韓国ではことし4月に選挙がおこなわれるらしい。
日本人にとっては「で?」という話なんだが、選挙を目前にした韓国では、票目当てに「反日」を選挙カードとして使う動きがでてくる。
野党側は最近、プサンと九州をつなぐ「韓日海底トンネル」の実現を提唱した。
これは日本よりも財政負担がはるかに少なく、約5兆1000億円の経済効果と45万人の雇用が見込まれるという韓国にとっては夢のようなプランだ。
するとすぐに、与党『共に民主党民』の洪翼杓(ホン・イクピョ)議長はこの日議長がこのプロジェクトを批判する。
この与党議員はもし海底トンネルが完成すれば、日本は韓国と北朝鮮を通って中国やロシア、欧州まで行くことができるようになり、韓国が得られる収益を5とすれば、日本の収益は500以上になると主張した。
そして洪(ホン)議員は国民にこう訴える。
中央日報の記事(2021.02.03)
海底トンネルが完工すれば韓国より日本が大きな利益を得るということだ。洪氏は「逆に言えば、これこそ金鍾仁委員長が言う利敵行為に近い」と主張した。
韓経:韓国野党「利敵行為」総攻勢に…与党「反日フレーム」で応戦
この与党議員、サラリと日本を「敵」と言いやがりました。
前後の文脈から、この「利敵行為」とは日本が利益をうけること以外には考えられない。
これに対して、反与党の立場にあるホン・ジュンピョ議員は「土着倭寇などと言ってまた反日フレームを組むのを見ると、本当にあくどい人たちだと感じる」と反論したという。
「土着倭寇」という韓国語は日本語にしにくいのだが、「親日派」と同じような日本寄りの「売国奴・裏切り者」という意味と解釈していい。
これを言えば政敵にダメージを与えることができるし、「愛国者」としての自分を国民にアピールすることができる。一石二鳥のすごく便利なことばだ。
「こうすれば我々の利益になる!」と野党が主張すれば、「日本がもっと利益を得る!」と与党が言い返す。中央日報の言うこの「反日フレーム」は韓国選挙のお約束。
選挙で勝つため過激なことばで国民の反日感情をあおって、自分たちへの一票につなげようとする傾向は与党で特に強い。
土着倭寇というレッテルを張られて「反日フレーム」の攻撃をうける野党は、日本との関係を重視しているということになる。
与党トップの文大統領は先月、駐韓日本大使にこう言った。
「韓日両国は最も近い隣国であり、北東アジアと世界平和・繁栄のために共に歩んでいかなければならない最も重要なパートナー」
これから1か月もたたないうちに、同じ与党議員が日本を「敵」と表現する。
そして選挙が終わって日本との関係改善が必要になると、ためらくことなく「日本は最も近い隣国です。両国の協力関係を一層~」と言い出すことは目に見えている。
だから大統領をはじめ、韓国の与党議員の言うことは日本でまったく信用されていない。
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