韓国政府が開いた夕食会で、トランプ大統領と抱擁した元慰安婦の女性が「時の人」になっている。
この夕食会は、韓国がアメリカ大統領を歓迎するためのだから、日本には直接関係はない。
そんな外交の場で一方的な”反日アピール”をされたら、日本としてはたまらない。
日本政府はすぐ韓国に抗議する。
これは当たり前。
してもらわないと困る。
何も言わなかったら、こうした反日行為があたり前になってしまう。
韓国の反日アピールに不快感をしめしたのは日本政府だけではない。
新聞各紙もこれを否定的にとらえている。
毎日新聞「避けるべきである」
日経新聞「極めて遺憾だ」
読売新聞「非常識も甚だしい」
産経新聞「愚かにもほどがある」
日本が反日アピールをよろこぶわけない。
それは分かるとして、では、当の本人はどう思っているのか?
トランプ大統領と抱擁した元慰安婦の女性は、このことをふり返って、どんなことを言っているのか?
韓国の新聞を見てみると、本人の言葉がのっている。
今回はそれをふくめて、韓国国民の反応を紹介しようと思う。
今回のできことは、日韓の外交問題にもなっている。
そのことについて、元慰安婦の女性はとまどっている様子はなく、韓国に抗議した日本に怒りを向けている。
それは中央日報の記事(2017年11月09日)のタイトルからも分かる。
以下、上の記事から、この女性が日本に対して言った言葉を拾っていく。
「耳もなく目もなく良心もない」
「他の国から貴賓が来られ、私が行こうが行くまいが、何か口出しするようなことがあるのか」
「私たちの独島で獲れた料理にまで干渉する。これが本当にXXでなくて何だ」
「XX」の部分は、新聞記事でこのように伏せ字になっていた。
全国紙の記事で伏せ字というのは、日本の新聞で見た記憶がない。
文字にはできないほど、ヒドイ言葉だったのだろう。
とにかくこんな感じで、この女性は「自分がおこなったことは完全に正しい。正義をおこなった自分を非難する日本がおかしい」というように怒っている。
韓国社会で元慰安婦は絶対的な存在で、元慰安婦の言動を批判することはまずない。
それをすると、「韓国国民の感情を害した罪」で、社会的な制裁を受けることになる。
また、元慰安婦の女性は、トランプ大統領と抱擁したことについてこう言っている。
「夢のような感じ」
「私が手を振ると、トランプ大統領がやってきてすぐに抱きしめてくれた」
「本当に長生きした甲斐があった。楽しい気持ちが湧いてきた」
だが待ってほしい。
「トランプ大統領がやってきてすぐに抱きしめてくれた」という部分は、動画で見る限りちがう。
この女性から大統領に抱擁を求めてきて、トランプ大統領がそれに応じている。
これは動画で確認してほしい。
そもそも、トランプ大統領はこの女性がどんな人物なのか、知らなかった可能性がある。
現場では両首脳の周辺に来賓を紹介する通訳がいなかったため李さんがどのような人物か、トランプ大統領は知ることができなかったという話もある。
トランプ大統領は、「だれだか分からないけど、ハグをした」ということが真相なのかもしれない。
元慰安婦の女性は夕食会に招いてくれた韓国政府に対して、「ありがとう」や「文在寅大統領が200歳まで長生きしてくれれば」と感謝している。
では、韓国の国民はトランプ大統領と元慰安婦の抱擁をどう思ったのか?
レコードチャイナの記事(2017年11月10日)から、国民の声を抜き出す。
トランプ大統領と抱擁交わした元慰安婦が夕食会招待の経緯明かす「大統領府に呼んでほしいと自ら頼んだ」
「心が温かくなった」
「これが国というもの。国民に仕える気持ちが大事」
「まず国民のことを考える指導者の姿だね」
「私が文大統領に感謝したい」
ここまではまだいいとして、中にはこんな困った意見もある。
「慰安婦問題もうまく解決されることを望む」
じつは、元慰安婦の女性も同じことを言っていた。
「トランプ大統領に『慰安婦問題を解決してノーベル賞を取ってください』と言いたかったが、できなくて残念だ」
「ノーベル賞を取ってください」と言うのは、現実的にはあり得ない。
ノーベル賞は置いといて、韓国では、慰安婦問題の解決を求める声がとても多い。
でも、これも現実的にはあり得ない。
2015年に日韓両政府がこの問題について、最終的な解決で合意しているのだから。
「解決した問題を解決する」というのは、言葉の上でも矛盾している。
日本には、とうてい受け入れられない。
今回の韓国政府による”反日アピール”に対しては、日本からは、「不快」「極めて遺憾」「非常識」「愚かにもほどがある」といった否定的な反応が多い。
でも、韓国の反応はまるで違う。
韓国では単純に、元慰安婦の女性がよろこべば国民もよろこぶ。
だから、元慰安婦にプロ野球の始球式をさせたり、韓国の「歴代最高齢の新人歌手」としてデビューさせたりする。
このことはこの記事をどうぞ。
慰安婦問題で今の日本人が知っておくこと。謝罪も罪悪感もはいらない。
元慰安婦への対応は、政権の支持率にも大きな影響を与える。
実際、トランプ大統領訪韓後に発表された世論調査で、文大統領の支持率は74%というとても高い数字を出していた。
韓国では、本人も国民も政権もこの面会を好意的にとらえている。
でも、韓国の反応は1種類だけではない。
夕食会で反日をアピールしたことについて、「見ていてやるせない」とか「不適切だった」と、苦々しく思っている韓国人もいる。
日本にしてみたら、こんな良心的な意見が増えてほしいところだけど、残念ながら韓国では少ない。
韓国には、韓日友好の観点から、反日アピールを好ましく思っていない人もいる。
これは大切なことだと思うから、1つの記事にして紹介しようと思う。
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