日本の「ビジネス庶民」はラマダンの禁欲生活をすればいいと思う

いま全国の日本人を苦しめているのが物価高で、特にお米の値段は控えめに言ってクレイジー。スーパーで価格を見て「なんじゃあこりゃああ!」と叫びそうになった人は数しれず。
ある情報番組で米価格の高騰を特集して、有名なMCがこんなコメントをした。

「昔はおにぎりを買っていたけど、ちょっと2個買うの、勇気いるくらいの値段」

いや、待ってほしい。この人は番組1本で100万円以上のギャラをもらっていて、年収は4億円を超えると言われている。コンビニでおにぎりを2個買っても300円くらいだから、この言葉にはネット民のツッコミが殺到した。

・白々しい嘘言うな
・国民馬鹿にしすぎやろ
・金持ちの庶民アピールうざい
・(おまえらにとって)2個買うのは勇気いる
ってことなんだろ
・こういう庶民への近づき方は嫌悪感がある
・要するに、金持ちだと指摘されるのが一番怖いって白状しているようなもの

以前、街の食堂でこんな光景を見た。
全国的に名の知られたアナウンサーがニュース番組で、深刻な顔をしながら「物価上昇が止まりません。電気やガス料金、食料品の高騰が私たちの生活を直撃しています」と言うと、店内にいた客が「アンタには関係ねーだろ」と吐き捨てるように言った。
好印象を得ようとして、庶民派をアピールする「ビジネス庶民」に庶民は冷たい。
そんな人たちにオススメしたいことがある。

 

いま世界中のイスラム教徒はラマダンの最中だ。
ラマダンとはイスラム暦(ヒジュラ暦)で9番目の月のことで、この期間中、ムスリム(イスラム教徒)は断食しなければならない。この断食を「サウム」と言う。
ラマダン月のサウムは信者にとって義務だから、日の出から日没までの間、一切食べたり飲んだりすることができない。ツバも飲み込まない人もいる。

知人のイスラム教徒にラマダンで断食をする理由を聞くと、「空腹を感じることで、貧しい人たちの苦しみを理解するため」と答える人が多い。
お金がなくて、満足に食事をとれない人もいる。あえて食事をしないことで、そうした苦しい生活をしている人たちのことを考え、少しでも気持ちを共有することで、困難な状態にある人たちを助けようとする気持ちを育てる。
そんなことがラマダンで断食をする理由になっている。
イスラム教では平等がとても重視されているから、1年のうちで1か月ほどはそんな期間が必要だという。
ラマダンが終わると、貧しい人たちにごちそうを分けて、今度は一緒にラマダン明けを祝って楽しみを共有する。

イスラム教徒にとってラマダンは「神聖な月」とされていて、この期間中にすることは断食だけではない。ウソをついたりケンカをしたりすることを避けて、いつも以上に熱心に神に祈る人が多い。欲望から離れて心身をきれいな状態にして、神に奉仕することがイスラム的にはとても良いことらしい。そのため、性行為をしないなど、禁欲的な生活をするイスラム教徒もいる。

 

日本にいる「ビジネス庶民」の人たちも、1年のうちで1か月ほど、庶民と同じものを食べたり飲んだりして、すべて庶民と同じレベルで行動したりして、月収3000万円以上の立場ではかなり禁欲的な生活をすれば、本当に庶民の気持ちが分かって近づくことができる。イスラム教徒のように、「分け合い」の精神を発揮してくれるともっと良い。
そうすれば、おにぎり2個で「勇気のいる値段」とコメントすることもきっとなくなる。

日本にいる「ビジネス庶民」の人たちも、1年のうちで1ヶ月間、庶民と同じものを食べて飲んだりして、すべて庶民と同じレベルで行動したりして、月収3千万円以上の立場ではかなり禁欲的な生活をすれば、本当に庶民の気持ちが分かって近づくことができる。イスラム教徒のように、「分け合い」の精神を発揮してくれるともっといい。
そうすれば、おにぎり2個で「勇気のいる値段」とコメントすることもきっとなくなって、国民から「馬鹿にしすぎやろ」と言われることもない。

 

 

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