「汚染水デマ」が行き過ぎて、対日本から韓国人同士の争いへ

 

商品にとってイメージは命。
だから好感度の高い人にはCMオファーが殺到し、その人物が不祥事を起こすとすぐにCMを削除する。
こういう付加価値が上がったり下がったりすることは、その商品を提供する人にとっては生活に直結する大問題だから、悪質なデマは絶対に許されない。

いま日本では、福島原発から出てくる放射能汚染水が問題になっている。
だから政府はこれを国際基準を満たした処理水に変えて、もうすぐ海に放出する予定。
「放射能汚染」は危険だけど、実は思っているより怖くない。
というのは放射線物質はバナナにも雨水にも含まれていて、人類は知らないうちに毎日のように被ばくしているからで、梅雨に放射線被ばくを心配する日本人なんていない。
人が人として生きている限り、これは避けられないから、大切な考え方は「0か100」ではなくてどのぐらい被ばくするか? という量だ。
日本が処理水に変えて海へ流す措置は、韓国をはじめフランスやアメリカなどもやっているから、国際基準を満たしていれば”安全”と言っていい。

それなのに、韓国の原発からは福島処理水の10倍ほどの放射線物質が海へ流されているにもかかわらず、韓国の教授が科学的な根拠を無視して「福島の恐怖」あおったから、海産物のイメージは悪化して漁業関係者が困ることになる。
この教授の言動はあまりに無責任で一線を超えているということで、全国に約1万7000人の会員のいる韓国沿岸漁業人中央連合会のキム会長が教授を訴えた。
この教授の主張を支持していて、「韓国 VS 日本」の構図に持っていきたかった韓国メディアのハンギョレ新聞は、韓国人どうしの殴り合いに困惑している。(2023-06-06)

早ければ5カ月、遅くても5年?…「韓国人同士で告発」招いた汚染水の韓国到達時期

 

この教授は日本から放射能汚染された魚がやってくると主張し、それを聞いた国民は恐怖した。
でも、国内でもっとも詳しい韓国原子力研究院と韓国海洋科学技術院は教授の説を否定しているし、それを基に韓国政府も国民の健康に問題はないと、ポンっと太鼓判を押す。
世界中から最高レベルの専門家が集まった国際原子力機関(IAEA)も日本の対応を支持しているのだから、この教授の言っていることは間違いか、でたらめレベルの誇張だ。

デマによって海産物の付加価値を大きく下げられたから、「無責任な主張のいくつかが私たち漁業を滅亡に至らしめることになりかねない」と怒って会長が告訴するのも仕方ない。
そもそも水温に敏感な魚が、温度の違う日本と韓国の海を行ったり来たりすることは考えられず、会長は40年以上も海の仕事をしていて、日本の魚がやって来て韓国で釣れる話なんて聞いたことがないという。

不祥事を起こして商品イメージに大打撃をあたえたタレントには、でっかいペナルティーが科せられる。
いま福島の漁業関係者や政府が心配しているのは風評被害だ。
根拠のない主張で恐怖をまき散らす人たちは日本にもいる。
彼らも無責任の対価を払うハメになりますように。

 

 

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ①

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ②

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ③

【福島いじめ】韓国が東京五輪で日本を激怒させた2つのこと

「石を投げられる」。韓国政府の“反日”に苦しむ在日韓国人

ドイツの“少女像”まで利用するユン氏に、韓国国民「恥知らず!」

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。