【反日による自滅】いま韓国が望む日本との通貨スワップ

ここ最近、外国人が韓国企業の株を次々と売り飛ばして、韓国経済は日本にも聞こえそうな大きな悲鳴を上げた。
朝鮮日報は記事「現金化して韓国から引き揚げ、オイルマネー流出懸念も」（2020/03/24）でこう伝える。

「韓国株式市場でパニックのような外国人の投げ売りが止まらない。」

「いったい外国人はいつまで、どれだけ売り浴びせようというのか。」

韓国総合株価指数（KOSPI）は10年以上前の水準まで下落し、ウォン安ドル高も進む。
でも外国人に怒るのは見当ちがいで、悪いのは韓国経済に不安をいだかせた韓国政府だ。
海外投資家は常に金のある方向に進んで、そのにおいが消えたものはあっさり手放す。
ハゲタカにマザーテレサのような善性を期待してはいけないのだ。

では日本はどうかというと、中央日報の報道（2020.03.24）を見る限り、特に問題はなさそう。

トランプ大統領の景気浮揚策不発にも、日本の経済と産業に直接打撃を与えかねない東京五輪延期の可能性にも、日本の証券市場は揺れなかった。

コロナが世界の証券市場揺さぶってもひとり勝ち…日本の証券市場支えた「日銀・年金基金の力」

韓国には、1997年に経験した通貨危機（国家破綻の危機）がいまも恐怖の記憶として残っている。
国際通貨基金 (IMF) に救済されたことに対しては、韓国人としては感謝より屈辱や無力感のほうが大きいだろう。
このIMFショックの衝撃は1910年の「日韓併合」、1950年の「朝鮮戦争」の次に起きた「三度目の亡国体験」と言われるほどのものだった。

この敗北をくり返さないためには、何といっても大量のドルを保有しておく必要がある。
といってもすぐにドルを集めることは不可能だから、いざとなったら日本からドルを融通してもらえるように、日本と通貨スワップ協定を結んでおくことをいま韓国は熱望しているのだ。

朝鮮日報（2020/03/21）

新型コロナウイルス感染拡大による経済危機克服のため、専門家はもちろん、金融当局も韓日通貨スワップ再開が必要だという見解を持っている。

8年前に終了した韓日通貨スワップ…政治に阻まれている

日本にはこれがない。
日本で「韓国との通貨スワップ再開が必要だ」という意見が出てこないのは、これは実質的に韓国を助けるためのもので日本には必要ないから。
「日本の証券市場は揺れなかった」と言わしめるほど、日本経済は強いのだ。

朝鮮日報は韓日通貨スワップが「政治に阻まれている」と書いているけど、正確にいうとこれは韓国による反日のツケ、自業自得でこの交渉はストップしてしまった。

日韓通貨スワップは2001年の20億ドルから始まって、その後、拡大を続けて2008年には300億ドル、2011年には700億ドル（現在のレートで約7兆7660億円）まで増加した。
でも翌年2012年8月に、李明博（イ・ミョンバク）元大統領がすべてをぶち壊す。
日本が怒るのを知った上で独島に上陸し、さらに天皇陛下へ謝罪を要求するなどやりたい放題の反日で日韓関係は急激に悪化。
この年10月、もともと日本にとって不必要だった通貨スワップの契約は延長されず、終了したことは言うまでもない。

外務省ホームページ「大韓民国最近の韓国情勢と日韓関係」にあるグラフを見ると、韓国に対する日本人の印象は2012年をさかいに良と悪が逆転していることがわかる。

それでも2015年に慰安婦合意を結んで、日韓関係に明かりが灯って通貨スワップ協定の話も進んだのだけど、またしてもその芽を摘んだのは韓国の不誠実だった。
日本は合意で約束したこと全てを実行したけど、韓国は動かない。
撤去しないといけない日本大使館前の慰安婦像を、５年たったいまも１ミリも動かしていない。
それどころか釜山の日本領事館前に新しい慰安像が設置されてしまったことで、日本は通貨スワップ交渉を中止した。

だから「政治に阻まれている」のではなくて、韓国がおこなった行為の結果、必然の自滅なのだ。
竹島上陸のときは民主党政権、その後は自民党政権だけど、韓国はそのどちらも怒らせている。この反日は救いようがない。
四度目の亡国体験を避けるために日本との通貨スワップを望むのなら、韓国は求めるだけではなくて、関係改善の向けて具体的に行動する必要がある。
約束どおり、慰安婦像を撤去したら展望は開けるはずだ。
でもそれには、「いったい外国人はいつまで、どれだけ売り浴びせようというのか」という過度な被害者意識から卒業しないといいけない。

続報

３月27日にチョン・セギュン首相が日本との通貨スワップ協定について、「為替市場に多大な貢献をした。したがって通貨スワップの締結は正しいといえる」と述べた。
そのために韓国が行動できるかどうか。