韓国大統領の悲惨な末路②自殺や逮捕。日韓関係と共にふり返る。

韓国で大統領をしていた人には、悲惨な末路をたどる人がけっこういる。

韓国の初代大統領の李承晩（イ・スンマン）氏は、韓国から逃げ出しハワイへ亡命した。

第５代～９代大統領の朴正煕（パク・チョンヒ）氏は暗殺された。

第11～12代大統領の全斗煥（チョン・ドゥファン）氏は死刑判決を受けた。

第13代大統領の盧泰愚（ノ・テウ）氏は逮捕された。

今回はこの続きを、日韓関係に触れながら見ていきたい。

盧武鉉（ノ・ムヒョン）氏
韓国の第16代大統領（2003年-2008年）で、大統領を退いた後に自殺した。

それまでの韓国大統領の中で、日本統治時代を経験していない初めての大統領。

北朝鮮問題に対しては、「話し合いで解決しよう」というやさしい（融和的な）太陽政策を進めた。

でも、歴代の韓国大統領の中で、もっとも悲惨な末路をたどったのはこの人だろう。
不正献金疑惑で捜査中に、自宅近くの裏山から飛び降り自殺をはかってそのまま死亡した。

亡くなる直前には、「大統領になろうとしたことは間違いだった」と書いている。

在任中、”反日”でドイツと組もうとしたけれど、ドイツ大統領の共感は得られなかった。

ホルスト・ケーラー大統領との会見では事前に「日本が過去に清算しないことについても話したい」との申し出を行ったが、ドイツ側からは「現在の重要なテーマを優先する」とかわされた。

「ウィキペディア」

今の日本にも、ドイツ大統領と同じことを思っている人は多い。
「過去のことより、現在の話をしよう」と。

朴槿恵（パク・クネ）氏
第18代大統領（2013年 – 2017年）で、今は囚人として刑務所にいる。

韓国史上初の女性大統領として華々しくデビューした。

日本との関係について、「（日本と韓国の）加害者と被害者という歴史的立場は、１０００年の歴史が流れても変わることはない」と言ったことから、「千年恨」という言葉が韓国で大流行する。
「千年恨」は、2013年の韓国の流行語大賞になった。

日本でもこの言葉は有名だ。
日韓関係で何かあると、今でもインターネットの書きこみで「千年恨」の言葉が使われることがある。

そんな朴氏は大統領を辞任した後、収賄容疑などで逮捕された。
初公判で職業を聞かれたときには、「無職」と答えている。

李明博（イ・ミョンバク）氏
第17代大統領（2008年 – 2013年）で、逮捕の可能性が高まっている人。

韓国初の日本（大阪）出身の大統領。

ソウルの清渓川（チョンゲチョン）は、李明博氏がソウル市長をしていたときに復元されたものだ。

李明博氏は韓国の大統領として、初めて竹島上陸をしやがった。
さらに「天皇謝罪要求」までしたことから、日韓関係は「戦後最悪」と言われるまでに悪化する。

j-castニュースの記事（2012/8/15）から、そのときの日本の空気が伝わってくる。

天皇陛下について「韓国を訪問したければ、独立運動で亡くなった人々を訪ね、心から謝罪してほしい」などと謝罪要求した問題で、日本国内からは、これまでになく強い反発が出ている。ネット上での韓国批判は珍しくないが、その規模が通常の韓国批判を大きく上回っている。

李大統領「天皇謝罪要求」にかつてない怒りの声　ネットも政治家も新聞もこぞって批判

李明博元大統領の「竹島上陸」と「天皇謝罪要求」の衝撃はすさまじい。

外務省が公開している「大韓民国最近の韓国情勢と日韓関係」のグラフを見ると、この後から日本の韓国好きが激減し、韓国嫌いが激増していることが分かる。

この李明博氏も警察に逮捕される可能性が出てきた。

李明博政権下で、国防相をしていた金（キム）氏が逮捕されたから。
金容疑者は軍のサイバー部隊を使って、当時の野党を批判する世論操作を行っていた疑いがもたれている。
インターネット上で、野党を批判する書きこみを組織的におこなっていたという。

軍の関係者が政治に関与することは韓国の法律で禁止されている。
それで、今回の逮捕となる。

この世論操作の仕事は、けっこう割りのいい仕事だったらしい。
ＮＨＫの報道によると、投稿に対して支払われる金額は次のように決められていた。

１回当たり、掲示板へのコメントには日本円でおよそ６０円、ブログはおよそ８１０円、ツイッターのつぶやきにはおよそ７０円が支払われたということです。

「韓国イ元大統領野党批判の世論操作関与を否定」

ツイッターで１回つぶやいて７０円なら、かなりいい仕事だ。
でも、これを税金を使ってやっていたのだから、韓国国民が怒るのはあたり前。

さらにこのサイバー部隊は、政府に批判的な人のアイコラをつくって、インターネット上にバラまいている。

アイコラとは、「アイドル・コラージュ」の略。
よくあるのは、女性アイドルの顔と別の女性の裸を合成した画像。

朝鮮日報の記事にそのことが書いてある。

俳優ムン・ソングンが、韓国の情報機関、国家情報院（国情院）がばらまいたという自分と女優キム・ヨジンの合成写真に怒りをあらわにした。
（中略）問題の記事には、かつて李明博（イ・ミョンバク）政権時代に国情院が、政権に批判的な文化・芸術界の特定人物のイメージを失墜させる活動の一環として、ムン・ソングンとキム・ヨジンのヌード合成写真を作り、ばらまいたと記されている。

国情院がヌード写真を合成!?　ムン・ソングン激怒

軍がこんなことをしていたのだからあきれる。
しかも税金で。

すでに捕まった元国防相のキム氏は、「工作活動について大統領府に報告していた」と話している。
これから李明博氏が、警察の捜査対象になることはまず間違いない。

韓国の国民はこの事件に大激怒。
「李明博を韓国から出すな！」という声が急速に高まっている。

中央日報の記事（2017年11月12日）から。