日本と韓国に興味があって、両国の友好を願う人たちが集まるSNSグループはいくつもあり、個人的に前々から継続的に見ているグループがある。
そこでは、日本人と韓国人のメンバーがおすすめのグルメや観光スポットなんかを紹介すると、それを見た人が「いいね」を付けるという和気あいあいとした雰囲気に包まれている。
基本的に価値観や目的は共通していて、メンバーは相手の気持ちに配慮しているから、慰安婦や徴用工、竹島問題といった大爆発必至の投稿はしない。
しかし、それ以外にも、日韓の地雷とまではいかないが、冷たい壁を作ってしまうネタに「文化的優越感」がある。
それを実感させられる出来事があった。
そのグループで最近、ある韓国人メンバーが次のような投稿をした。
일본의 건축물들은 한국과 같은 단청이 없죠…채색 기술이 근대에 이르기까지 없었다고 하죠…심지어 직조 기술도 임란 이후에 한국의 포로(여자)들이 전해 준거고…
機械翻訳だから、100％正確かは分からないが、だいたいこんな内容らしい。
「日本の建築物は、韓国のような丹青がないんですよね…。
彩色技術が近代までなかったそうです…。
織物の技術も、朝鮮出兵の後に韓国の捕虜（女性）たちが伝えたものですし…。」
丹青（タンチョン）は古代中国の陰陽五行思想に基づく五方色（黄、青、白、赤、黒）のこと。
韓国では、お寺や王宮などによくタンチョンの模様が見られる。
たしかに日本には丹青はなかったが、彩色技術はあった。
投稿者は「近代までなかったそうです」と伝聞風に書いているが、その根拠は示されていない。この人には、丹青は日本人の美的感覚に合わなかった、という発想はないのだろうか？
朝鮮出兵の後、韓国の女性たちが伝えたという織物技術についても、具体的な内容は不明で、根拠もない。
しかし、この投稿は韓国人メンバーには好評で、多くの「いいね」をゲットした一方、ほぼすべての日本人は「スルー」を選択し、ポチッとした人は例外的だ。割合的には「10：１」といったところ。
韓国人は喜んだが、日本人は明らかに冷めていた。
基本的な価値観が似ているこの友好グループで、これほど反応の差が出た投稿を見たのは本当に久しぶりだ。
それで、中央日報のこの記事を思い出した。（2022.11.29）
「韓半島の文化のＤＮＡが伝わり、京都が最高の観光地に」
朝鮮半島にあった百済（くだら）が660年に滅亡すると、日本は多くの亡命百済人を受け入れた。
そのことについて、京都に住んでいたことのある韓国の詩人がこう話す。
「王族や貴族、当時の知識人が京都に移住して花咲かせた文化が千年以上伝統として定着し、命脈が受け継がれてきたではないか」
この文章を読むと、滅亡する前の百済が日本の軍事支援を必要とし、王子を人質として差し出した歴史がウソのように見えてくる。
国を失った百済人が日本に住むことが認められ、知識や技術を提供して日本の国造りに協力したことは事実だ。
しかし、京都は唐の都・長安をモデルに建てられた都市で、「平安」という名前も長安に由来する。百済との関係は特にない。
そもそも平安遷都は100年以上先の794年だ。百済の知識人が奈良の都をすっ飛ばして、京都に移住した理由が分からない。
彼らが花咲かせたという文化も謎のまま。
これは詩人らしい豊かな想像力が生み出す物語で、客観的な根拠に基づいた歴史ではない。
この詩人は、現在の京都が「世界最高の観光地になる土台になった。そのとてつもないＤＮＡが私たちから始まった」と語る。
しかし、実際のところ、平安京に中国文化のＤＮＡはあったのだろうけど、それ以外は知らない。
京都が世界最高の観光地になったのは、過去と現在の京都人などの努力の結果で、韓国は特に関係ない。
このとてつもない誇張表現が韓国っぽい。
この人が「多くの日本人が韓国を好きになって許しを求め、膝をついたりもしている」と言っていることにも、ほとんどの日本人は違和感どころか、絶望感を感じるのでは？
そんなことをするのは、鳩山由紀夫さんとかスーパーレアな日本人だけだ。
この記事に対しても、日本のネットでは冷めた目で見る人がほとんどで、一周回って「どこの時間軸の世界の話なんだろう」と面白がる人もいた。
韓国人の意識には、一般的に日本に対する文化的優越感がある。
日韓友好を願うグループでは、歴史や領土問題に触れてはいけないということは、韓国の人たちもよく分かっている。
しかし、文化的優越感については、日本人の気持ちに鈍感な人が多いと思う。
これを当然の前提として話を展開されると、悪意はないとしても確かな根拠もないから、歴史ではなく、フィクションかファンタジーになってしまう。
そうなると日本人はついていけなくなり、韓国の人たちが喜べば喜ぶほど壁は厚くなる。
確かにそうです。韓国人は日本に対して文化的優越感を持っています。
私もそうでした。韓国人のこのような偏見の根拠は、朝鮮時代の5百年間に作られたものです。
朝鮮は徹底的に中国（明）を崇拝し、諸侯国を自任しました。そして朱子学を最高の価値だと思いながら生きてきました。朝鮮人の頭には中国と中国を模倣する朝鮮だけが文化人だと考え、残りの国はすべて蛮族と見なしました。日本に対しては礼儀を知らず無秩序の中に住む蛮族と見なしました。その期間がなんと5百年です。それで今の韓国人たちも日本を蛮族から急に文化人に変わった人々だと思っています。文化は発展した所から未開の所に伝わるのが一般的です。
中国から韓半島に、そして韓半島から日本に伝わった文化が多いです。しかし、その文化を発展させ、新しい文化を作って伝播させることは別の問題です。日本は島国という特殊性によって外部から多くの新技術を含む文化を受け入れて発展させた国家です。
そして古代には韓半島と日本が相互に緊密な交流があったことが残された史料として証明されていて、一方的に韓半島が日本に文化を伝授してくれたとは言えません。現在、韓国の南部に残っている多くの前方後円墳を見ても、日本と韓国は古代にすごいつながりがあったのです。
私は日本に対する文化的優越感を捨てました。現在に至って、過去にどの国が優越したと問い詰めることに何の意味がありますか。過ぎ去ったことは歴史で見れば良いことで, 明るい未来を一緒に作って行くことが重要なことだと思います。
文化的優越感は政治や歴史問題に比べて、韓国人が言いやすい話題だと思います。
しかし、日本での受けは本当に悪い。
韓国が好きな日本人にもほとんど支持されません。
明るい未来のためは、こんな意識は必要ありません。
同意します。
文化的優越性は存在しません。 文化が違うだけです。
それに、朝鮮500年を見ると、どんな面でも朝鮮の優越さを主張することはできません。
朝鮮は退歩し、日本は発展を続けました。 その結果が韓日併合です..
文化を＂伝授してくれた＂、＂伝授してあげた＂
歴史を客観的に見ようとするにはこの思考は妨げになりますね
そして、当然歴史から学べることはたくさんありますが
自分の血がどちらに所属するかもわからない、千年以上前のコミュニティの優劣を語るのはバカらしいと個人的におもっています
地理的に中国文化は韓国に伝わり、その後日本に伝わります。
そこに上下はないんですけどね。
文化に優劣をつけることに批判的な韓国人もいますけど。