韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領がソウルを出発して、いま日本へ向かう飛行機に乗っている。
反日を煽(あお)る文前政権の時代、日韓関係は戦後最悪となって氷河期が続いたから、今回の訪問でその解凍だけでなく、好転を期待する人は多い。
文氏にメチャ厳しかった読売新聞も、日本との関係を重視する尹大統領は歓迎している。(2023/03/16)
尹氏きょう来日 新たな日韓友好の出発点に
日本が文前政権に心底ウンザリしたのは、過去の歴史問題を蒸し返し、「真の反省」や「心からの謝罪」といった謝罪要求を繰り返したから。
「被害を受けた人間がもういいと言うまで、謝罪しないといけない」というテンションに、日本国民はついていけなかった。
過去と誠実に向き合え。
そう言った文政権は日本との合意を破ったから、2019年に行われたアンケート調査で「韓国を信頼できない」という日本人は過去最高の 74%に達した。
このころ韓国を見る日本の眼は冷めきっていた。
読売新聞の社説(2019/06/12)
歴史問題などの対立のために、日本国民が韓国に向ける視線は、かつてなく厳しくなっている。文在寅政権は重く受け止めねばならない。(中略)韓国は執拗に歴史問題を蒸し返し、日本を非難し続ける。国民の苛立ちは鬱積している。今回の結果はその表れではないか。
対韓感情の悪化 「歴史蒸し返し」への苛立ちだ
日韓国民の意識の“最大”と言っていいほどの違いは、やっぱり謝罪と反省だ。
慰安婦問題で日本がさらに謝罪すべきかについて、日本では「必要はない」が 80%だったのに対して、韓国では「必要がある」が 87%とまさに正反対の結果が出た。
最低レベルだった日本の対韓感情が良くなって、「新たな日韓友好の出発点に」と変化した理由は尹大統領は謝罪要求をしないからだ。
かといってもちろん、「日本はもう謝罪する必要はない」と明言することは無いし、間接的には言っている。
でも、文大統領のように「日本政府は歴史に謙虚な姿勢を示さなければいけない」と謝罪を直接求めたことはない。
それより尹氏は未来を強調している。
だから韓国の野党などの左派勢力は、日本に謝罪や反省を要求しないで、関係改善のために訪日する尹大統領が屈辱的に見えた。
ハンギョレ新聞の記事(2023-03-16)
「尹大統領、強制動員被害者を侮辱し、宿題を終えたかのように日本に駆けつけ」
批判された尹大統領は、「韓日関係を国内政治に利用しようとする政治勢力もたくさんいる」と左派ら“反日勢力”を逆批判。
韓国の国益や未来志向の日韓関係を重視して、尹氏は「脱・謝罪要求」の方向に導ているが、韓国にはまだまだそれを求める人たちがたくさんいる。
今回、尹大統領と会談する岸田首相は、歴代内閣の立場を継承するという声明を発表する予定だ。
それについて、中央日報の論説委員にはこんな不満があるらしい。(2023.03.15)
植民地支配に対する謝罪表現はしなかった。むしろ子孫に謝罪を続ける宿命を背負わせてはならないと述べた。そのような安倍元首相の立場まで継承するというのか。
「韓国政府の徴用解決策は問題解決の終わりでなく始まり」
これは安倍氏が平成27年に行なった談話を指している。
日本では、戦後生まれの世代が、今や、人口の八割を超えています。あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。
日本に生まれたということで、韓国に謝罪をしないといけないーー。
そんな”宿命”を否定し、子どもたちにそんなことはさせないと宣言したのがこの談話で、当時の多くの日本人がこれを支持した。
いまでは、この考え方は常識になっていると思う。
でも、そんな立場を継承することに不快感を示す韓国人もいる。
同時に、もう日本対への謝罪要求からは距離を置いて、未来志向の韓日関係を構築すべきと考える韓国人もいるから、そうした勢力がユン大統領の自信の源になっている。
今回の訪日に同行するサムスン電子、SKグループ、現代自動車グループの会長といった大企業のトップも、謝罪や反省より、日本との経済協力を重視する人たちだろう。
侵略者ではなく、日本を「パートナー」と呼んだユン大統領に日本も応えた。
岸田首相は2回も尹大統領と夕食を共にするという、異例&破格のおもてなしをする予定。
今回の会談で日韓トップの口から、明るい未来を予感させる言葉が出てくることに期待するしかない。
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1990年に日本議会を訪問した当時の盧泰愚大統領は演説でこんなことを言いました。 “今日、私たち(韓国人)は国を守れなかった自らを自省するだけで、過去のことを振り返り、誰かを責めたり恨んだりしません。”.
朝鮮が日本に併合されたのは当時「世界の選択」であり、自分を守れなかった朝鮮人の過ちでした。しかし未だに、韓国では韓日併合を凶暴な侵略狂日本帝国の野望のためだったと考える人が大多数です。そして、北韓とそれに同調する韓国の左派勢力が絶えず反日感情を助長していますので、こうした感情は簡単には変わりません。ですから、絶えず日本の謝罪を求め、日本が謝罪をしても「真正性」がないと受け止めません。
尹さんが韓日関係改善に向けて動くのは鼓舞的ですが、根本的な韓日関係の改善は、韓国社会の雰囲気が変わってこそ可能です。 まだその道は遠いです。
>日本が謝罪をしても「真正性」がないと受け止めません。
まさにこれです。
謝罪をしても、韓国側から次に「心からの謝罪」「真の謝罪」を要求されるから日本はあきらめました。
もういまの日本に謝罪する空気はほとんどありません。
過去の談話の継続ができる最大限のことでしょう。
韓国では”反日ビジネス”をする群れがいます。
韓国が日本の謝罪を受け入れ友好関係を形成させればそのビジネスは”OVER”。
だからこそビジネスの成長のためには絶対に日本の謝罪を受け入れることはできません。
コメディーです。
いま伊大統領がしていることは、そうした人たちの利権を奪うことです。
だから左派は必死で抵抗しているのでしょう。