて話を聞くと、ヨーロッパ人やアメリカ人にとって日本のCMは発想や表現がクレイジーだからファンが多くて、ユーチューブには日本のCMを集めた動画が山盛りあると言う。

そのリトアニア人が日本を去ったあと、ブログにこう書いていた。

Japanese commercials are really strange, funny and in some cases make no sense at all. Every time I go to the city I love watching them though. If you don’t believe me watch this Sakeru Gum commercial.

 

日本のコマーシャルは本当に不思議で面白くて、ときにはまったく意味が分からないものもある。
でも街に行くたびに、そんなCMを見るのが大好き。
わたしの言うことが信じられないなら、この裂けるグミのCMを見てみて。

 

このCMはヨーロッパではけっこう有名で、何かの賞を取ったらしい。

 

アメリカのグーグルで検索すると、面白くて奇妙でクールな日本のCM集・2020年度版がもういくつもあって驚いた。
1953年にはじまって、いま日本はここまできた。

 

 

寄せられたコメントはこんな感じ。

・The japanese never do drugs. They don’t need it.
(日本人はドラッグをやらないだろうな。彼らにそれは必要ない)

・I always wonder what does Japanese people think of banch of foreigners watching their ads 😂
(たくさんの外国人が日本のCMを見ていることを、日本人はどう思っているんだろう?いつも気になる)

・When I get a Japanese advertisement when I click a video, I never click skip.
It’s just so interesting, , , and I like hearing them speak their language LOL.
(動画をクリックして日本のCMが出ると、絶対に飛ばさず見る。とても面白いし、彼らの話す日本語を聞くのも好き)

 

海外で日本のCMが人気な理由を外国人に聞くと、「日本のCMは良い意味で日本人のイメージを裏切るから」と言う人が何人かいた。
まず日本人について、海外ではこんな印象がある。

・ルールや約束を守って計画通りにことを進めるから、仕事は正確だけど融通は利かない。
・シャイな性格で、喜怒哀楽の感情をあまり表情に出さない。
・他人に対しては丁寧で礼儀正しくて、よそよそしくてどこか冷たい。
・個性を発揮することより協調性を重視するから、自分をまわりに合わせる傾向がある。

ほぼほぼ合ってると思う。
特に欧米人に比べたら、確かに日本にはこんな人がたくさんいる。
そんないつもはお堅い日本人がこんなクレイジーなCMをつくるというギャップも、外国人には面白いらしい。

 

 

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4 件のコメント

  • そうですね。CMに関しては日本製のものは独自の「芸術性」を有していると言えるでしょう。
    私が初めて米国で暮らした時、TV番組を見ても英語がほとんど理解できませんでしたが、CMだけはよく分かりました。というのも、CMとは商品を売るために視聴者へ訴えかけることが目的であり、したがって、たとえ相手が英語の不得意な外国人であっても理解されなければCMとしての基本的な機能が果たせないからです。
    そのことは世界中どこの国でも同じです、ただし日本を除いて。

    日本のテレビCMには、独特の「前衛的(?)芸術的表現」を有したものが多いです。時には、日本人の私が見ても「これは何のCMか?」分からないものもよくあります。でもその(当初の目的を忘れてしまうほど)混沌とした芸術性が、外国人にはウケるのでしょう。
    CMの世界的な賞としては、確か、サントリー・ウィスキーの「商品名もメーカー名も明言されないCM」が、何度か世界最優秀賞を受賞していたと思いました。一時期はほぼ毎年連続で受賞していたはずです。

  • 「さけるグミ」の男優さん、もしかして・・と思ったら
    世界的指揮者・小澤征爾さんのご子息・征悦さんですね。
    外国の人に教えたら二度びっくりするかも。

  • わたしも海外旅行先で見るCMは面白かったですね。
    かなり大げさな表現などもありましたが、それもその国の文化や価値観が表れていると思いました。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。