【差別に敏感時代】日本語を、黒人の差別用語と間違え誤バンに 

 

「身長170センチない男は人権ない」

ネット配信中にそんな差別発言をして、カネも地位も社会的評価もすべて蒸発させたプロゲーマーが最近いた。
言葉は行動になって、行動は習慣になってそれはいつか自分の運命になるから、口には十分注意した方がいい。
って記事をこのまえ書いたのですよ。

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いまの世の中は差別に超敏感で、やたらと燃え上がりやすい。
それで驚いたのはNHKの番組「おかあさんといっしょ」の中で、歌のお兄さんが歌う「あたしおかあさんだから」にクレームがきたことだ。
一人暮らしをしていたころはおしゃれとか、自分の生活を楽しんでいた女性が子どもを持つと一変し、いまは自分はおかあさんだから、子どものためには朝5時に起きるし大好きなおかずもあげる。
「あたしおかあさんだから」のフレーズが繰り返される歌詞に、「子育てを最優先にする”献身的な”母親のイメージを“呪い”のように押し付けている」といった批判がきてこの歌は炎上。
「本当に僕がバカだったと思う 申し訳ありませんでした」と作者は謝罪する。

いまは各自が自分の立場から自由にモノを言える多様性の時代だから、そのぶん発火点は低くなる。
さらにネットとかいう悪魔のツールがあるから、ちょっとした言葉にもすぐ火がついてたちまち燃え広がる。
差別については特に敏感ないま、「背の低い人間に人権はない」と言う鈍感さは一瞬で社会的にまっ殺されるのもやむなし。
でも「誤認逮捕」はいけない。
ゲーム中に差別発言をしていないにもかかわらず、そう認定されてしまって、存在を消されてしまった不幸な人もいた。
これは人権重視&ハイテク時代ならではの現代的な出来事だ。
そうなった原因は、コンピューターはまだまだ人間に劣っているからだった。

 

黒人に対する侮辱・差別用語でもし配信中にそれを口にしたら、もはや削除と謝罪だけでは済まされず、明日から無職になりそうな言葉が「ニガー(nigger)」や「ニグロ」。
ゲームの『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』でその言葉をコンピューターがカン違いして、何人かの日本人プレイヤーが「ヘイトスピーチ」を理由にBANされたと話題になった。

コンピューターは正確重視で融通がきかない。
昨日もこのブログ内の画像検索で「大阪」と入れても画像が出てこなかったから、「おっかしいなあ」と思ってよく見たら「大坂」と入力していた。
「そこは オオサカ で検索していると理解して画像を表示してほしい」ということは、人間相手なら通じても機械には無理。

『Apex Legends』をプレイしていた日本人が味方への指示で、チャットで「nigero」や「ニゲロ」と入力した。
するとそれをコンピューターが「nigger」や「ニグロ」と判断しヘイトスピーチアカウントと認定し、プレイヤーのアカウントを停止したという。
「逃げろ」と言ったら差別主義者と認定されて、ゲームから追放されてしまった。
人権意識とコンピューター技術が発達し、融合した一つの結果がコレ。
こういうことは世界中であるらしい。
「あなたはどこに住んでるの?」、「ナイジェリア(Nigeria)」、「オレはニジェール(Niger)」、「いいね!」というやり取りの後、いきなりサーバーを切断されたという事例をネットで見つけた。

人間界の炎上もゲーム界の「誤BAN」も根本的には、いま差別に対しては世界中が超敏感肌になっていて、これで失敗することは許さないという空気があるからだ。
でもコンピューターは性能で人間よりもポンコツなところがあるから、「nigero」がバンされて「身長170センチ以下に人権なし」がスルーされるかもしれない。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。