【科学 VS 怪談】福島処理水をめぐり、韓国内で激しい攻防

アニメ『Dr.STONE』は、「科学 VS 武力！」という設定で進んでいく物語だ。
一方、お隣さんでは科学が”怪談”と対決していて、科学側が劣勢のようす。
韓国は世界的な経済力や文化パワーを持ち、超先進国集団の「G７」のメンバーに加わって、「G８」の１国になることを期待している。
そんな韓国で、なんでこんな非科学的な現象が起きているのか？

日本政府は、福島原発から出る処理水をもうすぐ海に放出する予定。
この水には放射線物質が含まれているが、国際原子力機関（IAEA）が厳格な検証を行い、問題ナシと結論づけた。
処理水を海に流すやり方は世界では一般的で、フランスや韓国もこのやり方を採用している。
国際社会では科学的、常識的に「OK」とされているから、韓国政府は日本の海洋放出を積極的に支持していないが、認めてはいる。
韓国が同じことをしているのに、日本だけを非難するのは恥知らずの二重基準だ。
それにもかかわらず、韓国内では左派勢力を中心に、「日本の放射能汚染水が韓国の海を汚し、魚介類を食べると健康に深刻な影響が出る」といったデマを流し、政府与党を攻撃している。
韓国の政府や保守派はこうした根拠のない説を”怪談”と呼ぶ。
左派がこれを流布して国民を不安にさせているから、韓国最高の科学的権威がそれを危惧し、保守派に味方した。

中央日報（2023.06.20）

韓国原子力学会「汚染水、韓国に影響ない…科学的事実のねじ曲げは自害行為」

科学的な分析の結果、日本の海洋放出は、韓国国民の健康や韓国の海に影響を与えないことが明らかになった。
韓国原子力学会は怪談をキッパリと否定し、国民は安心して食生活を送れると太鼓判を押す。
野党は有権者の恐怖心をあおることで政権を攻撃し、支持率を下げることができる。
一方、その結果として塩の買い占めが起きたり、海産物が売れなくなったりして多くの国民が苦しんでいる。
実際に、韓国で塩が相場の約40倍の価格で販売され、「無知と恐怖心につけ込んだ詐欺」と専門家が怒る一幕もあった。
科学的な事実をわい曲する行為は、自分たちを傷つけることになる。
韓国原子力学会はそんな嘆かわしい状況を危惧し、自分たちに反する主張をする者に対して公開討論を提案した。

朝鮮日報（2023/06/21）

狂牛病事態のときと同じく、国民を間違った方向に扇動する問題を科学研究者らが先頭に立って事前に阻止する狙いとみられる。

韓国原子力学会、日本の汚染水放流問題で恐怖を助長する勢力に公開討論を呼び掛け

この目的は、誤った情報で扇動を続けるグループに対し、科学者集団が積極的に対応するためで、韓国原子力学会は「国民の不安解消と水産業界の被害防止のため積極的に活動したい」と強調した。
いまのところ韓国で、この公開討論に応じる人が現れたという話は聞かない。
でも、「汚染水デマ」は止まらないし、国民の恐怖や不信感も増していて、ユン政権は確実に打撃を受けている。
政府はこのカウンターとして、「福島汚染水に関する10の怪談」を科学的に検証し、否定する資料集を役場や図書館に配布することを決めた。

ソウル聯合ニュース（7/12）

汚染水放出巡る「怪談」に答える資料作成　国民の懸念払拭へ＝韓国政府

韓国内で「科学 VS 怪談！」の本格的な戦いが始まるのはこれからだ。
アニメなら、科学が武力に負ける展開もアリ。
でも、現実の国家において、科学が怪談に敗北する結果なんてイラナイ。
ここで日本が韓国政府を応援すると、左派に「やっぱり尹政権は新日だ！」という攻撃材料を与えることにから、黙って見守るしかない。
科学的に基づいて、粛々と海洋放出をすればいい。