第二次世界大戦でナチス=ドイツと戦って敗北し、1940~44年まで首都パリを占領されていたフランス人としては、ドイツ人を憎む気持ちが強くあったらしい。
それで1964年にフランス人歌手のバルバラは、ドイツのゲッティンゲン大学の学園祭に招かれてもそれを断った。
でも、粘り強い説得に折れてゲッティンゲンに行ってみると、大学生が一生懸命にステージの準備をしているのを見てバルバラの心が動く。
そして公演では学生らの熱狂的な歓迎を受け、バルバラにあった敵対感は消え去って、そこで作った曲に『ゲッティンゲン』と名づけた。
文政権下で「戦後最悪」となった日韓関係のなか、大統領選挙が行われて次のリーダーに尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏が選ばれた。
それを受けて中央日報がコラムで、日韓の若者たちによる交流が活発化していくことを期待すると書く。(2022.03.16)
政権交代で韓国と日本が長い間の反目を清算し交流と協力で相互理解のドアを開ける機会が開かれるか注目される。青少年と青年世代の交流プログラムで韓日の間で「ゲッティンゲンの奇跡」が広がることを期待する。
独仏の戦争のわだかまりぬぐった学生交流、韓日でも通じるか
政権交代によって韓日の反目が清算されて、交流と協力で相互理解が進むという「奇跡」は期待しすぎなのでは?
ユン氏はその前に、まず日本企業の資産現金化を止めないといけないし、そのあともやることは山盛りだ。
大統領や政治家がしっかりやってもらうことがある一方で、日韓の青年交流では絶対にやってはいけないこともある。
若者がお互いの食文化や伝統文化を知って、相互理解を進めるということならOK。でも交流の場で、「歴史認識」を持ち込む行為はNGだ。
韓国の自治体が慰安婦像を設置したことで、「市民の理解が得られない」という理由から、予定されていた国際交流ができなくなったこともある。
毎日新聞(2017/4/20)
韓国への中学生派遣を中止 松山市
歴史問題に巻き込まれて、日韓の青年がせっかくの機会を失うコトは何度もあった。
朝日新聞(2017年12月28日)
慰安婦像、交流ぎくしゃく 韓国訪問、市長や高校生が中止
そして、いまの韓国にはいないと信じているが、李明博元大統領は考えられないようなことを考えていた。
ソウル南山に建設されるユースホステルに日本の修学旅行生を誘致して竹島(韓国名・独島)領有権や日帝(いわゆる「日本帝国主義」の韓国での呼称)の残虐性について学習する機会を設ける計画を考案。
いま日本の中高生を呼んでこんな“洗脳教育”をしたら、「市民の理解が得られない」では済まされない。
日本中の大人が立ち上がる。
では最後にボクが知る限り、最低最悪の日韓交流を紹介しよう。
1999年に行われた学生交流に、ある韓国人が参加した。
そのイベントで日本の学生は「21世紀のパートナーシップ」をテーマにしようと提案したけど、韓国の学生は「従軍慰安婦問題」を取り上げて、それがテーマになる。
何という恐ろしいフラグ。
このときの様子を、後に朝鮮日報の記者になった韓国人がこう書く。(2016/01/04)
討論は支離滅裂だった。日本の学生たちの「私たちは責任認定も補償もすべて行った」との言葉に感情が高ぶり、「あなたたちがああいう目に遭ったと考えてみてよ。あれで済んだと思えるの?」と問い掛けた。
すると突然、日本の女子学生の一人が冷たい床で土下座を始めた。「こうすれば気が済むの?」と。「日本から謝罪を受ける韓国の意志と戦略」
韓国の学生はこんな土下座謝罪なんてまったく想像していなかったらしく、「私たちも無理やり謝罪させようなんて気持ちは最初からなかった」と戸惑ったという。
支離滅裂というか、まったく討論になってない。
ちなみにこの記者は2015年の慰安婦合意で日本が渡した10億円について、「将来の利益のための、それなりの投資だと思っているからだろう」と滅茶苦茶なことを書いている。
政権交代で韓日の若者たちが、交流と協力で相互理解のドアを開けること、そんな「ゲッティンゲンの奇跡」を期待するのなら、歴史認識を持ち込んではいけない。
韓国人側が日本人側に反省や謝罪を要求するようなことがあれば、「こうすれば気が済むの?」「そんな気持ちはなかった」という、お互いにとって最低最悪の交流になってしまう。
互いの文化を紹介し合ったり、一緒に食事を作って食べるといった、ほのぼのあったか交流をしていけば自然とドアは開く。
韓国から反日を消した「IMFショック」と従軍慰安婦問題とは?
東南アジアに反日感情はある?→「日本は、いつまで謝ってるの?」
ま、持ち出してくるでしょうね。
この件こそが、私が「許さない」と考えた大きな理由の一つです。
前にも何度もコメントしたように、現在の韓国人の根本的な反日意識は間違った歴史教育のせいです。
学校で過度に偏った反日歴史教育を受け、卒業しても文化コンテンツ(映画、講演など)から反日教育を受けます。韓国人たちは生まれつき日本を嫌う性格ではなく、教育を間違って受けて反日意識が芽生えたのです。
たぶん、1980年代の初めだと思いますが、東亜(トンア)日報に、日本の女子高生の読者が寄稿した手紙が載ったことがあります。タイトルは「韓国人たちは日本がそんなに嫌いなのか?」でした。
内容からも、日本人は韓国に対してあまり悪い感情を持った人がいないのに、なぜ韓国人は日本人を世の中に二人といない悪い人たちと考えているのか、とても悲しいということでした。当時、韓国では独島問題で日本に対する国民の反感が高まっていた状況で、そのような事実が日本マスコミで報道されていたからです。
その寄稿文を読んだ東亜日報の読者たちの反応は熱かったです。その女子高生が誤解している韓国に対する考えを解いてあげたいということでした。 韓国の高校生から大学教授まで様々な階層の韓国人がその女子高生の手紙に返事を書いて東亜日報に送ってきたそうです。
しかし今その事実を振り返れば、その日本の女子高生が誤解しているのではなく、韓国の読者たちが日本を誤解していたのです。誤った歴史教育に基づいた考えのためです。
韓国側の覚醒が優先ですが、韓日両国の国民はお互いに自分を正確に、よく知らせてこそ誤解が解けるでしょう。 韓国人は日本人が思うほど悪い人たちではありません。 もちろん、日本人も韓国人が思う悪い人ではないことも明らかですね。 理解が必要です。
ネットでは日韓の友好的なグループがいくつもあって、文化交流は進んでいます。
でも、歴史認識を持ち出すと壊れます。
この話はもうNGです。