日本のインド化？台湾人が東京で経験した“ボッタクリ”の手口日本のインド化？台湾人が東京で経験した“ボッタクリ”の手口

今までに30カ国近くに旅行した中で、ボッタクリがひどかった国がインド。
レストラン、店、ホテルなどで、「いったい何がどうなったらそうなる？」と思うような不当な料金を請求され、モメた回数は数しれず。
その中でも、特に印象的だった手口を紹介しよう。

インドを旅行していたある日、「はらへったー」と思いながら宿の近くを歩いていると、清潔そうなレストラン（これ大事）を見つけたから、そこで食事をすることにした。
席に座ると、店員が何も言わずにメニュー表を持ってきて、そのまま去っていく。
インドでは、庶民的なレストランの接客サービスなんてこんなもので、「笑顔」なんて期待してはいけない。
インドは物価が安いから、食事の量が足りなかったら後から追加すればいいとして、重要なポイントは、食中毒にならないレベルの清潔さと値段だ。
メニュー表を見てみると、カレーやビリヤニなどはわりと安いし、（写真では）とてもおいしそうに見える。
出てきた料理の味は想像以上に良い。
そこそこ清潔で値段も安く、間違いなくアタリを引いたから、次の日もこの店で食事をすることにした。

で翌日、昨日と同じように席に座ると、昨日と同じように不機嫌そうな顔の店員がメニュー表をテーブルに置く。
それを開くと、値段が爆上がりしていたから、「なんじゃあこりゃあ！（わかる人だけでいい）」と驚いた。
１日ですべての料理の値段が２倍以上になるという現象は、インドでは「あるある」のことなのか？
店員を呼んで、コレはどういうことかと聞くと、彼は「やっちまった」という顔をして、一度テーブルから離れ、別のメニュー表を持ってくる。
それを開くと、昨日と同じ値段だったから、ナゾは解けた。
この店には、外国人用と現地人用の２つのメニュー表があって、彼は昨日、うっかりインド人用のメニューをボクに渡してしまったということらしい。
「インド人のメンタルは鋼だな」と感心したのは、この店員が最初に渡した外国人用を回収することなく、２つのメニュー表をテーブルに平気で置きっぱなしにするところ。
悪事をまるで隠そうとしない。
きっと内心では、「昨日はしくったー」と思っているはずだ。

タイ、エジプト、トルコ、ベトナムなど、それまで旅行した国でさまざまなボッタクリを経験したけれど、２種類のメニュー表を使ったやり方はこの時が初めて。この後、インドでまったく同じコトがあったから、このやり方はある程度一般化しているかもしれない。
しかし、こんな悪どい手口はインドだけとは思わないが、少なくとも日本ではありえない。
…と、そんなふうに考えていた時期がオレにもありました。

最近、台湾人が日本を旅行していて、まさにそんなボッタクリを経験したと台湾メディアの｢TVBS新聞網」が報じた。（2024/04/22）

赴澀谷燒肉名店　遊客不滿「日英菜單差太多」

台湾の旅行者が渋谷の有名焼肉店を利用した際、「日本語と英語のメニュー表（日英菜單）の違い」に不満を感じたという。

彼らが店員から渡された英語のメニュー表には、8000円と１万円の２つのコースしかなかったのに、隣の日本人がもらった日本語のメニュー表には 4500円と 6000円と書かれていた。しかも、内容はそっちの方が良さそう。
店長を呼ぶと、「外国人は英語のメニューで注文してほしい」と言われる。
怒った台湾人たちはその場で警察に電話し、駆けつけた警察官に「これはボッタクリだ！」を訴えたが、「メニュー表に書かれている通りの料理を提供すれば違法ではない」と言われた。
この時、店長は警官の前で怒鳴ったり、手を上げて殴ろうとするフリをしたという。
最終的には、彼らはあきらめて「外国人用」のコースを注文した。

しかし、彼らはどうしても納得ができず、後日、あの英語と日本語のメニュー表の画像をSNSにアップし、“被害”を訴えた。
もともと台湾人の間で日本旅行の人気は高かったから、台湾の複数のメディアが「外国人専門のぼったくり」と報じたことで、関心が集まっているという。
ただ、記事には「渋谷にある焼肉店」ということだけで、店名やオーナーについての情報は無いから、この台湾人旅行者の話がどこまで正しいのかは不明。

このニュースに、日本のネットユーザーの感想は？

・海外の観光地なんかは観光客は割増料金やってるとこ増えたしねぇ
・日本人貧しくなりすぎ
・渋谷で焼肉は勇気いるよなw
まさにギャンブルw
・珍しいな。
こんなのあっという間に口コミが広がって客が来なくなるのにな。
・これは日本人の恥　切腹しろ

今のところハッキリしたことは分からないが、もしこれが事実だとすれば、超例外な事例だとしても日本も「インド化」していると言っていいのでは？
といっても、日本語と英語のメニュー表をテーブルに置かないところは、まだまだインド人の鋼メンタルには及ばない。