ありがとうの日(サンキューの日)の3月9日、数年前まで日本の学校で英語を教えていて、今はジョージア州に住んでいるアメリカ人女性と話をした。その内容がこちら。
ーーこんばんは。
おはようございます。
ーー日本時間の午後9時は、そっちでは朝の8時だから合ってるか。で、最近はどう?
そういえば、今日から夏時間が始まったの。
*2025年は3月9日〜11月2日まで。
ーーということは、アメリカ全土で時間が1時間早くなったってことか。
そう。だから、今朝の8時は昨日の7時だった。
ーー日本人のボクにはその感覚がまったく無いから、「今日の俺は昨日の俺じゃねえ」という少年マンガのセリフの方がまだ分かりやすい。
日本も夏時間を導入したことがあったけど、すぐに廃止された。あれは日本人には合わないから。サマータイムになると、国民は具体的に何をするの?
スマホやパソコンの時刻は自動的に変わるから、何もしなくていい。手動のものは調節しないといけないから、私はさっき電子レンジの時刻を1時間早めた。
ーー機械ならすぐに切り替わるとしても、人の場合は起きる時間がズレることになるから、そう簡単にいかないんじゃないの?
そうね。私は1時間早く起きたから、いま頭が少しぼ〜っとしている。
人への影響はいろいろあるみたい。前になにかの記事で、夏時間になった日には、交通事故や心臓発作が増えると書いてあった。
ーーそれでもアメリカは夏時間をやめない。それは、それなりのメリットがあるからでしょ?
う〜ん、それはなんだろう。電気代が少し安くなるとか? 昔なら、日没の時間が遅くなって、外で活動できる時間が増えてメリットがあったと思うけど、現代はそうじゃない。
前に政府が「夏時間を廃止する!」と言ってた気がするけど、まだ続いているのはなぁぜなぁぜ?

「あっ」という間に終わった日本のサンマータイム
最近の日本のマスコミ報道を見ると、
「政敵をあざけって分断をあおり、弱者を脅して領土や権益の拡大を試みる」(日本経済新聞)
「目先の損得で動き、相手が抵抗すれば力でねじ伏せる。」(読売新聞)
「トランプ2.0 高関税の発動拡大 自由貿易を揺るがす愚策」(毎日新聞)
といった具合にトランプ政権に批判的だ。
ーー今年1月にトランプ政権が発足してから、ウクライナ戦争でロシア寄りの発言をしたり、カナダやメキシコなどに関税をかけると宣言したりして、トランプ大統領はとてもアクティブに活動していて世界が困っている。
日本のマスコミ報道を見ても、トランプ大統領は関税で他国を脅して、言うことを聞かせるような高圧的な外交をやめるべきだと批判している。
アメリカ国民はそれでも彼を支持しているの?
まず、重要な情報を伝えると、私は政治のニュースは見ないから、そういうことを聞くのに適切な人間じゃない。そんな私でも、トランプ大統領は関税が大好きで、「Tariffs Are the Most Beautiful Word(もっとも美しい言葉は関税だ)」と言ったのは知ってる。
国民が彼についてどう思っているのかは、民主党の支持者には彼を嫌っている人が多くて、反対に共和党の支持者は好きな人が多い。アメリカ全体でどっちが多いのかはワカラン。
ーーいまアメリカは世界的に批判されることが多いのに、それでも国民がトランプさんを支持するのはどんな理由だと思う?
大統領選では、バイデンさんや民主党の経済・外交政策でガッカリした人が多くて、それが彼への期待につながった。大統領候補が急にバイデンからハリスに変わったのも、なんだかな~という感じだったしね。共和党が勝利したというよりは、民主党が勝手に自滅したと言った方が正確だね。
ーー日本のマスコミは大統領選について「大接戦が予想される!」と報じていたのに、実際にやってみたら、トランプさんの圧勝だった。
その時のアメリカ社会には、「それでもトランプ(共和党)なら…、トランプならきっと何とかしてくれる…!! そういう目をしている……!!」みたいな空気があったのか。
それは知らないけど、彼の「Make America Great Again(MAGA:アメリカを再び偉大な国にする)」というメッセージはとても分かりやすくて、力強さを感じるから、国民は彼に魅力を感じたんだと思う。アメリカ人はシンプルに「強さ」が好きで、トランプさんはそれをアピールするのがうまいから。
ーーでも、やっていることを見ると、「アメリカを再び偉大な国にするゼ!」の逆としか思えない。ロシアとウクライナの戦争についても、「私が大統領なら1日で終わらせる」と豪語したのに、実際にはそんなことはなかった。日本の首相がそんな“ウソ”をついたら、世論の十字砲火を受けるけど、アメリカではそんな様子はない。
「トランプ・タイム」に合わせるのは簡単じゃないね
最後にうまいこと言った、とか思ってないよね?

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