日韓関係|戦後最悪から蜜月へ
安倍首相と文大統領の相性はとても悪く、水と油というよりは「火と油」だった。
日本が対韓輸出の管理厳格化を発表すると、韓国側は激怒し、文大統領は「(日本には)二度と負けない」と国民の反日感情をあおり、日本製品のボイコット運動を激化させた。
その勢いはすさまじく、結果的に「自傷行為」になった面は否めない。

しかし、今となってはそんな「戦後最悪」と言われた関係は遠くになった。
高市首相と李在明(イ・ジェミョン)大統領の組み合わせはかなり良い。
両首脳が互いの国を行き来する「シャトル外交」は積極的におこなわれ、関係改善の原動力になっている。
ことし1月に高市首相が李大統領を地元の奈良に招待すると、5月には今度は李大統領が高市首相を出身地の安東(アンドン)に招いて会談を実施した。
トップ同士の友好ムードは国民レベルにまで波及している。
韓国の日本に対する「好感度」は歴代最高を記録し、日本でも韓国に親しみを感じる人が半数を超えた。

親密さの裏に見える「限界」
最近の日本と韓国は、経済や安全保障、エネルギー供給網の安定化などで手を組んでいるが、やはり「限界」はあった。
表面上は改善しているように見えても、日韓関係の「本質」は変わっていないのだ。
先月、自衛隊と韓国軍の間で物資などを融通し合う「ACSA(物品役務相互提供協定)」の締結について、李大統領はその必要性を認めながらも「国民の情緒」を理由に挙げ、受け入れることは難しいと否定的な見方を示した。
「歴史問題を整理すべきだ」という発言は、日本に韓国民が納得できるような「真の謝罪」を求めていることに等しい。
日韓関係が好調な原因は、韓国側が歴史問題を蒸し返さず、日本を強く非難しない姿勢にあった。
しかし、李大統領は心の中に、その気持ちを持ち続けていたことが明らかになった。
政権支持率が低下した場合、李大統領がそれを回復するためにまた「過去」を利用する可能性は十分にある。
日韓が交わした「男と男の約束」
一方、日本にも韓国に対して、実は声を大にして言いたいことがある。
それを思い出させたのが、産経新聞のコラム『産経抄』だ(2026/7/4)。
慰安婦合意、男と男の約束守らない韓国
日韓の最大の外交課題だった慰安婦問題について、両国は話し合いを続け、2015年に「最終的な解決」で合意した。
その際、韓国側と交渉をおこなっていたのが、初代国家安全保障局長の谷内正太郎氏。
谷内氏は慰安婦像の撤去を要求したが、韓国側は「撤去するよう努力する」ことを提案し、お互いに譲らず交渉は難航していた。
結局、合意文書には「努力する」と表記されたが、像の撤去は「男と男の約束」だと確認し合ったという。
当時、安倍首相は「ここまでやった上で違約したら、韓国は国際社会の一員として終わる」と話し、合意の履行を求めた。
しかし、像は撤去されなかった。
合意締結時に外務大臣を務めていた岸田文雄氏も「韓国が約束を実行していくことを、きちんと見ていかないとならない」と強調したが、韓国は10年以上が過ぎた今でも動いていない。
日本は日韓友好を優先しているらしく、最近はこの日韓合意を持ち出さず、うやむやになってしまっている。
「謝罪しろ」vs 「約束を守れ」
もし、これから韓国が「封印」を解いて、また反日姿勢を持ち出すようなことがあれば、日本はどうすべきか。答えは簡単だ。
「国と国との約束は重い」という事実を突きつけ、慰安婦合意の不履行を指摘すればいい。国際社会のルールは絶対に譲れない。
日本と韓国の関係は改善しているように見えるが、実は「謝罪しろ vs 約束を守れ」という対立があり、本質は変わっていないのだ。

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