アメリカ人の話 ハーフという“差別語”・もったいないの矛盾・日米の縁起もの

最近、かなりレアな出来事があって、それは「正直者が馬鹿を見る」みたいな一件だったから、ネットでちょっとした話題になって、同情の声が集まった。

70代のアメリカ人男性が護身用の拳銃をスーツケース入れたところから、話は始まる。
彼は飛行機で日本へやって来てそのまま空港から入国し、旅行中に銃と銃弾を持っていることに気づき、フェリーに乗る際に素直に申し出たところ、銃刀法違反の疑いで警察に逮捕された。このおじいさんは自己申告をして誠実そうに見えたから、日本のネット上では彼を気の毒に思い、銃を見つけられなかった税関職員に対して、「検査がザルすぎる」、「 重大インシデントレベルだよな」と批判する人が多かった。
日本とアメリカの大きな違いの一つに、銃に対する考え方がある。アメリカではスーツケースに銃を入れて旅行することが普通でも、日本ではアニメの世界だ。

さて、最近、日本に住む40代のアメリカ人男性と話をしたので、これからその内容を紹介しよう。

 

・ハーフという“差別語”

日本は銃に対して本当に厳しくて、治安が良いから好きだ。マイナス点は、日本人は差別に鈍感なところかな。この前、日本人の友人と話をしていたとき、彼らは外国人と日本人の間に生まれた子どもを「ハーフ」と呼んでいた。日本では、違う人種の両親を持つ人をよく「ハーフ」と言う。この言葉には差別的な響きがあるのに、問題視されていない。「ミックス」という言い方を聞いたことがあるけど、人権的にはこのほうがいい。
そういう場合、アメリカでは「バイレイシャル(biracial)」という言葉を使う。

*英語の「bi」には「2つの」という意味があって、bicycle(自転車)やbilingual(二か国語を話す)などで使われている。
ちなみに、日本でも「ハーフ」を問題視する人もいる。

 

・もったいないの矛盾

日本人は「もったいない」という考え方をとても大切にしていると言う。でも、実際にはプラスチックを無駄に使っていることがすごく多い。たとえば、個別包装されたお菓子を見ると、いつもそれを感じる。
最近、日本では「ステルス値上げ」が問題になっていて、それがバレると叩かれるから、メーカー側はムダを徹底的に排除してコストカットに努力している。それなのに、中身を取り出した後、すぐに捨てるだけの個別包装が使われ続けている理由がわからない。日本人は「もったいない精神」と矛盾を感じないのか?

 

・日米の縁起もの

日本の店にはよく「招き猫」が置いてある。
アメリカでは一般的に、店にそんなラッキーアイテムを置く習慣はないけど、中国系のオーナーなら商売繁盛を願って、招き猫なんかの縁起ものを置くかもしれない。
そういえば、たまに小さな店で、壁に1ドル札や10ドル札を飾っていることがある。あれは幸運や店の繁盛に関係しているじゃないかな?

*確かにアメリカにはそういった文化があるようで、AIに英語で聞いたところ、こんな答えが返ってきた。

「Some business owners display bills in unusual ways, like upside down or sideways, as a good luck charm. The practice may have originated in China or Korea.」
(経営者の中には縁起ものとして、お札を逆さまや横向きなど変わった形で飾る人もいる。この習慣の起源は中国や韓国にあるもしれない。)

ルーツは東アジアにありそうだから、やっぱりアメリカ社会で「縁起かつぎ」の文化は一般的にはなさそうだ。

Q&Aサイト「クォーラ」にその質問があったので、興味のある人は下をクリックして見てみてほしい。

Why do some small businesses have a single dollar bill hung up behind the counter?

 

 

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この記事を書いた人

今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。
また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。

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