興奮したサッカーファンが“暴徒”になるというのは、海外で起こる事件だと思っていたのだけど。
日刊スポーツ([2023年8月2日)
名古屋に完敗で浦和サポ暴徒化!緩衝帯突破!ピッチ乱入!横断幕強奪!パトカー出動!
その後、怒り狂った一部のサポーターが暴徒化し、緩衝帯を破壊してグランパス側の応援席に侵入し、ピッチに乱入しました。この騒動でグランパスの横断幕がはがされ、サポーター同士が殴り合う事態となり、愛知県警察が多数のパトカーを出動させる大騒ぎになりました。これは海外で起こる事件だと思っていたけれど、日本でも起こることなのですね。
きのう行われた天皇杯の試合で、浦和レッズが名古屋グランパス相手に「0-3」で完敗した。
するとその後、怒り狂った一部のサポーター”暴徒化”し、緩衝(かんしょう)帯を破壊してグランパス側の応援席へ侵入し、ピッチに乱入する。
この騒動でグランパスの横断幕がはがされ、サポーターどうしの小競り合いとなり、最終的には愛知県警が鎮圧のために多数のパトカーを出す事件となった。
これにはネット民もあきれ顔。
・とりあえず威力業務妨害と器物損壊で逮捕しろよ
・天皇杯で狼藉働くとかコイツら朝敵だろ
・無期限無観客とJ2行きでいいよ
・ホントにここらでけじめを付けないと日本のサッカー界はだめになりそう
・警察大出動だからな
これはアウトだよもう
日本で行われるスポーツの試合で、観客によるトラブル防止のために緩衝帯が設定されているのはサッカーぐらいでは?
それを破壊して相手側に襲いかかるとか、こういう変なところでワールドクラスにならなくていい。
こんな情けない日本人がいる一方で、「ピッチの内でも外でも一流だ」や「世界一のサポーター」と称賛される日本人もいるのだ。
いま行われているサッカーの女子ワールドカップで、日本女子代表は7月22日にザンビアと対戦し、「5-0」の圧勝を収めた後、いつものお仕“お仕事”をした。
Arigatou, @jfa_nadeshiko! #BeyondGreatness | #FIFAWWC pic.twitter.com/LwfjsKXayD
— FIFA Women’s World Cup (@FIFAWWC) July 22, 2023
試合後、『なでしこジャパン』は使用前かと思ってしまうほど、ロッカールームを完璧に掃除し、ホワイトボードに「Arigatou」のメッセージを残して去っていった。
すると、国際サッカー連盟(FIFA)が公式X(旧ツイッター)アカウントに、そのロッカールームの写真をアップし、「Arigatou,nadeshiko!」 と感謝の気持ちを伝えた。
これに海外の人たちも称賛の言葉を送っている。
「素晴らしい国民性だね」
「ピッチの内でも外でも一流だ」
「日本人と清潔さ……。なんて素晴らしい国なんだろう」
日本のサポーターも試合後にスタジアムを清掃し、米メディアの『FOX SPORTS』はその姿を「スポーツにおける最高の伝統」と称賛し、ツイッターには「文字通り世界一のサポーター」とのメッセージが寄せられた。
これはもう日本人の様式美というか、お約束だ。
2018年と22年の男子ワールドカップでも、試合後にサポーターと選手たちがスタジアムとロッカールームの清掃を行い、世界で大きな反響を呼んだ。
こうした日本人の姿は海外で広く知られるようになっていると、米CNNが報じている。(July 22, 2023)
Japanese fans have become known in recent years for their efforts to clean stands after they did so in matches at the men’s 2022 and 2018 World Cup and they were praised on social media for their efforts.
Japan and its fans praised on social media for tidying dressing room and stands at Women’s World Cup
選手やサポーターだけでなく、サッカーの女子W杯で審判を務めた3人の日本人も、ロッカールームのボードに「ARIGATOU. ありがとう。THANK YOU!!」という言葉を残す。
FIFAの公式アカウントはその写真も公開し、「❤️ARIGATOU❤️」のメッセージを返信した。
お互いに感謝の気持ちが交わされて、見ている人々もハッピーな気分になる。
試合に負けて激怒し、緩衝帯を破壊して相手側を襲撃する日本人は確かにいる。
でも、試合が終われば使った場所を掃除し、「ありがとう」の言葉を残して美しく去っていく日本人の方が圧倒的に多い。
日本人が外国人に称賛されると、ゴミが散らかっているイベントや一部の地域を持ち出す人が必ず現れるが、例外を持ち出しても一般化することはできない。
汚い面があるとしても、外国人が日本を全体的に見ればやっぱりキレイで、その状態を保つ日本人の素養の高さを称賛する。
日本人としてこれを誇る必要はないけれど、世界からそう見られていることは知っておいていい。
もちろんです。
世界が認識する日本人は暴徒ではなく、Gentleで礼儀正しい人です。世界最高の文化人です。
私はむしろ日本人が暴徒のような行動をしたというのが信じられないですね。
イギリスにもフーリガンがいるように、サッカーが観客を過度に興奮させる要因があるようです。
今回、騒ぎを起こした日本人はごく一部の特別な人たちです。
例外的ですが、そういう人間もいます。
「世界最高の文化人です」というのは大げさですよ。
日本にも泥棒がいて、詐欺師がいて、酔っぱらいがいます。 そんな人たちがいない国はありません。「文化人」という概念は包括的な意味があるので、日本人を世界最高の文化人と断定するのは難しいでしょう。しかし、私が関心を持って見た世界人の中で日本人ほど秩序意識や公共道徳、エチケットに優れた国民はいませんでした。自負心を持ってもいいです。
恐縮です。