“鎌倉の大仏”を外国人はどう思う？ 好き・嫌いなところ

鎌倉時代の歴史書『吾妻鏡』によると、1238年のきょう５月８日、僧の浄光が鎌倉で高徳院・大仏堂の建立をスタートした。
しかしその後、地震や強風、津波の波状攻撃をくらい、14世紀に建物は崩壊し大仏だけが残ったと言われる。
この大仏が建てられた目的ははっきり分かっていないが、源頼朝が妻と一緒に奈良の大仏を見て感動したことから、「鎌倉にも大仏をつくろう！」と決め、夫妻が亡くなった後に建てられたという説がある。

ミャンマー人は一般的に仏教の信仰がとても深い。
あるミャンマー人が鎌倉に行って大仏を見たと言うから、感想を聞くと、「すごく大きくてとっても感動した！」と言うかと思ったら、彼女は怒っていた。

「仏像はとても大切なものなのに、雨・風・雪にさらしているのは理解できません。ミャンマーでは、仏像は建物の中に安置しています。野ざらしにするのはひどいです。日本はお金があるのに、仏像のために建物をつくらないのは本当にケチですね」

とボロクソ言いやがる。
目を閉じて静かに座り、風雪に耐える姿が尊いと思うのだけど、見方によっては「虐待」か。
同じく仏教徒のタイ人はこの仏像よりも、横浜の夜景を「写真映えする」という理由で気に入った。
タイにはもっと巨大な仏像があって、彼はそれを見たことがあるから、鎌倉の仏像にはそんなに感動しなかったらしい。

いま調べてみたら、タイには、鎌倉の大仏（高さ約 11.40m）や奈良の大仏（高さ約 15m）が「ちっさ」と思えるような、高さ 93m、幅 62mの超大型の仏像があった。

1880年代の写真

外国人はこの日本の宝を見てどう思ったか？
アジア人の反応はさっき紹介したから、今度は主に西洋人の意見を見てみよう。
『Tripadvisor』のレビューの中から、「まあまあ」ではあまり意味がないから、高評価と低評価の英文を日本語訳したのがこちら。

◯大仏に感動した人たち

・ここは神聖な場所なので、配慮を忘れないでください。
メインは、巨大な青銅の大仏です。これは壮大で、年季を感じさせます。
カナダにはこのようなものはないから、驚かされました。
また、守護神も良かったです！

・ここは、行かなければならない場所のひとつだ。
仏像は巨大で、その古さを知るととても感動する。仏像の中に入ることもでき、太陽の光に照らされた仏像の温かさを感じることができる。

・私にとって、鎌倉の大仏は必ず訪れたい場所。
この仏像は最も美しいと感じる。そこに何人いようと関係ない。ただ座るか立って、彼に身をゆだねれば、穏やかで平和な気持ちになり、時間を忘れるだろう。日本に行ってこの大仏にお参りをしなかったら、意味がない。

・今回の旅行で最も素晴らしい光景のひとつにだった！
大仏にすっかり魅了され、とても落ち着いた気分になった。私たちは閉門時間の 40分ほど前に到着した。日が沈むころで、大仏を見るにはとても良かった。

・とても平和で、息をのむような美しさだ。
電車に乗って見に行く価値がある。自然に囲まれた美しく平和な場所だ。

◯ガッカリした人たち

・私たちはここを訪れることをとても楽しみにしていた。
しかし、その大仏は平凡で、特別なことは何もない施設の中にある。商業化されていて、特別な感じはまったくしなかった。とても失望した…。

・６時まで開いているはずなのに、５時 20分には閉まっていた。
私たちはそこに３分間ほどいたが、たくさんの人が追い返された。
入れたら最高なんだろうけど、閉まっている門を見てイライラした。

・大仏はそれほど大きくない。
駅から離れていて、観光客も多く、混雑していて時間がかかる。
あまりおすすめはできない。

・これほど大きな像はたしかに注目に値するが、実際にはただの像であり、それ以上のものではない。このためにわざわざ行く必要はない。

・行ってみたら、改修工事のため、仏像は足場とカバーに覆われていました。
ウェブサイトにその告知はなかったのに。

・本当に大きな大仏を期待していたけど、香港で見た大仏に比べたら、まったく大したことはなかった。

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