【反日vs親日】韓国の有名人、浴衣姿で炎上するも意外な実態

「戦後最悪」を「にっかんかんけい」と読んでもよさそうないまの両国関係。
その悪夢は2018年10月、元徴用工訴訟で韓国の最高裁判所が日本企業に賠償を命じたことから始まった。
これは1965年の日韓請求権協定をひっくり返すと同時に、国際法にも違反する判決だったから関係悪化は決定的となる。
その後2019年に日本政府が対韓輸出を厳格化すると、これに怒った韓国は日本製品のボイコット、ノージャパン運動で対抗。
65年の請求権協定に加え、日韓関係の基盤となっていた慰安婦合意も実質的に破棄したことで、昨年末には読売新聞が社説で韓国政府をこう批判した。（2020/12/29）

合意の精神を踏みにじる文在寅政権の対応は、不誠実極まりない。日本政府は、国際社会にも理解を広げ、合意が漂流するのを阻止すべきだ。（中略）事態を打開する見通しもなく、反日世論をあおるのは、無責任と言わざるを得ない。

慰安婦合意５年　「不可逆的解決」が骨抜きとは

韓国政府の不誠実や、反日世論をあおる無責任な態度はいまもあまり変わっていないから、日韓関係は戦後最悪を継続するしかない。
もう政治はこう着状態にあって何も動かないから、韓国はいま期待を持って文化面に注目している。

中央日報日本語版（2021.07.03）

＜最悪の韓日関係　突破口は＞両国間で経済・文化は解氷

たしかにドラマやゲームなどを見れば、「え？これで戦後最悪？」と思うほど良好だ。
日本ではネットフリックスの「2020年最高話題コンテンツ」の１位と２位は韓国ドラマの『愛の不時着』、『梨泰院クラス』だったし、BTSをはじめとするKポップも一定の支持を集めている。
韓国では『どうぶつの森　ポケットキャンプ』が人気ゲームチャートの１位になったし、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は200万人を超える観客を動員、今年上半期に公開された映画の中で興行２位となった。
経済交流も中央日報によると「好調」らしい。

政治的には冷え切った関係でも、文化や経済での交流がある状況を韓国メディアはよく「氷の下に水は流れる」なんて詩的な言葉で表現する。
でも実際には、これはそれぞれまったく別の川だから、「ツートラック」と言ったほうが正確だろう。
韓流ドラマや歌に夢中の人は「合意の精神を踏みにじる文在寅政権の対応は～」なんて新聞報道は見ていないだろうし、韓国ニュースに関心のある人は韓国コスメなんかの情報はほとんど知らない。
だからなかなか「解氷」にはいたらず、政治的には何も変わっていない。

でも、突破口を文化に求める気持ちは理解できる。が、「韓国の敵は韓国人」と言うように、この文化面の雪解けを許せない人が韓国には多くいる。

朝鮮日報の記事（7/12）

ヤン・ハンナ・アナウンサー、浴衣着た写真投稿し「バッシング」

韓国では知らない人はいないアナウンサーのヤン・ハンナさん。しらんけど。
彼女が日本の温泉旅館をイメージした宿で、浴衣を着た写真をインスタグラムにアップしたところ、すぐに袋叩きにされた。
「韓国じゃないような感じ。日本ではなく慶州」のひと言が燃料となって、さらに炎上したと思われる。
写真を見ると日本の温泉旅館と変わらない部屋の内装＆浴衣姿で、「いま箱根にいまーす」と言われたら静岡県民のボクでも信じてしまいそう。

だからこそこの写真には、

「日本製品不買運動が続いているのに、浴衣写真を載せるなんて軽率すぎる」
「慶州で韓服じゃなくて浴衣を着るのか・・・」

といった批判が殺到し、ハンナさんは投稿の削除に追い込まれた。
「そこまで批判することか？」といった擁護もあったけど、劣勢をくつがえすほどの勢いはない。
投稿を削除した後も、悪質な書き込みは続いているらしい。

この騒動に日本のネットの反応は、しょせんは他人事だった。

・可愛いね❤
・浴衣は在米韓人ユン・カーターが発案したものだから問題ない
ぐらいは言ってくれないと
・きれいな娘さんだな
・炎上させてるやつの家あさってやれ
ゴロゴロ日本製出てくるぞｗ
・それより日本に来てるわけじゃないのに叩けれるのがイミフじゃね？

いや、日本に行かなくても、韓国でこれは親日行為に認定され叩かれても意味不明ではない。

それにしても不思議なのは、ハンナさんはなんでこんな投稿をしたのかってこと。
日本政府が「韓国が国際法的な約束を破った」と主張すれば、韓国政府は「日本が過去に表明した謝罪と反省の精神に逆行している」と言い返すほど、いま両国関係は悪化していて反日不買運動も続いている状況だ。
そんななかで韓国の有名人が浴衣姿を公開するのは、自分で自分をサンドバッグにするようなもの。
事実、すぐに集中砲火を浴びて炎上し、燃え尽きてしまった。

そもそも反日世論とコロナ禍という壮絶な逆風のなかでも、浴衣と伝統的な日本料理を売りとする日本式旅館が営業を続けていられるというのが謎。
激しい反日の中でも、日本のファンは実は意外に多いのだろう。
「氷の下に水は流れる」とはまさにこのことだ。
でもそれが表面化すると、すぐにつぶしてしまうのがいまの韓国社会。

読売新聞のいう、韓国政府があおった反日世論のひとつの結果がこれで、まさに「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」の状態。
ホントに「無責任と言わざるを得ない」だ。