初めてアメリカへ渡ったヨーロッパ人はコロンブスではなくて、レイフ・エリクソン。
そして、初めて日本へやって来たアメリカ人は、ラナルド・マクドナルド。
では、初めてアメリカ大陸へ行って帰国し、太平洋を往復した日本人はだれ?
その答えは、「はっきりわかりません」だ。
しかし、記録に残っている初めての日本人は、京都の貿易商人だった田中 勝介(たなか しょうすけ)と判明している。
ほんじつ8月1日は、1610年に田中がスペインの海外領土である「ヌエバ・エスパーニャ副王領」へ向けて、日本を出港した日なので、今回はこの人物について紹介しよう。
ヌエバ・エスパーニャとは「新スペイン」の意味で、現在のメキシコにあった。
徳川家康はこのヌエバ・エスパーニャと貿易をしたかったらしく、田中勝介にその交渉を命じたという。
田中は約3ヶ月後、ヌエバ・エスパーニャに到着。
その後の彼の行動については、ヌエバ・エスパーニャ側の記録にあり、それによると、田中は領主(たぶん)と会い、こんなことを話したらしい。
自分は日本とヌエバ・エスパーニャが平和で、お互いに尊重できるような関係になるためにやって来た。そうすれば、スペインの商人が日本に入国し、誰にも邪魔されずに商売をすることができるだろう。そして同様に、日本人が新スペイン(ヌエバ・エスパーニャ)に入り、自由に商売をすることができるだろう。
so that Spanish merchants will be able to enter Japan and none of the people there will be able to impede them.And likewise the people of Japan will be able to come enter New Spain to do business
しかし、ヌエバ・エスパーニャ側と合意することはできず、田中はおそらく失意を抱えて帰国することとなる。
しかし、彼の名前は、太平洋を横断し、アメリカ大陸へ行って戻ってきた最初の日本人として歴史に刻まれた。
【コロンブス交換】ヨーロッパ人が日本やアメリカ大陸へ伝えたもの
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