「健康のためにマラソンでもすっかー!」
韓国でサラリーマンをしている20代のチョンさんがそう思って、ソウルのあるランニング愛好会に参加したら、すぐに心が折れてしまった。
朝鮮日報にそんな記事がある。(2024/10/13)
「気後れするのは嫌」「写真撮影用」 装備に数百万ウォン注ぎ込む走友会のメンバーたち /ソウル
ランニングは気軽に始めることができ、人気があるという点は日本も変わらない。
しかし、韓国のランニング愛好家は(ムダに)高級志向で、シューズに5万5000円出すのは当たり前で、店では、約4万円のショートパンツや5万円以上の半袖Tシャツも品薄になっているという。
さらに5万円以上のゴーグルなども付けて、「フル装備」になると数十万円になる。
チョンさんは仲間と一緒に公園を走ろうと気軽な気持ちで行ったら、メンバーはそんな本格的な格好をしていたから、「これほど高い装備が必要だとは思わなかった…」と絶句した。
そういう人たちは「高い装備にはそれだけの価値がある」と胸を張って言うが、専門家は「同好会のアマチュアたちにはそれほど意味がない」と切り捨てる。
高いお金を払って、必要以上の装備をすることは「韓国人あるある」だ。
過去には、ソウルにある山へ簡単なハイキングをするのに、ヒマラヤやエベレストに登るような専門的な装備をするという現象も起きた。いまはランニング・ブームで同じ心理が働いただけで、韓国人の価値観や金銭感覚は変わっていない。
その大きな理由は「ネット映え」だ。
記事の中で、消費者学科の大学教授がこう解説している。
「ソーシャルメディアと連動した『写真撮影』のために、『できる限り美しく、豪華な様子』を演出しようとする」
チョンさんは、自分のようなサラリーマンが公園を走るのに、アスリートと同じシューズを履くことに「何の意味があるのか?」と疑問を感じたが、周囲の人たちが「これくらいは履かないと」と言うから、仕方なく買うことにしたという。
個人的に、これと同じような話を知っている。
友人の韓国人女性が10年ほど前、ワーキングホリデーで日本にやって来て、一年間、東京で働きながら生活していた。
10カ月が過ぎて帰国が近づくと、彼女は「もう最後ですから」と旅行に行ったりおいしいものを食べたりして、日本での日々をエンジョイするようになった。
最後に会ったとき、「もうお金はありません。でも、良い思い出ができたので後悔もありません」とさわやかな笑顔を見せて、彼女は韓国へ帰っていった。
それから1〜2カ月後、その韓国人がオシャレなウェアを着て、一目で高級と分かるロードバイクと一緒に撮った写真をSNSにアップした。
「“金欠”と言っていたのに、宝くじでも当てたのか?」と思って話を聞いたら、すぐに謎が解けた。
彼女は韓国へ戻ったあと、お金をかけずに続けられる健康的な趣味を探していた。それを友だちに話すと、「それなら、私が参加している自転車サークルがあるから、一緒に走ろうよ!」と誘われたので、やってみることにした。
すると、みんな「フル装備」で、本人もネット映えを意識して、できる限り美しく、豪華な様子を演出しようという気持ちが高まって、初期投資に15万円ほど使ったという。
ソウルの整備された舗装道路を、自分のペースで気持ちよく走るだけだから、そんなにスペックの高い自転車は必要なかったし、そもそも銀行預金が尽きかけていた。でも、周囲から「あの人はお金を持っていない」と思われるのは自尊心が許さないから、かなり無理をして買ったらしい。
マラソンで「気後れするのは嫌」というのは自尊心が傷つきたくないということで、韓国の人たちは見栄っ張りなのだ。
荒川 五郎(1865年 – 1944年)
1906年に衆議院議員だった荒川五郎が朝鮮半島を視察し、そこで見聞きしたことを『最近朝鮮事情』にまとめた。
その中で荒川は朝鮮で聞いたあきれたエピソードを書いている。
ある日本の商人が自転車を朝鮮に持っていき、自分の店に飾っていたら、こんなことがあったという。
「これを見た一人の朝鮮人が家財など必要品までをも売り払ってこれを求め、毎日市中を乗り回して物見高い同胞を羨ましがらせて居た。その後間もなく金に窮して自転車も法外な安値で売り飛ばしてしまい、車も無いが身代も無いものになった」
他人から、「あの人はスゴイ!」とか「うらやましい…」と思われたい気持ちは日本人にもある。でも、韓国人の自尊心の高さは昔から「レベチ」で、それがお金の使い方に表れている。
韓国人「日本人は、謙虚ですね」 日韓の比較・考え方や社会の違い
> 他人から、「あの人はスゴイ!」とか「うらやましい…」と思われたい気持ちは日本人にもある。
うーん、日本人にその傾向は一昔前に比べて最近は、とんと少なくなったなんじゃないですかね? かつて、高度経済成長~バブル経済の頃には、日本でも「他の人に敗けたくない!」という競争心・虚栄心がやたらと大きかったように思います。ですがその後「他人は他人、自分は自分」という考え方が強くなって、今では昔よりもずっと自分独自の「個性」を大事にする人が増えたという感じがします。
その結果、かえって「自分らしさとは何だろう? 自分の個性って何?」という疑問に悩む人も増えたようです。
> チョンさんは、自分のようなサラリーマンが公園を走るのに、アスリートと同じシューズを履くことに「何の意味があるのか?」と疑問を感じたが、周囲の人たちが「これくらいは履かないと」と言うから、仕方なく買うことにしたという。
この辺が韓国人について理解に苦しむところですね。周囲の人の意見はあくまで他人の意見にしかすぎません。自分がやりたいと思った趣味をするための格好に、なぜ他人の意見を重視する必要があるのか?
韓国人の性格には基本的に見た目を重視する傾向があります。
朝鮮が滅びかけた頃、高宗は徳寿宮の石造殿を建てました。滅びかけた頃だったので国にはお金がなかったが、外国人に見過ごされないためには華麗な宮殿がなければならないという考えからでした。
現在の韓国人も同じです。
アパートは基本的に32坪以上を好みます。
自家用乗用車は2000CC以上の中型車を好みます。高級乗用車のベンツの販売台数は韓国が世界5位です。 日本より上位です。
朝鮮の貴族を称する선비:ソンビ)精神は、安貧離島(アンビンナクド)です。
*선비精神-貧しい生活でもそれに拘束されず、楽な気持ちで道を楽しむこと。
しかし現在、韓国ではそのような美しい精神を持つ人はごくまれだと思います。
全体的に韓国の人たちは日本人よりも、「〜が欲しい」「〜になりたい」という思いが強くて、自分の気持ちに正直だと思います。
良くも悪くもそれが日本人との違いですね。