在日韓国人の思い「日本に謝罪やカネの要求はもうやめるべき」

20年ほど前、ボクが大学生だった時、後輩が実は在日韓国人だったことを本人の口から知った。
大阪で生まれ育ったヤツは焼肉店の息子で、完璧な日本語（大阪弁）を話すもんで、てっきり勝手に日本人と思っていたから突然のカミングアウトにビックリ。
何でも聞いてくださいということなので、在日韓国人の立場で日韓の政治問題についてどう思うかたずねると、「よく分かりません」と言うから聞いて損した。
いずれ焼肉店を継ぐ彼としては、日本人や韓国人のお客さんがたくさん来てくれて、店も客も楽しいひと時間を過ごせたらそれでいい。
慰安婦問題などで日韓が対立すると、日本で店を営業している自分たちがその影響をモロにくらう。
日韓のどっちも同じぐらい好きで等距離にいる自分からすると、韓国側から謝罪や賠償金の要求が起こると、日本も反発して険悪な雰囲気になるように見える。
だから韓国には引き金をひいてほしくない。が、韓国人の悔しい気持ちも理解できるから、単純にどっちが正しいとか、どっちのサイドにつくということはできない。
そういうことを考えるのは疲れたし、とにかく平和が一番だから、政治問題とは距離を置いているという。

それから月日が流れて、在日韓国人で日本野球界のレジェンドの張本勲さんが最近、韓国紙「朝鮮日報」とのインタビューでこう話した。

「言ったら大変なことになるから誰も言わないけど、私は日本人ではなく在日韓国人だから、（韓国は）私の祖国だから言いますね。いつまで日本に『謝罪しろ』『金を出せ』と繰り返さなければならないのですか？　恥ずかしいです」

元徴用工・慰安婦問題で日韓が話し合いを重ねて最終的な解決を確認して、韓国が日本の謝罪を受け入れた。
でも、すぐに「まだ解決していない」と約束をひっくり返して、今度は真の謝罪を要求する。
韓国で反日を叫ぶ人たちには「いい加減にしてほしいですね」と張本さんは苦言を呈す。

そんなリベラル勢力の“ラスボス”だったのが文在寅（ムン・ジェイン）氏。
文前大統領と、日本との関係を重視するいまの大統領を比較して張本さんはこう語る。

「隣国（日本）を敵に回した時、私たち在日韓国人はとてもつらかったです。その分、今、韓日関係の雪解けを進めてくれている尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領には感謝しています」

歴史問題について直接的な謝罪はしなかったが、「心が痛む」と発言した岸田首相についても、在日韓国人の自分は「理解できます」と話す。

張本さんは帰化することなく、韓国人としてのアイデンティティーを守り続けている。
このインタビュー記事を載せた朝鮮日報は、社説でその主張を支持した。（2023/05/13）

「日本にいつまで『謝罪しろ、カネを出せ』と言うのか」…在日韓国人・張本勲氏の苦言

外国の植民地になった国は世界中にあっても、「韓国のように、80年も謝罪と賠償を要求し続けている国はない」。
「徴用」をめぐる問題については、1965年の請求権協定で元徴用工の人たちへの補償が示され、実際に補償もなされた。
それをうけて盧武鉉（ノ・ムヒョン）政権も、「日本に再び賠償を要求することはできない」と結論を下し、そのとき文前大統領も政権に参加していた。
でも、文氏は大統領になると豹変（または記憶喪失）し、慰安婦合意も事実上破棄するなど「反日攻勢」にでる。
その路線を受け継ぐ最大野党・共に民主党は、日本に協力的な尹政権を「屈従外交」と大声で非難するだけで、何の代案も提示しない。
政治上の利益のために、国民の反日感情を刺激するだけ。

世界第６位の輸出大国になった韓国が繰り返し「カネを出せ」と言ったら、国際社会で恥をかく。
そんなことから朝鮮日報はこう訴えた。

被害意識からは抜け出すべきだ。そうすべき時期になった。反日攻勢をカネ稼ぎと政治に利用する勢力も、もうそんなことはやめなければならない。

これは、こんな記事を載せるハンギョレ新聞などリベラル勢力への宣戦布告だ。（2023-03-28）

強制動員謝罪、日本人は一度「ごめんなさい」と言えば終わり？

一度言えば終わり、だと？
日本はもうこれだけ謝ったのに。

日本へ繰り返し謝罪を要求する韓国、53回じゃまだ足りない？

口には出せなくても、「いつまで日本に『謝罪しろ』『金を出せ』と繰り返さなければならないのですか？」と思っている在日韓国人は20年以上前からいたはずだ。
50回以上謝罪しても終わらないのだから、同じことを続けてもキリが無い。
韓国は被害感情を満たそうとするのではなくて、もうそんな意識から抜け出す時期だ。
そうすれば日韓関係はうまくいくようになるから、後輩の不安も霧消して店も繫盛し、笑顔で毎日を過ごすことができるようになる。
だがしかし、韓国で「反日攻勢をカネ稼ぎと政治に利用する勢力」はいまも影響力を持っているから、この戦いは本当に読めない。