日本に来た外国人はどんなところに、「スゴい!」と感動するのだろうか。
幕末の超有名人から、現代の外国人観光客のリアルな反応を通して、「日本の魅力」を再発見していこう。
ペリーが「畏敬の念」を抱いたもの
幕末に黒船に乗ってやって来て、江戸幕府に対して、武力行使をチラつかせて開国を要求したペリー。
このアメリカの軍人に幕府の権威はまったく通じず、彼は役人の警告を無視して、江戸湾で測量するなど好き勝手なことをしていた。
そんな“ごう慢”なペリーに「偉大」と言わせたものがある。
『ペリー提督日本遠征記 (角川ソフィア文庫)』からその部分を紹介しよう。
その日は、黒船艦隊が到着して以来、もっとも「もや」の深い日だったという。
「あの偉大な陸標──富士の高嶺──もまったく見えなかった。ちなみに、富士山は普通日中より夕方になるにつれて鮮やかに見えてくる。日暮れどきの富士はとりわけ美しく、山頂が夕陽の後光で深紅に輝くのである。」
将軍や幕府をものともしなかったペリーも、この日本一の山には心が動かされ、一目置いていたのだ。

現代の外国人が感動した「ワオ!」な瞬間
さて現代の外国人は、日本を訪れて一体どんな場所や瞬間に一番「すごい!」と感動しているのだろうか。
最近、日本が好きな外国人が集まるSNSグループで、こんな質問を投げかける人がいた。
「What place in Japan gave you the biggest “wow” moment?」
(日本でいちばん『ワオ!』と思った場所はどこ?)
外国人は日本に来てさまざまなものを見て、どんなところに心を揺さぶられているのか。
それは有名な観光名所だったり、日本人には当たり前の「日常風景」だったりする。
今回はこのアンケート結果をもとに、彼らの視点を通した「日本の魅力」を見ていこう。

カナダ人、バングラデシュ人、スリランカ人とハイキングへ行った時、彼らは途中にあったこんな昔の町並みに足をとめて、写真をバシバシ撮っていた。
1. 圧倒的人気ナンバーワンはやっぱり「富士山」
最も多くの外国人に「ワオ!」と言わせたのは、やっぱり日本のシンボルである富士山だった。
しかし、彼らのコメントを見ると、「ただ富士山を見た」から感動したわけではないことがわかる。
「飛行機の中から初めて富士山を見た時」
「新幹線の中から、雲だと思っていたものが富士山の山頂だと気づいた時」
「実際に自分の目で見るまで、富士山の魅力が全くわかっていなかった!」
富士山については写真や映像で知ってはいても、その正確な位置を知っている人は例外的だ。
だから、飛行機や新幹線の移動中、いきなり富士山が現れると、「規格外のスケールと美しさ」に多くの外国人が息をのむ。
ちなみに、トップ画像は知り合いのインド人(かモンゴル人)のもの。
彼はまったく予想していなかったから、機内アナウンスでこの光景を目にした時は、目を見開いて思わず小さく叫んでしまったそうだ。
2. 日本の自然と四季
四季のある国はたくさんあるが、「桜・青葉・紅葉・雪景色」と日本ほどはっきりした四季がある国は珍しい。
この自然の織りなす美しさも、外国人の心を強く打っている。
「富山県の立山。信じられないほど雪が積もっていて、圧倒されたね」
「夏の上高地は本当に素晴らしかった!」
「上高地は冬も絶景だ」
「秋に大阪の箕面大滝を見に行った。紅葉と滝の組み合わせは、これ以上ないほど良かった!」
「日本ではどこでも桜を見ることができます。しかし、私は京都の桜がいちばん美しいと感じました」
中でも、ある旅行者が語った青森県の奥入瀬渓流でのエピソードは、まるで映画のワンシーンのようだ。
「秋の奥入瀬渓流は完全な魔法のようだった。その記憶は25年たった今でも色あせない。子供たちが透きとおった小川にいるマスに夢中になっていると、いきなり強い風が吹き抜け、色鮮やかな葉が頭上から静かに舞い落ちて、森全体を満たしていった。私たちはただ畏敬の念を抱き、『自然だけが提供できる特別な経験』をしたと感じた」
他にも、桜島で活火山のエネルギーにふれて、「私がずっと見たかったのがこれだった」とコメントする外国人もいた。
3. インフラと食文化
京都の寺社仏閣、宮島の鳥居、金沢の兼六園、明治神宮などに外国人が感動するのは予想どおりだが、「堺の前方後円墳」という答えは完全に斜め上を行っていた。
高野山はいいとして、「少林寺」というのは中国と勘違いしていないだろうか?
また、日本の日常的なインフラと食文化に驚く人が意外と多かった。
「初めて大きな『デパ地下』を歩いた時! 何度も『ワオ!!!』と思った。今でも日本で一番好きな場所」
「浅草で食べた焼き芋はとても甘くてビックリした!」
「初めて新幹線に乗って、時速320kmで走っている時に窓の外を見たら、目が回ったよ」
「セブンイレブン(笑)。安いし美味しい、外食が面倒くさい時には本当に助かる」
「東京の地下鉄のシステムとラッシュアワー! たくさんの乗客がいて、彼らが移動する様子を見るだけでも価値がある」
日本人にとっての「普通の生活」が、海外からの旅行者にはワクワクするような「エンタメ」として映っていることがある。
4. その他の日本に感じた「ワオ!」
「どこへ行っても清潔で安全なこと」「ラッシュ時でも完璧な規律が保たれていた」といった理由で、日本全体を一番の驚きとして挙げる人も多かった。
それ以外にあった外国人の意見を紹介していこう。
・鎌倉のそびえ立つ大仏
・大都市にある屋台料理
・渋谷スクランブル交差点
・東京都庁
・さっぽろ雪まつり!
・ジブリパーク
・マリオワールド
・ナイトライフ、あるいは東京や大阪の派手なネオンサイン
・姫路や松本などの本物の封建時代の城
・箱根の野外美術館(彫刻の森美術館)
これは、外国人が「ワオ!」と思った瞬間(経験)だ。
・京都のホテルの部屋から八坂の塔が見えた時
・亀岡にある露天風呂付きの旅館に泊まった時
・宮島の水上にある鳥居を見た時
・日本で本当に知られていない村の一つで、伝統の獅子舞を見た時
・松島沖の静かな湾での松尾芭蕉の俳句にインスピレーションを得た舟下り
まとめ:日本全体が「ワオ!」の連続
壮大な自然や歴史はもちろん、清潔な街、正確な電車、魅力と食欲あふれるデパ地下まで、日本には、世界中の人々を感動させるコンテンツに満ちあふれている。
その中でも、宗教や民族の違い、個人差や時代を超えて、外国人を感動させるのが富士山の勇姿だ。

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