韓国の「自称正義」を疑え慰安婦団体の元トップに有罪判決

韓国社会でストライキは、もう風物詩といっていいほどよく起きる。
でも、きょねん民労総（全国民主労働組合総連盟）は予定していた全面ストを放棄すると宣言した。
「白旗を掲げて投降した」といっていい異例の事態だ。
その理由は、国民の支持を得られなかったからだ。

「民主」を自称するこの団体は、言ってることとやっていることが天と地。
自分たちの考えと違う相手がいると無条件で「敵認定」して、消火器をまく、物を壊す、暴行を加えるといった反民主的な振る舞いをしてきたことで、世論の支持を失ったと朝鮮日報のコラムにある。（2022/12/19）

より本質的には、民労総の矛盾した運動方式が腐りに腐り、民労総はそこにとらわれて自壊したのだと思う。
「民主」という名を掲げた団体はまずは疑ってかかる、という人を大勢見た。

「従北・暴力的」労働運動の終末

「民主」の他にも、「正義」という名を掲げた団体も疑ってかかったほうがいい。

元慰安婦のおばあさんを支援するため、そして慰安婦問題を解決するために活動すると言っていた韓国最大の団体が「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」だ。
いろいろ盛りすぎだから、よく「正義連」と呼ばれている。
これは挺身隊問題対策協議会（挺対協）を前身とする団体で、どちらも尹美香（ユン・ミヒャン）氏がトップに君臨していた。

「問題解決」と称しているが、ユン氏の思いは実は正反対だったらしい。
2012年に日韓政府が慰安婦問題の解決のために話し合っていた時、この問題に絶大な影響力を持っていたユン氏に、韓国の外交安保主席秘書官が接触して解決策について話すと、ユン氏はとても困った顔をしたという。
それで主席秘書官は初めてこう気づいた。

「ああ、挺対協と元慰安婦の利害関係が違うこともあるのだ。この解決法は元慰安婦にとって悪いことではないが、挺対協としては、仕事が無くなるのだから組織を閉める準備しろという死刑宣告と同じなのだ。尹前理事長が喜ぶと私は勘違いしていた。」

日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯

慰安婦問題が無くなると、団体が存在する意義や目的も無くなってしまう。
だから、元慰安婦の人たちにとっては良いことであっても、ユン氏はまったく歓迎できない。
正義連やユン氏はハッキリいえば、慰安婦問題が解決されると困ってしまうから、実際にはその邪魔をしていた。
たとえば日本の寄付金を受け入れた元慰安婦がいると、正義連はその人たちを猛批判する。
ある元慰安婦の女性はその様子をこう証言した。

「おばあさんたちはみんな死にかかっているじゃないか。ところが募金を受け取るな、それを受け取れば汚い金だ、売女だ、こうした耳障りなことばかり言う」

その他の妨害行為は「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯・日本との和解拒否」に詳しく書いてある。

ユン氏らの団体が「問題解決をさせないための正義記憶連帯」になった理由は、朝鮮日報の記事を読むと見えてくる。（2020-05-26）

空腹訴える元慰安婦に「カネはない」と言っ放った尹美香氏、家5戸を現金で購入していた

募金活動や政府からの支援金などで、この正義連にはとにかくたくさんの金が集まっていた。
ある時、ユン氏と同行して募金活動を行った元慰安婦とされるイ・ヨンスさんは、「空腹なので食べ物を買ってほしい」と頼んだが、「カネがない」とユン氏に断られたと話す。
このイさんは2020年に「自分は挺対協に利用された」、「義援金が被害者に使われたことはない」と暴露した人物だ。

やりたい放題やってきて、いまは寄付金横領などの罪に問われているユン被告に先日、ジャッジが下された。

FNNプライムオンライン（2/10）

慰安婦支援団体の前理事長に160万円の罰金刑「募金を小遣いのように使った」

裁判所が示した有罪判決に対して、「無罪」を主張するユン被告はこれに控訴して第二ラウンドで戦うつもりだ。
韓国検察も、認められた罪が少ないことに不満で控訴するという。
「控訴審で積極的に争い、証拠と法理、常識に合致する判断を受けるように取り組む」と韓国検察はかなりガチでいくらしい。
朝鮮日報の記事によると、法律を専門とする人たちもこの判決には理解できないらしく、検察と同じ見方をしている。（2023/02/11）

慰安婦団体への寄付金横領、尹美香議員に罰金刑も大半は無罪…韓国法曹界「納得し難い」

おたがい控訴するというから、すべてがハッキリするまでにはあと数年はかかりそうだ。
でもとりあえず、韓国で「正義」を自称する団体があったら、まずは疑ってかかったほうがいい。