軍が旭日旗を認めた？韓国の反日感情と国際常識のギャップ

フィリピンの有名人が腕に旭日旗の、ではなくて、韓国人にはそう見えるデザインのタトゥーをしてSNSに画像を投稿したころ、韓国人から抗議メールが殺到し、あわてたその有名人は「心から謝罪します。わたしは韓国を愛しています。許してください」と謝罪文を公開する騒ぎが先日あった。

旭日旗に対する韓国人の見方は、きょねん外交部（外務省）の報道官が言ったこんな言葉に象徴されている。

中央日報の記事（2019.09.04）

「旭日旗というのが周辺国に旧軍国主義と帝国主義の象徴と認識されているという点は日本側もよく承知しているだろう」とし「日本側が謙虚な態度で歴史を直視する必要がある」と指摘した。

韓国外交部「日本、歴史を直視せよ」…東京オリンピック組織委、旭日旗応援許容をめぐる論議

でも先ほどの騒動を見ると、旭日旗を見て韓国人が激怒する理由がフィリピン人にはまったく分かっていない。
「この旗にどうしてそんなに怒るんだ？」ととまどうフィリピン人が多かったし、旧軍国主義の象徴と知っても、「もう75年以上前のことじゃないか」とあきれる人もいた。
もちろん、「この旗は韓国人を傷つけるのか。わかった」と理解を示す人もいたけど、少なくとも「周辺国に旧軍国主義と帝国主義の象徴と認識されている」という主張は現実とは違う。
中国でもそんなイメージはあるけど、きょねんは旭日旗を掲げた海上自衛隊の艦船を迎え入れたし、いまの中国に韓国のような激しい反日感情はない。

それに東京オリンピックで旭日旗を持ち込むことは国際オリンピック委員会（IOC）も認めたから、韓国の主張は世界的には例外。

例外は基準にならないけど、自分たちの考え方を絶対視・神聖視して、それだけが正しい見方と信じているから、外交部は「日本側が謙虚な態度で歴史を直視する必要がある」と批判して、一般国民はタトゥーを入れたフィリピン人に、事情を聞くことなく一方的に「謝れ」「タトゥーを消せ」と迫る。

韓国を見ていると、国内の激しい反日感情と国際社会の常識の板ばさみになって苦しむ人がちょくちょくいる。
２年前には、韓国主催の観艦式に旭日旗を掲げた自衛隊が参加するとわかったとき、国民が大反発して大騒ぎになった。（中国はこれを認めた）
でも世界基準からすると、それは当然のことだから、旭日旗の掲揚について韓国の国会で質問された国防部長官（防衛大臣）は「日本は参加することになっていて、国際慣例に従うほかない」と苦しそうに言う。

中央日報の記事（2018.10.02）

韓国国防部長官、旭日旗問題に「国際慣例に従うほかない事案」

自国主催の式典に招待しておいて、相手国に「その旗は下げなさい」と要求するのは論外。
戦犯旗（旭日旗）を憎む国民の気持ちはじゅうぶん分かるけど、国防部長官としては「国際慣例に従うほかない」としぼり出すしかない。
自分たちの考えと国際慣例が違うと気づいても、自分を絶対視しているから世界を否定してしまう。

国内の反日と国際常識にはさまれて、韓国軍がまた苦しんでいるようだ。
韓国メディアのOBSニュースの記事（2020.09.14）

해군, 욱일기 단 日과 훈련…”전범기 공인한 셈”기사입력시간 2020.09.14 07:59

（機械翻訳）海軍と旭日連隊演習、「戦犯機」が認定

最近、グアムでアメリカ・日本・韓国海軍の連合訓練がおこなわれた。
この訓練で、韓国海軍が旭日旗を掲げた自衛隊の艦船と一緒に訓練を消化したことが発覚して、国内で大騒ぎになっているらしい。
とはいえ国際常識として、韓国軍が日本に旭日旗を下げるよう要求することはできないし、それを理由に訓練の参加を断ることもできない。

どうすることもできなかったのに国内の反日感情に火がついた以上、海軍は説明するしかなく「韓日二国ではなく多国籍訓練であるだけに問題ない」と言ったのだけど、「国際社会で韓国軍が戦犯旗の使用を認めたようなものだ」と批判が収まらない。
これはフィリピンの有名人がタトゥーを入れたのとは次元が違って、韓国民的には大問題だ。

これは産みの苦しみで、国内の反日感情と世界基準とのあいだで苦しむ韓国の要人が増えたら、いまの状況も改善に向かう。のではないかと期待している。
でも何の痛みもなく、これまで積み上げた反日愛国のボルテージが下がるとは思えない。