スピード重視の韓国文化と「越えてはいけない一線」
韓国人と日本人の価値観の違いとして、「必ず」と言っていいほど指摘されるのが「パリパリ」文化だ。
韓国の人たちはスピード重視で、何でもパリパリ(早く早く)進めようとする。

以前、韓国に住んでいた日本人が、交通事故を通じてそんな文化の違いを感じた。
ある日、彼がソウルで交通事故を起こしてしまった。
日本では、どんなに小さな事故でも警察への報告が法律で義務付けられているが、韓国のシステムは違った。
「軽微な物損事故」の場合なら、韓国では警察への連絡をスキップして、当事者が保険屋を呼び、保険屋が事故処理を済ませてくれるという。
彼はそんな「K-処理」を目の当たりにして、「その方が早くて合理的で、とても韓国的だ」と感心した。
もちろん、これはどちらの国の制度が良い・悪いという問題ではない。
それぞれの国が持つ文化や価値観の違いが、交通事故のルールにも現れているというだけだ。
しかし現代社会には、いくらスピード重視で早く成功しようとしても、越えてはいけない一線がある。
他人のアイデアを盗む行為は論外だ。
これから、ここ10年の間に韓国で起きた「パクリ」騒動について紹介していく。
2026年の騒動|韓国の「東京ベリー」
韓国のスイーツブランド「東京ベリー」が、国内の高級百貨店「ロッテ百貨店」でポップアップストアを出店した。
しかし、そこで販売されていたのは、日本の人気商品「東京ばな奈」と酷似したお菓子だった。
この商品は、果物のイラストやロゴの字体、全体のデザインが本家とそっくりで、パッケージの表面には「もちもち」などすべて日本語が書かれていた。
もう、誤解しないほうがおかしいレベル。
おまけに、SNSでは「東京ベリーが韓国でオープンしました」「ウェルカム・トゥ・コリア、ウェルカム・トゥ・東京ベリー」と宣伝していて、まるで日本のお菓子が韓国へ上陸したような錯覚におちいってしまう。
そのため、すぐに韓国国内で「『東京ばな奈』の新商品かと思った」「これは悪質。明らかにだまそうとしている」「こういうことをするから、海外での韓国のイメージを悪くする」といった批判が殺到。
ついには、全国紙の朝鮮日報も記事で報じる事態に発展した。(2026/08/01)
「日本の有名ブランドのコピーじゃない?」…ポップアップストア出店の『東京ベリー』めぐり物議
騒動が大きくなると、「東京ベリー」はSNSから過去の投稿の大部分を削除した。
もう、「答え合わせ」が終了したようなものだ。
一方、日本のネット民は隣国の騒ぎにあきれ顔だった。
・ソウルベリーならまだしもなんで東京…
・これで何も問題無いと思ってたのがすごい
・こういう会社の企画会議って「優良誤認させられます」って提案に「そりゃマズいだろ…」じゃなくて「グッドアイデア!」ってなるの?
・「氷山の一角」という言葉の用例に使えますね。
・不思議なんだけど、「東京ベリー」という名前は韓国内で叩かれないの?「親日だ!!」ってならないのかな。
2023年の騒動|どう見ても『ラムちゃん』
韓国でこんな「パクリ騒動」は何度も起きている。
2023年には、歌手のチョン・ソミさんが新曲のミュージックビデオを公開したところ、すぐに「疑惑」が持ち上がった。
そこに登場するキャラクターが、日本の超有名アニメ『うる星やつら』に出てくる「ラムちゃん」にそっくりだったからだ。
MVのキャラとラムちゃんを重ねるとほぼ一致することから、疑惑が確信に変わった。
事務所は「パクリ騒動」をうけて「深くおわびする」と謝罪し、該当シーンを削除した
謝罪&削除のコンボは盗作を認めたも同然だ。
興味のある人は「チョン・ソミ ラムちゃん」で画像検索すれば確認できる。
2016年の騒動|三島由紀夫の作品から
最後に紹介するのは、きっとこれがもっとも深刻な事例だ。
作家の申京淑(シン・ギョンスク)氏といえば、韓国日報文学賞、東仁文学賞、現代文学賞、李箱文学賞といったさまざまな文学賞を受賞し、韓国文壇を代表する女性作家のひとりとされている。
そんな申氏が10年ほど前にやらかした。
申氏の小説『伝説』について、別の韓国人作家が三島由紀夫の『憂国』を盗作した部分があると問題提起したのだ。
それに対し、申氏は「『憂国』は読んだことがない」と反論し、出版社も「申氏の描写の方が優れている」と擁護した。
しかし、それで世論を納得させることはできなかった。
最終的に、申氏は次のようなかなり苦しい声明を出すこととなる。
「『憂国』と『伝説』を読み比べた結果、盗作との指摘が妥当であると思った」
「自分の記憶が信じられなくなった」
その後、申氏は公式に謝罪し、『伝説』を単行本から削除することを発表し、文学賞の審査委員などを含め、すべての活動を自粛することにした。
作家が他人の言葉を「盗む」というのは本当に罪深い。
高まる「パクリ」へのハードルと自浄作用
これらのお菓子、アニメ、小説の「パクリ騒動」には共通点がある。
それは、すべて国内の消費者や同業者から「これは日本のものを盗んだ!」と指摘され、多くの人も同意して騒動に発展していることだ。
そして批判を受けた側はその作品や製品を削除し、大きなダメージを受けている。
今回の「東京ベリー」騒ぎについて、日本のネットでは一企業の不祥事なのに、「また韓国がパクった」と国家レベルの問題にする人が目立った。
しかし、実際には、身内の恥を自分たちで摘発し葬っている。
韓国人に聞くと、最近は韓国製品が中国などに「パクられる」事案が相次いで発生しているから、こうした権利侵害には敏感になっているらしい。
客観的には分からないが個人的な感覚として、韓国での「パクリ騒動」は減っている。
それに、ちゃんと自浄作用も発揮しているから、「韓国が」と主語を拡大してはいけない。

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