【無慈悲】韓国人の発想「精神勝利」を打ち砕いた世耕大臣

 

韓国や台湾には(たぶん中国にも)、「精神勝利」という言葉がある。
現実には負けたけど、その敗北をどうしても受け入れられないために、都合のいい解釈をして「じつは自分は勝ったのだ」と思い込ませることを精神勝利という。
一種の錯覚、自己暗示だ。

レコードチャイナの記事(2014年2月27日)にその具体的がある。

韓国KBS、キム・ヨナを「実際は金メダル」と紹介=台湾ネットは「精神勝利法」とあきれ顔―台湾メディア

2014年にソチ五輪フィギュアスケート女子シングルで韓国の国民的英雄、キム・ヨナ選手が銀メダルを獲得した。
つまり金メダルはとれなかった。
この結果に納得できない韓国では、KBS放送がテレビ画面に「実際には金メダル」というテロップを付けて紹介した。

韓国放送公社のKBSは日本でいえばNHKのようなもの。
オリンピックで銀メダルだった日本人選手に、「実際には金メダル」というテロップをつけて放送したらきっと抗議が殺到する。
韓国の場合、これは国民情緒に合っているからOK。
ただキム・ヨナ選手は「すべては終わったこと。判定には失望していない」と淡々と話していた。

こんな韓国人の様子を見た台湾人がネットに、「負けず嫌いだな」「これぞまさしく精神勝利法」と書き込む。
「現実には銀メダルだけど、実際には金メダルだった」という発想はたしかに精神勝利だ。

 

さて先日、ジュネーブでWTO(世界貿易機関)の一般理事会が開かれた。
この席で世界中の国に向かって、韓国の金勝鎬(キム・スンホ)新通商秩序戦略室長が日本の“不当性”を訴えた。
いま日本は韓国に対して輸出管理を強化している。
さらに日本はこれから韓国を「ホワイト国」から外す方針で、そうなったら韓国経済は大打撃をうけてしまう。
そんな日本の措置を撤回させるために、キム氏はWTOの場で韓国の立場を国際社会にアピールした。
精一杯したのだけど、その場にいた各国代表のなかで、韓国の主張に賛同した人はひとりもいない。みんな沈黙。
残念ながら、韓国は世界の支持を得られなかったのだ。

それで海外メディアのロイター通信は、

「South Korea fails to drum up support at WTO in row with Japan」(2019/07/24)

と、韓国がsupport(支持)を得ることにfails to(失敗した)と報じた。

「やるだけやった。それでダメなら仕方ない」と武士ならあきらめるところだけど、韓国のキム氏はここで精神勝利にでる。
どこの国からも異議申し出がなかったということで、「事実上支持を受けたとの認識を示している」と話す。
台湾人なら「これぞまさしく精神勝利法」と言うところだろう。
韓国人はよくこういう発想をするから、韓国のメディアを見ていると「実際には」「事実上」という表現がでてくる。

問題は「現実にはどうったのか?」なんだけど。
勝手に期待して現実に裏切られることを、韓国では「希望拷問」という。

 

でも世耕経済産業相はこれを見逃さなかった。
ツイートで無慈悲な「ネタバレ」をしてしまう。

 

あのとき起きたことは、「議長が他出席者に発言機会を与えたが誰も発言しなかったので、一般理事会で本件へ同意が得らなかったということ」とある。
最後は結局、議長がこの議題を打切ったという。
これは日韓2国の問題で、世界には関係ない。
「興味ない。勝手にやってろ」というのが世界各国の本音だろう。

世耕大臣は別のツイートで、会合が終わったあとの雰囲気を伝えている。

他国の出席者からは、自国の立場を冷静に主張した日本の対応を評価するという声が少なくありませんでした。

 

この人は中国人作家の魯迅(ろじん)。

現実には敗者だけど、自分の心のなかでは勝者とする「精神勝利」の発想は「阿Q正伝」という作品に出てくる。
「阿Q(あきゅう)」という男がその由来になっている。
阿Qには地位も金もなく、見た目も悪かった。
それでいつも村人にバカにされていた。
でも自尊心の高い阿Qは心の中でいつも都合のいい解釈をして、「自分が相手に勝利した」と思いこんでいた。
そうすれば、プライドだけは保つことができる。

結局、精神勝利とはどんな状況になっても、メンツやプライドを守る最後の手段なのだ。
それを打ち砕くなんて、世耕大臣はひどすぎる…。

 

 

こちらの記事もいかがですか?

日本 「目次」

韓国人の日本の文化への見方とは①小学校の歴史教科書から

韓国人「日本文化の起源は韓国!」←中国人の反応が面白い

作れば証拠になる!韓国の歴史認識では、日本文化の先生・王仁

日韓関係は最低最悪。でも、日韓の観光客が増えている理由は?

 

2 件のコメント

  • こんにちは。 たびたびコメント失礼します。
    キム・ヨナ懐かしい。 ソチのフィギュアエキシビションでピョンチャンの紹介をしてリンクの真ん中から選手達のところに戻ってくるキム・ヨナを選手の誰もハグやハイタッチで迎えなかった映像を思いだします。
    まおちゃんはだいたい選手団の真ん中あたりで色んな選手と話していましたが、キム・ヨナは誰とも話していませんでした。端っこの方にポツンと。
    勝気に見えますがものすごい人見知りだそうです。 それにしても見知った選手ばかりなのにと違和感がありましたよ。 日本人だったら疲れてる?とか。機嫌が悪い?とか。嫌われてる?とか思いますが、韓国人はきっとキム・ヨナをねたんでるんだとしか思わないんでしょうね。 これも精神勝利?(^▽^;)

  • こんにちは。
    たびたびのコメントをありがとうございます。
    「キム・ヨナをねたんでるから」という発想は韓国ではありそうです。
    きょねん、BTSが「原爆Tシャツ」を着て日本人が怒ったとき、中央日報はこんな記事を載せていました。

    “嫉妬した”日本、防弾少年団の揚げ足取り? 原爆Tシャツ「非常識」

    一瞬で数万もの人の命を奪った原爆をデザインしたTシャツを着ることは、日本人にとってあまりに非常識です。
    それで日本人が怒ったのですが、韓国では「BTSの人気に嫉妬したから」と解釈されていました。
    価値観が違いすぎて、話すと違いがよく分かります。

  • コメントを残す

    ABOUTこの記事をかいた人

    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。