「韓国の釜山(プサン)と九州をつないじゃおう!」
そんな提案に賛成する日本人がどれほどいるか知らんが、2018年に韓国で行ったアンケート調査によると、「韓日間の活発な交流のため」といった理由から半分以上の人が韓日の海底トンネルを必要と考えていることが判明。
この計画を推進しているソ・ウィテク韓日トンネル研究会共同代表はこう意気込みを語る。
中央日報の記事(2018.12.18)
「今日のこの時代は地球村時代であり、国境の障壁を取り払ってお互い隣人のように暮らすのが地球村の本当の意味であるはず」とし「韓日トンネル研究会は韓日間の国民感情を解決して一つに結ぶための基礎を築くという覚悟と信念を持ってこれを持続的に推進していく」
韓日海底トンネル、韓国人62%「必要」
国民感情を解決する前に一つに結んじゃうと、とんでもない不幸の詰まったパンドラの箱を開く悪寒しかない。
それにこのときから、慰安婦問題や元徴用工問題で日韓はもめにもめて、両国関係は戦後最悪といわれるような暗黒時代に突入した。
いまは時期が悪すぎる。
とは思わないのか、野党の第1党『国民の力』の幹部・金鍾仁(キム・ジョンイン)氏は造る気マンマンだ。
朝鮮日報のの記事(2021.02.01)
韓日海底トンネル事業については、日本に比べて財政負担がはるかに少なく、生産付加効果は54兆5000億ウォン(約5兆1000億円)、雇用誘発効果は45万人という大きな経済効果が期待される事業だと説明した。
韓国・釜山沖の新空港 「九州つなぐ海底トンネルも検討」=最大野党トップ
日本よりはるかに少ない負担で約5兆円以上の経済効果、45万人の雇用が期待されるということで、この幹部は韓日海底トンネルも積極的に検討しているらしい。
“も”はいいけど、相手先の意思は確認したのだろうか?
しかしこの野党トップは、少し前に同じ党に所属するパク議員が「日本の歴史わい曲」を許してはいけないとして、釜山と九州の間にある対馬について議会でこう呼びかけたのをお忘れか。
「独島と対馬を韓国領土にするため、『対馬失地回復国民運動』の火種を慶尚北道がよみがえらせて、釜山や慶尚南道など他の市・道と協力して領土守護共同協議体をつくろう」
「竹島は日本固有の領土」という主張を曲げることはできんが、韓国の議員が独島を韓国領土と言うのは、受け入れられないけど理解はできる。
でも、これだけでも日本との対立は必至なのに、「日本に奪われている韓国領の対馬を奪回しよう」と呼びかける。何という迷惑な十字軍。
こう言い切った以上、日本との軍事衝突は当然、覚悟の上のはずだ。
日本ではマンガの世界の話が、玄界灘の向こうでは現実に語られている。
ほかにもパク議員はこんな発言をした。
「独島を日本の領土だと妄言を吐き、独島侵奪後援支援金を支給するす日本企業すべてを戦犯企業の範疇に入れるべきだ」
どうやらこの議員は日本との全面対決をお望みらしい。
もともと反日的だった与党ではなくて、野党の議員が議会でこんな主張をした意味は重い。
コリア・レポート編集長で、ジャーナリストの辺真一氏が今後の日韓関係をこう展望する。
日本では「文在寅政権である限り、日韓関係は良くならない」とか、「保守政権になればまともになるのでは」との声が聞こえるが、こと日本に対する対応は基本的には保守政権になっても変わることはなさそうだ。
「対馬」の奪還を!? 保守の牙城・慶尚北道議会で野党議員が提唱!
いまの関係悪化は文大統領の反日政策のたまもの。
だから野党が政権をとれば、日韓関係も大きく前進する!
ということはまったくなかく、誰が韓国のトップになっても春風は吹かないようだ。
同じ野党の議員が「韓日トンネルを造れ!」「対馬を奪い返せ!」と同時に言うのだからもう滅茶苦茶。
*続報
この野党の提案に対して与党「共に民主党」は、「日本の膨張的外交政策と大陸進出の野心に利用されかねない」と反対する声明を発表した。
中央日報の記事(2021.02.02)
韓日トンネル公約した韓国野党に与党「日本の大陸進出の野心に利用される懸念」
どこまも無視される日本の意思。
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こういう話にのる奴が出てくるんだよなぁ。
NOJAPANとは何なのか。ひたすらに貶め続ける相手と国土を繋げよう、という発想がよく分からないです。この方に批判的な声があがらないのなら、この方だけでなく韓国世論もですけれど。日本世論の存在を想定しないのはいまさらですが、相反する二つの事柄が同時にうまくいくと考える、その思考が全く理解できません。
それぞれの立場で言いたいことを言うので、全体的に整合性はとれていません。
いやさすがに、こんなバカ話に乗ってくる日本人はそうはいないでしょうよ。特に現在では。
おそらく両国でアンケート調査をすれば、韓国での賛同者の割合よりも、日本の賛同者の割合の方がずっと少ないだろうと思いますよ。こんな巨大な土木構造物を建造するのにどれほどコストを要するのか。
日本人は青函トンネルや本四架橋のプロジェクト経験を通じて、巨大構造物の建設がいかに大変かよく分かっていますから。両国間での国民感情が悪化している現状においては、なおさらです。