韓国人的に嫌な日本人反省・謝罪はしないで韓国文化を楽しむ

ゴールデンウイークに、たっくさんの日本人が韓国旅行をしてくれるように東京、広島、福岡、名古屋、大阪の５つの都市で誘致キャンペーンをおこなう。
でも同時に日本を「戦犯国家」、自分たちを「被害者」とよんで、日本に誠意ある謝罪を繰り返し要求すべきと主張する。

これは矛盾していて、せっかくのキャンペーンをぶち壊しているように見えるけど、韓国は日本に対してそんなことをしている。
という記事を前回書いたのですよ。

【自己破壊】日本に謝罪要求と旅行誘致を同時におこなう韓国

年上の人には敬意を払うとか、日本人と韓国人には共通した価値観や考え方があっても、歴史認識は銀河系レベルで違う。
特に過去の反省・謝罪について、日本人と韓国人の認識はまさに逆。

日韓で世論調査をしたところ、慰安婦問題について、日本がさらに謝罪する必要はないと考える人が日本では80％だったのに、韓国では「必要がある」が87％だった。
「徴用」をめぐる問題についても、日本政府の主張に「納得できる」が日本では約８割、韓国では「納得できない」と約８割と正反対の結果。

＊ソース：読売新聞の社説「対韓感情の悪化　「歴史蒸し返し」への苛立ちだ」（2019/06/12）

根本的な価値観や前提がまったく違うのだから、歴史問題で日韓が分かり合うことは不可能だ。
謝罪を要求したりノージャパン運動をしておきながら、日本人にはぜひ韓国へ旅行に来てくれと言うのはオカシイ、都合がよすぎると多くの日本人は思う。
でも韓国人の立場からすると、日本人も自分勝手な行動をしているように見えるらしい。

10年ほど前、知人の韓国人女性がワーキングホリデーで日本へやってきて、アルバイトをしながら東京で暮らしていた。
そんな彼女があるとき、靖国神社へ行きたいと言う。
二度聞きして、間違いないということだったんで、一緒にそこへ行くことにした。

靖国神社へ向かう途中、彼女と話をしていて意外に思ったのは、K-POPのガールズグループが日本へ来ると路線が変わるということ。
たとえば当時、日本で人気だった「少女時代」はホットパンツ姿で”美脚”を強烈にアピールしていたのに、韓国ではとても清純なイメージがあったという。
だから日本へ来てから、「少女時代」が露出度の高いセクシー系で売り出しているのを見て、彼女はその激変ぶりに驚いた。
ガールズグループの「T-ara」もそうらしい。
日本に行くと、なぜか”お色気路線”を売りにするから、「日本でK-POPが大人気！」と聞いても彼女としては嬉しくないし、韓国のネットでも「国の恥」と怒る人もいたとか。
歩きながらそんな話を聞いていると、靖国神社へ到着。

そこで見たモノの中で、その韓国人にとってもっとも印象的だったのは家族に書いた特攻隊員の遺書。
米軍の艦船へ爆弾をかかえて突っ込む特攻隊員に選ばれた以上、もう死ぬのは確実だから、若い隊員は母親に最後の手紙を書いた。
＊これはいまネットで見つけたものだけど、靖国神社にあった遺書も内容はだいたい同じはず。

「お母さん、きつと桜咲く靖國神社に来て下さいね。いつまでも、元気でゐて下さい」
「母上様御元気ですか。永い間本当に有難うございました」
「泣かずにほめて下さい」
「お母さん、私はどんな敵だって怖くはありません。私が一番怖いのは、母さんの涙です」
「日本一のお母さんを持った新平は常に幸福でした」

こんな手紙を読んで、彼女を何度もハンカチを目に当てる。

靖国神社を出た後に話を聞くと、

「わたしは今まで、軍国主義の日本は悪のカタマリで、残酷なことばかりしていたと思っていました。加害者のイメージしかなかったのですけど、あの時代には、つらく悲しい思いをした日本人もいたんですね」

とか言うと思ったら、チョット違う。
母親に遺書を書くことになった人の気持ちを想像したら、涙が止まらない。あの特攻隊員もある意味、軍国主義の被害者だからその立場には同情した。
そんな話をして、こう続ける。

「あそこ（遊就館）には、あの時代の日本が韓国やアジアを侵略したことについて、何の説明もありませんでした。日本軍は多くの無実の人を殺して、心に消えない傷を残しました。それどころか、アジアが解放されたと美化しています。」

日本の加害性には触れないで被害を強調する、一方的なあの展示を日本人は”野放し”にしている。
なのに、韓国の歌やドラマ、グルメを楽しんでいるのは、ガールズグループの路線変更よりもはるかに腹が立つという。

まあ個人の感想は自由だ。
そてに、とても否定できる空気じゃなかったから、こちらは耳を傾けるだけ。
ただこんなことがあってもこれはコレ、それはソレで、彼女の日本好きは揺るがない。

ノージャパン運動をしたり何度も謝罪を要求するのに、韓国人は日本へ旅行に来たり、たくさんの日本人に韓国旅行へ来てほしいとキャンペーンをする。
それは都合がよすぎると多くの日本人は思う。
でも、韓国人の視点では過去の歴史に目を閉ざし、反省や謝罪をしないで、韓国の文化を自分好みに変えて楽しむことは、一方的で都合がよすぎる。

それぞれツッコミどころはあるだろうけど、歴史問題では、日韓の価値観や考え方はほぼ180度違うのだから仕方ない。
この件については、おたがい分かり合えないということを分かり合うしかない。