沖縄戦で“優しさ”を見せるアメリカ兵を、外国人はどう思う?

 

太平洋戦争末期の1945年(昭和20年)のちょうどいまごろ、沖縄では日本軍とアメリカ軍との激しい戦闘が連日くり広げられていて、多くの住民が巻き込まれる地獄になっていた。
軍人・民間人の合わせて20万人が亡くなったというこの戦いについて、くわしいことは「沖縄戦」をクリックだ。
ちなみに沖縄戦は「国内唯一の地上戦」ではなくて、北海道の「占守島の戦い」、「樺太の戦い」、「硫黄島の戦い」などの地上戦もある。

さて、その沖縄戦の最中かそれとも直後か、最近ある外国人がSNSに「日本人の子どもに食べ物をあげるアメリカ兵」というタイトルでこんな写真をアップした。

 

 

この写真を見て外国人(主に欧米人)がいろんなコメントをする。
それを見ると彼らの視点や価値観が分かるから、ここにその一端を紹介しようと思う。

・Is that just propaganda?
それはただのプロパガンダ?

・The warrior did not want to fight. The rulers forcibly sent him to war.
この戦士は戦いたくなかった。支配者が無理やり彼を戦争に送りこんだのだ。

・These poor Okinawan children were probably hiding in Caves . Their parents were likely convinced the Americans would torture and rape them because of Japanese Soldiers propaganda . So many died needlessly jumping to their deaths from the cliffs. It was a brutal conflict.

このかわいそうな沖縄の子供たちは、洞窟に隠れていたのだろう。
日本兵のプロパガンダによっておそらく彼らの両親は、アメリカ人に拷問されレイプされると信じ込まされていた。
多くの人が崖から飛び降りてムダに死んだ。残酷な戦いでした。

・They killed their parents 🤣
その子の両親を殺したのはアメリカ人じゃないか 🤣

・Japanese soldiers tortured and Raped filipino and filipina people.
日本兵はフィリピン人を拷問したりレイプした。

・Feeding Japanese kids in front of camera. And after americans dropped two nuclear bombs on Japanese cities. And to this day they even didn’t officially apologized for this inhumane act.

カメラの前で日本人の子供たちに食べ物をあげる。
そしてその後、アメリカは日本の都市に2発の原爆を投下した。そして現在まで、彼らはこの非人道的な行為について公式に謝罪していない。

・Have you read the Rape of Nanking? America got pulled into it to once again free people.
(アイリスチャンが「南京大虐殺」について書いた)『レイプ・オブ・ナンキン』を読んだことあるか?
アメリカは再び人々を解放するために、戦いに巻き込まれたのだ。

・My Lai Vietnam march 1968
ベトナム戦争で1968年に、アメリカはソンミ村虐殺事件を起こした。

・I love Americans!
私はアメリカ人が大好き!

・Bullying is Our Speciality… Hawaii. Puero Rico to just name a few…
Stole these countries.
いじめは私たちの得意分野… ハワイやプエルトリコなどの国を盗んだ。

・War is a horrible thing. Many died on both sides.
戦争は恐ろしいものです。両サイドで多くの人が死にました。

・These children are Okinawans. Ryuku. Not nipponjin.
この子たちは沖縄人です。琉球。ニッポン人ではない。
琉球民族

・Okinawa was then a part of Japan therefore they were Japanese. We call Alaskans and Hawaians Americans.
沖縄は当時日本の一部だったから、彼らは日本人です。
わたしたちはアラスカ人やハワイ人をアメリカ人と呼んでいる。

・On behalf of my country, I apologize for all the wrong that has been done and I wish that going forward the new generation can learn real compassion and help build a better future in collaboration with the rest of the world.

わが国を代表して、すべての過ちを謝罪します。
そして、新しい世代が真の思いやりを学んで、世界中と協力してより良い未来を築くことを願っています。

 

 

【戦争と平和】74年前の日本兵の不安→これが今の日米関係

世界で日本とインドだけが行うこと ~平和について①~

インド人「戦争はしてはならない。だから核兵器は必要なんだ」~平和について②~

キューバ危機とその後のデタント~平和について③~

「恐怖の中の平和」 ~平和について④~

 

1 個のコメント

  • 米国は、第二次世界大戦では連合国側の盟主となって日独伊の枢軸3国を打ち破り、アジア人種国である日本の近代化・立憲君主制確立・民主化という戦後処理にも成功しました。また、「ソビエト連邦」という「自由市場経済・資本主義とは相容れない体制の国家」を直接の戦闘せずして打ち破り、文字通り世界唯一の「大国」となったのです。
    ですがその米国も、ベトナム戦争での敗北とアフガニスタンからの撤退、さらには9.11という米国本土への「反撃」を受けて、自国の限界を思い知らされたのでしょう。
    ウクライナへの直接支援を可能とするには、西側ヨーロッパの各国がまず立ち上がり、ロシアに対峙する必要があります。でなければ米国は出て行きませんよ。もちろん日本だって、北海道を守るくらいで手一杯ですからね。

    まあそれにしても、カール・マルクスも毛沢東も罪なことを。
    成熟した資本主義を経験していないロシア人・中国人に対して、いきなり社会主義・共産主義を教え込もうだなんて、無理に決まってる。米国が日本の戦後処理に成功したのは、明治期以降に既に日本人自身の力で「ある程度の近代化」ができていたからに他なりません。そのバックボーンは、既に江戸時代からの安定した国内体制にあったのです。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。