去年の夏、バングラデシュで市民の抗議デモによってハシナ政権が崩壊して、新しい暫定政権ができた。そのトップに就任したのは、ノーベル平和賞を受賞したユヌス氏。そのユヌス氏は最近、日本について「アジアでリーダーシップを発揮してほしい」と述べた。
そう言われたら、期待に応えたいところなんだが、いま国民はコメ価の高騰に苦しんでいて、日本人が優れたリーダーシップを発揮してくれる人を熱望している。コメの生産量が世界3位(2021年)のバングラデシュには縁のない問題だろうけど。
では、これから、日本の大学に留学しているバングラデシュ人男性の話を紹介しよう。

バングラデシュの国民食はカレー
ーーバングラデシュでは、日本についてどんな印象がある?
日本にはトヨタ、ホンダ、ニッサンなど、世界的に有名な自動車メーカーがありますから、「自動車大国」というイメージがありますね。バングラデシュには自動車ブランドも工場もないんです。
ーー「自動車大国」か。でも、いま大ピンチを迎えているメーカーもあるらしいよ。日産とかニッサンとにっさんとか。(元セレナユーザーとして復活を期待している。)
バングラデシュでは車を生産していないので、海外から輸入するしかありません。でも、関税がとても高いんです。だから、新車を持てるのは、お金持ちや政府の役人など、限られた人だけです。
*以下の情報はAIに聞いたものなので、間違いがあるかもしれない。参考程度に読んでほしい。
バングラデシュでは、悪路に強いパジェロやプラドなどが人気。値段はとんでもなく高くて、新車だと2000万円を超えることが多い。バングラデシュの世帯あたりの平均月収は約41000〜42000円だから、一般人が新車を買うのは、日本の感覚だとで家を建てるようなものか。
ーー新車を買えるのは、上級国民だけになる。
そうです。会社やお金のある一般人は中古車を買います。その中で、一番人気があるのが日本車の中古車です。日本車は質が高くて、壊れにくい。それに日本人は物を大切に使うので、状態がすごく良いんですよ。だから、日本車は他の国の車よりも高値で取引されています。
バングラデシュでは、高品質の製品を作るということで日本人は信頼されていて、良い印象を持たれています。
ーーなるほど。車を通して、日本人の人間性を判断するのか。日本人のクオリティーが日本車を上回っているといいけれど。
私の友人のバングラデシュ人は、日本の会社で働き始めて、1年以内に新車を買ったんです! 私も彼の車で遠くへ遊びに行ったことがありますが、バングラデシュではそんな生活はできません。SNSを見て、「兄さん、私も日本で働きたい!」とコメントする人がよくいます。
ーー日本の地方都市や田舎では車が生活必需品だから、誰でも買える値段でないと困るよ。日本でも、海外から輸入される外車は高いから、庶民にとっては“高値”の花だけど、見栄を張ってがんばったら手が届く。
バングラデシュの経済格差は日本より大きいみたいだ。
比べることが間違いです。バングラデシュには、一握りの金持ちとたくさんの貧しい人がいて、中間層はあまりいません。そこが日本の社会構造と違います。
でも、バングラデシュでは運転免許証を取ることはすごく簡単なんです。
ーーその点、日本は厳しすぎるよね。教習所に通って、試験を受けて、時間もお金もかかるから、ストレスがたまると不満を言う外国の人がよくいる。しかも、必要性に疑問を感じるようなことも学ぶ。知り合いのインド人は、車に乗る前に車体をたたいて猫を追い出す「猫バンバン」を知って、「日本以外に考えられない!」とあきれていた。
いや、そうじゃないんです。バングラデシュではワイロが横行しているので、お金を払えばすぐに免許が取れるんです。日本は警官や役人がワイロを要求しないから、住みやすい社会だと思います。
ーーまぁ例外はいて、たまに捕まるけどね。新政権になっても、その社会腐敗は変わらないの?
無理です。バングラデシュではワイロが「文化」として根付いているので、日本の社会のようになるには、100年以上かかりますね。日本は昔からクリーンだったんですか?
ーーどうだろう? 戦後直後の貧しくて、混乱していた時代はあったかもしれない。これからお世話になる人に「心付け」を渡す習慣はある。日本の警官や役人が市民にワイロを要求しない理由はよく分からない。
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