きのう、サッカー日本代表が歴史を変えた。
ワールドカップで5回優勝した唯一の国で、選手はヨーロッパの名門クラブに所属しているブラジルを相手に、日本のA代表が初めて勝利した。
これまでブラジルには0勝2分け11敗とほぼ負け続け、「公開拷問」のような試合もあったけれど、日本はついに大きな壁を超えた。
この結果に、二重の衝撃を受けたのがお隣さん。
数日前、韓国代表はブラジル代表と試合をおこない「0−5」と惨敗していて、「アジアのライバル」と見ていた日本がブラジルを撃破することはまったく想像していなかった。
韓国メディアは「ブラジル相手にこんなことが?」と驚き、「日本が奇跡のような逆転劇をやってのけた」と絶賛し、国民は自国の不甲斐なさに大きな不満を感じた。
同じ日、韓国代表は強豪パラグアイ戦に勝利したにもかかわらず、大韓サッカー協会のインスタグラム投稿には協会や洪明甫(ホン・ミュンボ)監督を批判するコメントが殺到した。せっかく良い結果を出しても、「日本のほうがすごかった」と非難されるから韓国の監督やスポーツ選手は大変だ。
まぁ、ここまでの反応は個人的には予想どおり。初耳だったのは、これまでブラジルに勝ったアジアの国は韓国だけだったこと。
1999年に韓国がブラジルに勝利して以来、アジアのどの国もブラジルを倒すことができなかった。今回、26年ぶりにその記録が塗り替えられたことで、「アジアで唯一の国」という名誉が無くなり、残念そうに報じる韓国メディアもあった。
歴史的な因縁もあり、韓国は日本に対して「ジャンケンでも負けてはいけない」と言われるほど強いライバル心をもっている。よりによってその日本が、自分たちが完敗した相手に勝ち、同時に「オンリーワン」の栄誉を失ったことで、韓国では衝撃と失望のダブルパンチをくらって精神的ダメージを受けた人がいる。
ソース:サッカーダイジェストの記事(10/15)
日本代表が王国ブラジルから歴史的初勝利→韓国メディアは“唯一無二の快挙”が消えてガックリ!「アジアで我々だけの栄誉がまさか…」
さらに言うなら、少し前に2人の日本人がノーベル賞を受賞し、韓国ではゼロだったことから、いろいろな意味で日本との差を感じた人は多かったと思われる。
「サッカー、日韓関係、対抗心」という3つのワードで、8年前、中央日報が掲載したコラムを思い出した(2017年01月11日)。
【コラム】韓国が厄介な隣国と生きていく姿勢
当時、日本の財務省と韓国の企画財政部の官僚が毎年、サッカーの親善試合をしていた(今もしてるかも)。
日本側は友好関係を深めることを第一の目標にしたと思うが、韓国側は違った。親善試合でも、韓国にとっては「激しい自尊心競争」であり、試合に出る官僚は「死ぬ気でやる」と決意を語った。
役人の試合でも韓国は毎年、全力で勝ちにいく。その思いの強さもやり方は、日本人の常識を超えている。ある年におこなわれた親善試合では、前日の夕食会で日本の官僚に大量の酒を飲ませたことが勝因となり、韓国サイドでは「論介(ノンゲ)戦術」として語り継がれているという。
韓国側は「勝とうという欲が強い」が同時に日本への配慮も忘れないと、自画自賛的にコラムは書かれている。
2016年か17年におこなわれた試合では、初日のメインの試合で韓国が「1-0」で勝ったから、2日目の消化試合には補欠級の選手を出した。「いくら親善試合でも一方的になれば感情が傷つくものだ」という理由で勝ちを譲ることが、韓国風の思いやりらしい。
すでに自分たちが本番で勝ったうえで、「相手チームにばん回の機会を与える」という視点は、上から目線の気がするけれど。
韓国の立場としては、過去の歴史問題では絶対に譲れないが、経済面で日本は重要なパートナーだから、「政経分離」という原則で付き合っていきたい。しかし、これは日本からしたら、「反日」を維持しながら経済的利益を得ようとするもの。都合が良すぎるから、政経分離という韓国のツートラック戦略はいつも日本人の受けが悪い。
コラムニストはそんな日本の思いをよそに、役人どうしの親善試合でも「韓国が勝つ」という原則を堂々と守ると同時に、相手に花を持たせるといった緻密さや賢さこそが、「厄介な隣国」と生きていくためには必要だと主張する。
日本もそれで苦しんでいることをぜひ知ってほしい。日本が相手なら絶対に負けられないというライバル心の強さから、歴史や政治、遊びの試合まで「日韓戦」になったり、何でも直接・間接的に比較されたりすることに、疲れを感じる日本人はとても多い。
韓国にとっては日本は思い通りにならないし、日本にとって韓国は思いが重すぎる。お互いに厄介でも隣国という条件は動かせないから、上手に付き合っていくしかない。

コメント
コメント一覧 (2件)
難しい問題です。
いつかご紹介した記憶がありますが、当時、阪神タイガースで活躍していた韓国人のオ·スンファン投手を応援するために甲子園球場を訪れたある韓国人女性の話です。彼女は甲子園球場の古色蒼然としながらも現代的感覚が加味された姿に感嘆し、球場で販売中だった食べ物の味を吟味し、風船飛ばしイベントに参加して精一杯日本の野球文化を楽しみ、合わせてオ·スンファン投手を応援した話を自分のブログに書きました万、、、、
翌日、甲子園球場の歴史館で日帝時代の甲子園大会に参加した韓国の高校の記念球を見ながら、日本の軍国主義者たちによって強制的に甲子園大会に出場しなければならなかった韓国…」しながら”日本とは決してお隣さんになれない”という二律背反の姿を見せました。
現在も多くの韓国人が日本を旅行しています(私も去る10/3~10/7まで日本を旅行しました)。 しかし、その韓国人たちは相変わらず、あの女性のように日本を楽しみながらも心の反対側には”決して日本と友達になれない”という考えを持つ人がほとんどです。歪曲された韓日近代史教育のためです
韓日近代史の真実を知れば、多くの韓国人が大きな衝撃を受けるでしょう。
韓国の人たちには日本に対して、好きと嫌いの矛盾した気持ちがありますね。日韓は隣国という地理的な宿命があって、ずっと付き合っていかないといけません。
自国を被害者として加害国の日本と付き合うと考えると、好きと嫌い、損得をハッキリ分けて考えて、ツートラックのような態度をとるしかありません。しかし、日本はそんな前提がないので、ツートラックを受け入れられません。複雑な関係です。