「カフェオレ」と「カフェラテ」の違いは何か?
カフェオレ(café au lait)はフランス語で、カフェラテ(Caffè Latte)はイタリア語でどっちも「コーヒー牛乳」って意味。
でも使うコーヒーが違っていて、カフェオレは一般的なドリップコーヒーにミルクを入れるけど、カフェラテはエスプレッソコーヒーにミルクを入れるのだ。
カフェオレとカフェラテを間違うぐらいなら、まー大したことはナイのだよ。
でもコンビニで、コーヒーとカフェラテを間違えると問題になる。
時には強盗殺人未遂の容疑で逮捕されるほどの。
TBSニュース(2022年10月25日)
コーヒー注文し“カフェラテ”注いだのが見つかり…コンビニオーナーを車で引きずり殺害しようとしたか 60歳の男逮捕
群馬県にあるローソンで、60歳の男がコーヒーを注文したのに、カフェラテを注いでいたのをオーナーが見つける。
男が車で逃走を図ると、「させるか!」とオーナーが車のワイパーにしがみつく。
そのまま蛇行運転しながら、数百メートルにわたって引きずったことで男が逮捕された。
振り落とされて頭を強く打ったオーナーは重傷を負い、強盗殺人未遂で捕まった男は「違います」と容疑を否認する。
どのサイズを注文したのかは謎だけど、ローソンならブラックコーヒー(M)が180円で(L)なら210円、カフェラテなら(M)が180円で(L)なら220円だから、差額は10円しかない。
どんなに多く見積もっても数十円で、実刑(懲役10年ぐらい?)をくらって人生を終えるには安すぎる。
どっちも後先考えずに、目の前の相手だけに全集中しちゃった結果なんだろうけど。
この事件で、まえに中国人から聞いた話を思い出した。
日本の大学に通う20代の中国人男性がコンビニでバイトをしていると、あるとき男性のお客さんが、
「コーヒーを頼んだんですけど、間違ってカフェラテを入れちゃいました。だから差額を払います」
と言って、数枚の10円玉を渡そうとする。
自分では判断できないから店長を呼ぶと、「あっ、いいですよー。次からは気をつけてくださいね」と店長が言うと、「すみません」と客が出ていく。
後で話を聞くと、まず数十円で返金作業をするのは面倒くさい。それにあの客は店の常連さんで、あんな間違いは今回が初めてだったし、正直に申し出たからお金は取らなかったと店長が言う。
これがもし意図的な常習犯だったら、警察に突き出してたところ。
*このへんの対応は店によってマチマチらしい。
こんな感じに、客がコーヒーの種類やサイズを間違えたことに気づくと、列に並んで申告する人がいままでに何人かいたから、その中国人は日本人の誠実さや正直さに感動し感心したという。
これが中国人だったら、同じように申し出る人もいるだろうけど、黙ってそのまま出ていく人が圧倒的に多い。
見つかって注意されても、わざとではないから「すみません」と謝ることはなく、「間違えてしまうような機械が悪い!」と店の責任にして非難する。
こんな状況になっても自分を被害者にして、謝罪や差額の支払いを拒否する中国人の姿が彼の目に浮かぶ。
このへんは店員の言葉づかいや態度によっても変わってくるが、客がメンツをつぶされたと思ったらもう絶対にダメ。あらゆる言い訳を駆使して、全力で自分を正当化しようとする。
もちろん国民全員が善人(や悪人)という国はマンガの世界だけで、日本でも数十円をめぐって強盗殺人未遂に発展することもある。
でも、日本に何年か住んでいた彼の感覚だと、「あ、間違えた」と気づいたら列に並ぶのが日本人で、「オレのせいじゃない」とそのまま出ていくのが中国人。見つかると頭を下げるのが日本人で、中国人なら逆に怒り出す。これは「0か100」ではなくて傾向の話。
でも、日本人のように素直で従順なメンタリティーだと、中国ではきっと生きづらいと言うから、結局国民の精神構造は社会に対応しているのだ。
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