きょう８月24日、日本は福島原発の処理水を海に放出した。
原発から出てくる放射能汚染水を、できるだけ放射線物質を取り除いた処理水に変え、それを海へ流すことは、韓国やフランスでもやっている。
これは世界的にはまったく問題ない。
日本の海洋放出も、国際原子力機関（ＩＡＥＡ）が「国際的な安全基準に合致する」と判断し、アメリカやイギリスなどの先進７カ国（Ｇ７）首脳も支持した。
でも、隣国には、そんな科学と国際世論を無視する勢力があるようだ。
朝鮮日報（2023/08/24）
共に民主・李在明代表「日本の海洋放出は核のテロと同じ…第2の太平洋戦争」
韓国の野党「共に民主党」の代表を務める李在明（イ・ジェミョン）氏は、下の朝鮮日報の報道にあるように、反日的で過激な発言で知られている。
2023/03/14 16:39
共に民主・李在明代表の反日攻勢に党内からも批判の声「韓日関係を政治利用」
そんな人物の見方によると、日本の処理水放出は「核テロ」だ。
ＩＡＥＡがそんなことを容認するワケないのだが、李氏はこう強調する。
「日本の核汚染水海洋放出は第2の太平洋戦争と記録されるだろう」
「日本は大韓民国と太平洋沿岸諸国に再び取り返しのつかない災いをもたらそうとしている」
ほかの野党議員も「海を侵略しようとする核廃水海洋放出」と李氏に続く。
Ｇ７首脳がそんなことを容認するワケないのだが。
また、日本の対応を認めた韓国政府を「親日（＝裏切り者）」と非難し、野党内では、尹（ユン）大統領を弾劾するべきだという声も上がっている。
（こういう態度が朝鮮日報が指摘する「反日の政治利用」だ。）
これに対して与党側は、野党の議員が「なぜ不安にさせて水産業者に莫大な被害を与えるのか理解できない」と反論した。
野党の支持者は以前から、海洋放出に対する抗議デモを行ってきた。
政治家が「日本が核テロを行った」と無責任な発言をすることで、こうした若者が扇動されて、行動が過激化していく。
野党議員の言動によって、国民が不安を感じ、水産業者に大きな被害が出ているのは確かだ。
魚の卸売価格は40％以上も下がり、水産業者の団体は「韓国の水産物は安全だから誤った情報に動揺しないでほしい」と訴えている。
国民の中には、韓国周辺の海水が放射能物質で汚染される恐れから、韓国だけで見られる現象として、塩の買い占めが起きました。この状況について、朝鮮日報はこう嘆いています。
国民の間では、韓国周辺の海水が放射能物質で汚染される恐れから、塩の買い占めという世界で韓国だけの現象が発生した。
これには朝鮮日報もあきれ顔だ。（2023/06/17）
科学と常識から見れば本当にあきれたことだ。（中略）野党・共に民主党などが作り出す「怪談」は科学とはかけ離れている。
世界で韓国だけが「福島汚染水怪談」、天日塩買いだめは喜劇か悲劇か
結論から言えば、日本が処理水を海に放出しても、韓国の水産物が影響を受けることはない。
上の朝鮮日報の社説によると、福島原発の処理水を一気に海へ流した後、福島に近い海域でとれた魚と、いまの韓国の遠洋漁業でとれる魚を交換した場合でも、「韓国人の追加被ばく放射線量は胸部レントゲン検査1枚撮影時の1000万分の1」という計算がある。
これは現実的には、何の問題もない。
デマによる風評被害を見て、科学者たちも立ち上がった。
中央日報（2023/7/18）
「科学的真実を見なければ…」韓国の水産科学者ら、水産物の消費萎縮に対する対応策を議論
原子力工学の教授は、2011年に東日本大震災で原発事故が起きた際、処理されなかった汚染水が１日に300トンも海へ放出されたが、韓国の海域には「影響は全くなかった」と語る。
また、ソウル大学病院の核医学科の教授は、処理水に含まれるトリチウムは、もし体内に入ったとしても、汗や小便として排出されることもあり、「健康への影響はない」と指摘した。
韓国の水産科学者たちは、日本の処理水放出が韓国に影響を与えることはないとし、「一部の勢力が設定した誤った論理から抜け出し科学的真実だけを見なければならない」と強調する。
この一部勢力とは、「日本は大韓民国と太平洋沿岸諸国に再び取り返しのつかない災いをもたらそうとしている」などと、根拠のないことを平気で言う人たちを指す。
韓国政府も科学者たちと同じ考え方をしている。
科学的な観点から、野党が作り出す実体のない「怪談」を否定し、国民に安全性をアピールしている。
朝日新聞（2023年6月16日）
福島原発の処理水放出、韓国政府は「科学重視」で判断 野党は批判
対して野党側は、韓国や中国がやっている処理水放出はスルーし、日本の海洋放出だけを「核テロ」や「第２の太平洋戦争」と呼び、それに“加担”する政府を非難する。
日本に関する問題になると、韓国では科学と過激な言動がぶつかっても互角か、むしろ科学が劣勢に立たされてしまう。
かといって、日本が尹政権を応援すれば、野党に「親日政府」という攻撃材料を与えてしまうから、それはできない。
日本としては、この分裂と対立の状態を見守りながら、間接的に尹政権を支援するしかない。
現在韓国では、水産市場を訪れる来場者が著しく減っており、刺身屋も客足がなくて泣きべそです。放送のすべてのニュースごとに(ブログのオーナーが高く評価する朝鮮日報の子会社まで..)「処理水」とは言わずに「汚染水」という言葉を使い国民を脅かしています。さらに、中国の日本産水産物全面輸入禁止発表報道を大々的に放送しています。これは当然の現象です。 なぜなら..
文政権時代に激烈な反日キャンペーンが繰り広げられた時、尹錫烈を含め、彼らの党員全員が文氏に同調した反日勢力だったからです。彼らが突然「日本が正しい」と言うので、国民が信じるはずがありません。
韓国が過去に日本へ大きな圧力を掛けられたのは、キリスト教布教を優遇する代わりに欧米の庇護が受けられた為。
米政府の北東アジア戦略妨害(徴用工判決=日韓基本条約違反や慰安婦合意反故)をしている昨今、日米韓協調維持目的以外で日本政府が韓国に忖度する理由は有りません。
今回の処理水放流も、日本を叩く棍棒にしたい中韓VS放射能デマで自家中毒にさせて近海の密漁乱獲被害を減らしたい日本、という構図。
IAEA(国際機関)を含め、中韓露以外の反対をほぼ抑え込んだ日本政府が優勢です。
韓国の現政権も左派ほどでは無いけれど、支持率目的で無責任に放射能デマを肯定していた側です。
ただ自国の水産業まで悪影響が来ると気付き、今さらになってから必死に火消ししているだけなので必要以上の同情は禁物ですね。
＞朝鮮日報の子会社まで..)
実際のところ、日本に友好的な報道は朝鮮日報のほかでは、あまりありません。
前政権の影響はまだ韓国社会に強く残っています。
それで自国の水産業者や刺身屋が苦しむのは皮肉ですね。