さて現在の日韓の関係を整理してみよう。
いろいろと価値観の違う日本と韓国だけど、いまの両国関係は最悪のままで停滞していて、早急な改善が必要であるという認識はほぼ一致している。
でもそのためには悪化原因をキレイに除去することが必要で、日本政府が韓国に対して求めているのもまさにそれ。
韓国最高裁が日本企業に賠償を命じて国際法違反の状態を生み、いま韓国政府はそれを放置しているから、このままだと日本企業の資産が現金化されてしまう。
「日本は反省しろー!謝罪しろー!」と叫んでいるだけならまだしても、日本企業に実害を与える事態を日本政府は絶対に見過ごせないから、そうならないよう韓国に何度も是正を求めているけれど、あちらはこちらをスルー。
そんな韓国はいま韓日中首脳会談を年内に開催したいと計画しているのだが、問題解決に消極的な韓国を動かすため菅首相は、韓国側が日本企業の現金化をしないと約束することを参加条件に出した。
日韓関係をこれからどうするのか、悪化原因となっている元徴用工問題をどうするかはいま韓国側にかかっていて、日本は具体的な解決策を待っている状態だ。
そんな中、日韓議員連盟の河村幹事長が韓国を訪問した。
するとなぜか川村氏が話す側、対応した韓国側の議員が聞く側と不思議な立ち位置になったらしい。
中央日報の記事(2020.10.19)
「河村幹事長が強制徴用問題を中心に言及し、いわゆる『文喜相案』を取り上げて韓日関係が早期回復し、徴用問題が解決されるべきではないかと話した」とし「私は主に河村幹事長の話を聞く立場だった」
河村幹事長、強制徴用関連「文喜相案」に関心…韓国政界、否定的立場を伝達
川村氏が取り上げた案とは、韓国の前国会議長の文喜相(ムン・ヒサン)が提案した解決策で、韓日の企業と国民が自発的に寄付を出し合い、それを原告に「慰謝料」として支給するというものだ。
でもこれだと国際法違反の状態が是正されていないから、日本政府は相手にしなかった。
日本が否定したというのは、これが韓国側に都合の良い提案だった証拠。…のはずなのに、なんで川村氏からこの案を取り上げて韓国側に話したのか?
これに対し韓国側は、「韓日関係が悪化した現在では協力関係を基盤とする『文喜相案』が解決法にはなりえず、法案が通過する可能性もほぼない」として否定的だったという。
させた側が「悪化した現在では~可能性もほぼない」とサラリと言う無自覚・無責任も酷いけど、日本がのめないような韓国に有利な案さえ拒否する神経には驚いた。
一体どこまで求めているのか。
川村氏に冷たい態度をとった韓国側は、いま行われている世界貿易機関(WTO)の事務局長決選投票で、日本が韓国の候補者ユ・ミョンヒ氏を支援するよう求めたというから、ホントに言いたいことを言ってくれる。
ところで川村氏は何をしに韓国へ行ったのか。
中央日報の下の記事もそうだけど、関係改善のために、韓国側は日本の歩み寄りしか考えていないのでは。(2020.10.19)
菅首相側近の河村建夫氏、韓国主要要人と連続会談…韓日関係改善に向けた「菅メッセージ」を手に来韓か
河村氏から、こんな“前向き”な菅首相のメッセージが「韓国側に伝えられる可能性が提起される」と期待を込めて書いてあるけど、実際にはそんなモノがあったなんて報道は聞いたことがない。
そもそも菅首相の関心はいま別のところにあるのだ。
中央日報の記事(2020.10.15)
韓国には行かなくても…中国けん制のために東南アジア訪問の道に踏み出す菅首相
これが韓国に対する「菅メッセージ」だ。
日本は国際法違反の状態を認めないし、解決策を出さないのならムン政権は相手にしない。
韓国側が最悪関係を引き起こしておいて、「私は主に河村幹事長の話を聞く立場だった」なんて余裕そうに言う。問題を作った側が解決を待っているのだから、これで現状が動くはずない。
いまの韓国と日本では認識が天地ほど違っていて、それはもうすぐ具体的な形となって現れると思う。
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文政権は、自分たちの政権強化のために反日扇動を始めたのです。
日本が彼らが思っていたよりずっと強硬に対応するから、進退両難です。
再び文政権は、韓国国民に反日扇動を始めるだろうと予想します。
文政権が交替しなければ答えはありません。
このコメントに絵を付けられないんですか?
>日本が彼らが思っていたよりずっと強硬に対応するから、進退両難です。
これは同感です。
安倍首相から菅首相に変わっても、日本の強硬姿勢は変わりません。これは文政権には意外だったと思います。
文政権も引きませんし、もう正面衝突するしかないですね。
ここは文章だけです。